今朝の産経国際面に「中国首相 歴訪終了 アフリカで足場固める」という記事が載っていました。「温首相はアフリカの人権問題などを支援の条件にしない姿勢を明確にした」そうです。そりゃそうですよねぇ、自国内にも深刻な人権問題を抱えているわけですから。

 

 この記事を読んで、ある外務省幹部から酒席で聞いた話を思い出しました。彼は日本外交が中国外交の後手に回らざるを得ない一つの例として、次のように語りました。(飲み会の話なので、数字などは記憶違いがあるかもしれません)

 

 「たとえばアフリカ53か国のうち、中国は44か国に大使を置いているが、日本は21か国と半分以下にすぎない。実は日本の大使の数はG8で最下位だ」

 「しかも中国のアフリカ支援のやり方がすさまじい。ある国から『道路をつくってください』と頼まれたら、『少し時間はかかりますがやりましょう』と言って何をやるか。本国から数千人単位の囚人を連れてきて強制労働させる。囚人側も、まさかアフリカまできて逃げようとはしない」

 

 確かに、日本の外務省は批判されるべき点が多く、在外公館に対しても「何をやっているのか」とたびたび憤りを感じたものですが、日本が国として外交に力を入れてこなかったのも事実のようです。また、共産党独裁の非民主主義国家は、何かことをなそうというときはとても効率的なようですね。人権も何も最初からあったものではない。

 

 この話を聞いていた別の外務省職員は、中央アジアにおける中国の資源獲得外交について語りました。

 

 「中央アジアでは、エネルギー資源の発掘権と引き換えに街一つ買ってしまうほどだ。パイプライン設置などのために道路も橋も街もつくる。貧しい国は札びら攻撃に弱い」

 

 小泉首相は外相に最初は田中真紀子、次に川口順子両氏を起用したことからも分かるように、外交・安全保障にほとんど関心を持っていませんでした。ある外交官は、官房長官時代の福田康夫氏が「陰の外相」と呼ばれるようになり、外交問題を仕切るに至った経緯について、こう解説します。

 

 「田中氏は論外だが、次の川口氏も政治家とパイプがなく、与党と交渉ができない。そこに空白が生まれ、外務省は何事も官邸に相談に行くことになった。その結果、外交に興味のない小泉首相の代わりに福田氏が仕切るようになった」

 

 ポスト小泉には、世界中で外交的に日本の足を引っ張る国があることを深く理解した人に就任してほしいものです。中国の正体についてもよく認識している人に。