国会が閉会したので最近は少なくなりましたが、国会の真裏に位置する国会議員会館の前では、よくビラが配られています。

 

 一番多いのは労働組合による「とにかく何でも反対!」のたぐいでしょうか。覆面やマスクで顔を隠した左翼過激派の人たちが、「米帝国主義に追随する自衛隊のイラク派遣反対」などと、道の反対側からチェックしている公安当局(けっこうすぐ分かります)の目を気にしながら訴えていることもあります。

 

 でも、個人的に一番興味を覚えるのが、中国で弾圧されている気功集団、法輪功のメンバーが懸命に配っているビラで、必ず受け取るようにしています。書かれていることの真偽のほどは確かめていません(申し訳ありません。簡単にできることではないので)が、ご存知ない方のために内容を少し紹介したいと思います。

 

 断っておきますが、法輪功や気功自体には特に関心もありませんし、好悪の情もどちらも抱いていません。もちろん信徒でもないし、知り合いにメンバーもいません。

 

 ただ、中国政府がこの団体に行った弾圧がすさまじいのは本当ですし、法輪功の人が配っているビラの内容が事実なら、これは国際的に大問題となる話です。もっとも、議員会館に吸い込まれる秘書さんや陳情に訪れる人、また記者たちも、ビラは受け取ってもたいして関心はなさそうにしています。現実離れしていると思うからでしょうか。

 

 前置きが長くなりましたが、たとえば写真付きで「中共は生きた法輪功学習者の臓器を摘出して殺害」「中共の大規模な臓器摘出殺人、ナチスより残忍な国家犯罪!」などの見出しが躍っています。「(移植を受けるため)臓器を待つには米国が3-7年なのに、中国は1週間。臓器狩りのため、生身の人間から摘出・殺害」「臓器を摘出した執刀医の前妻の証言」などという袖見出しも衝撃的です。記事本文はあまりにグロいので省略します。

 

 われわれとしては、個々の事実をきちんと検証しないと報道できませんし、これらの記事の信憑性がわからないうちに、真実であることを前提にしたような取材活動もなかなかできません。

 

 しかし、今年4月に中国の胡錦濤国家主席が訪米した際の歓迎式典で、法輪功に所属する女性医師が「生きている法輪功学習者から臓器を摘出するのをやめなさい」と叫ぶハプニングがあったのは記憶に新しいところです。

 

 また、4年前の段階で、中国当局は「法輪功組織の被拘禁者・逮捕者は10万人以上、労働改造所送りは2万人以上、懲役服役者は500人以上」と発表しているのも事実です。中国は法輪功について、「宗教ではなく邪教」「国際的な反中国勢力の手先・道具」と位置づけているからです。

 

 地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教に対しても、破防法を適用できなかった日本とは大違いですね。

 

 仮に法輪功側のビラに事実と異なる点があるにしても、中国が宗教やこうした団体を弾圧していることは疑いようもありません。現に、中国はカトリックの総本山であるバチカンとも国交を結んでいません。チベット仏教のダライ・ラマ法王は亡命を続けていますし。

 

 まあ、共産党独裁の中国とは、本当にいろんな問題点を内在させた国なのだなあ、いつか国内の不満や矛盾が一気に爆発しないかなあ、というのが本日の感想です。