今朝の新聞各紙は、山形の加藤紘一事務所を放火した男が容疑を認めたと報じ、産経には加藤氏の「卑劣な犯罪で許せない。言論には言論で反論すべきだ」とのコメントが掲載されています。それはおっしゃる通りでしょう。
ただ、こっちはニュース価値がないと判断されたのか、加藤氏が昨日、外国人特派員協会で行った講演と質疑については、ほとんどの新聞が取り上げていませんでした。しかし、この中で加藤氏は、特派員たちに大きな誤解を与えかねない「誘導発言」をしていました。
なるほど言論の自由は大切です。私とて、報道機関の末席に連なるものとして、暴力で言論が制限されることは望みません。だけれども、加藤氏の言論の質はどうなのでしょうか。これは、靖国神社や、首相の靖国参拝を評価する陣営にとっては、言論という名の一つの暴力ではないかと感じたので、紹介したいと思います。以下は、加藤氏と特派員らによる質疑応答の部分です。
Q 靖国神社を米国はどう見ていると思うか
加藤氏 私は、米国の対日政策は東海岸にいる20人ほどの学者、ジャーナリスト、元国務省の人など、スペシャリストの意見で決まっていくと思う。その中で一番、影響力があるのは、現実にはアーミテージだし、働いているのはマイケル・グリーンやジェラルド・カーチスらだが、私が見る限り、彼らは全員、靖国を批判し、オープンに新聞寄稿などで明らかにしている。ブッシュは小泉に一番支持しているが、小泉が変わると、ブッシュの優しさも消えていく可能性がある
…はぁ?アーミテージ前国務副長官やグリーン前国家安全保障会議アジア上級部長が靖国に反対ですって?。ここまでくると、プロパガンダというより、ほとんどデマゴーグの世界だと感じます。それとも、加藤氏の目には、本当に世界はそのように映っているのでしょうか。
アーミテージ氏は産経新聞に対し、次のように語っていますね。
《小泉首相の靖国参拝は日中関係を難しくした理由や原因ではない。ブッシュ大統領の「日中関係は単なる神社への参拝よりずっと複雑だ」という言明の通りだ。中国は、靖国を日本への圧力につかっているため、日本がもしこれまでに靖国で譲歩したとしても、必ずまた別の難題を持ち出し、非難の口実にしただろう》(7月20日付)
また、グリーン氏は産経新聞にこう語っています。
《中国が日本の現首相だけでなく次期首相にも靖国参拝の中止を要求し、中止しなければ日中首脳会談に応じないとしたことは、日本の首相へのリトマス試験を突きつけたものであり、悪い間違いだ。中国は対日関係で貿易、安保、領土など多数の懸案があるのに、靖国というただ一つの争点だけを理由に日本に高圧的な要求をぶつけ、2国間の関係を悪化させ、首脳会談をキャンセルしたことは重要な外交手段を自ら奪うことになり、大きなミスだ》(6月8日付)
加藤氏の言い方はあいまいで、「彼らは全員、靖国を批判し」の靖国とは、首相の靖国参拝のことなのか、靖国神社そのもののことなのか不明ですが、どちらにしろ不正確な発言です。
確かに、アーミテージ氏は靖国神社の戦史博物館「遊就館」については「一部展示の説明文は米国人や中国人の感情を傷つける」と批判ともとれることを述べていますが、あくまで靖国自体を批判しているわけではありません。
一方、グリーン氏は「遊就館は私も何度も見たが、フランス、イタリア、米国などの軍事博物館と1点を除いてほとんど変わりがない。その1点とは、日米戦争や日中戦争の原因についての記述が主流派の歴史観とは異なるという点だ」と非常に気を使いながら指摘するにとどめています。グリーン氏は「首相の靖国参拝のために日本がアジアで孤立しているという見解には同意しない」とも話し、加藤氏の世界認識とはほど遠いところにいる人物です。
さらに、加藤氏がもう一人名前を挙げたカーチス氏は、米民主党系学者が集まるコロンビア大教授であり、ブッシュ米政権にそれほど影響力があるとも思えません。となると、加藤氏は一体、何を発信したいのでしょうか。これが自民党幹事長まで務め、一時は首相の座に最も近かった男の言うことでしょうか。あまりに軽い…。
同じ講演で、加藤氏は日本社会について「発言が自由でなくなった社会に少しなったと思う。最近私がよくテレビに出ると言われるが、私がオンレコで自由にしゃべる数少ないケースだから、コメントが求められる」とも語っています。
でも、加藤氏は、上に記したようないいかげんな話を「自由」に発言していますよね。ある保守系の政治評論家は、「これまでに左翼からぶっ殺すとか家に火をつけるとか何度だって言われたが、気にしない」と言論活動にあたっての覚悟を当然のように話していました。今まで、左翼・リベラルのいいかげん発言が、メディアの主流派であったため、甘やかされてきただけではないのでしょうか。
何度でも書きますが、加藤氏は中国で行った講演でも、「靖国神社にはA級戦犯の『位牌』が祀られている」と事実ではない話をし、中国政府の対応をミスリードしてきた人物です。神社に位牌があると認識しているようなレベルで、靖国についてこれ以上語ってほしくないのです。
また、加藤氏の言葉は、党内に自分と同じような考え方の人間がたくさんいるが、現在は発言を控えているかのようなニュアンスですが、それもどうでしょうか。
7,8年前、当時は無役だった安倍晋三氏と加藤氏の政治思想について話したとき、安倍氏がこう言ったのを鮮明に覚えています。
「自民党の加藤さんより下の世代に、加藤さんみたいな考え方の人はほとんど見当たらないだろう?だから、私は将来を楽観しているんだ」
その安倍氏が首相の座につこうとしています。新しい時代が始まるのですから、加藤氏にはせめて、後輩たちに迷惑をかけずに退場していただきたいと心から思います。なにとぞよろしくお願いいたします。
コメント
コメント一覧 (63)
発言は異常としか言いようがないですね。
共産党にリモコン操作されているのでしょうかね?
既に賞味期限切れの政治家が、なぜ頻繁にマスコミに登場するのか? 不思議てすね?
リンクはります。長くてすいません。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/archive/news/2006/08/10/20060810ddm002040039000c.html
そういう状態での発言は追い詰められた人間のあがきにしか聞こえませんね。
落ちぶれた姿、哀れなものです。
この人には、極めて不透明な形で議員を辞めた経歴もあるのですが、全く不問にふされていますね。
毎日新聞しか取っておらず、ネットで情報を得る習慣もない人が可愛そうですね。本当に、もうそういう煽り報道はやめてほしいと思います。
おっしゃる通りかもしれませんね。この人は自ら米大使館まで押しかけて、米側に靖国を問題視するようにけしかけるようなこともしたようですが、心が不安定なのでしょうか。
自分の言説を補強するために外国の要人による発言すら捏造に近い形で紹介するとは言語道断です。
もう政治家とは認められません。
情緒不安定なら議員を辞めて静養すれば良いのに。
弊社の後輩記者は、以前ちゃんとアーミテージインタビューの記事などを加藤氏に届けているそうです。それなのに、どうしてああいう話になるのか。
なるほど。あの訪中は両陛下のお気持ちとは裏腹に無意味に帰したというのに、河野洋平はこの春も、「あれで日中関係は盤石になった」などと講演していました。どういう神経なのか分かりません。加藤氏もそうですが、親中派の人は、どういう思考回路なのか。
時代は常に若者のためにあり、そしてそれをサポートしていくのが年長者の役目だと思っています。
バカに権力を持たせるとろくなことにはなりません。
新しい時代に対応できないものは常に滅び行くのみです。
「ミサイル発射したからといって、何でもアメリカ賛成でいいのか」
といった、愚者を彷徨わせる幼稚論より、端的にデマだ。
淵にいたものが、また濡れようとうろついているわけだ。
議論の退廃、という問題も一方にあるにはあるが。
阿比留様。
東大法学部から防衛庁に30年間勤められた 太田述正 といわれるかたが2002年4月に書かれた記事の中に書いて有りました一部を紹介させていただきます。
私は拙著「防衛庁再生宣言」(2001年6月)の中で次のような事を書きました。(中略)このことは、山形県を管内に抱える仙台防衛施設局の局長であった私が、職務上実感したことだ。加藤氏が、防衛庁長官として初入閣した1984年(すでに宏池会のプリンスと言われていたが)、年末の防衛庁キャリアの会に出席して次のような挨拶をした「防衛庁長官にという話がきたとき、何で自分が防衛庁長官なんぞにならなきゃいかんのかとがっかりした。しかし、ヨーロッパでは、国防大臣になるのは一流政治家への登竜門だ。とすれば、防衛庁長官を経験することも悪くないかも知れないと思い直した。それにしても、皆さんは、よくもまあこんなところで一生懸命勤めておられますね」と。(後略)
チョイトこれは酷いのじゃないでしょうかね、こんな男が政権の中枢に居り、自民党幹事長までしたのですから、それを知らないとはいえ我々国民も責任が多いに有ります。今後国民は絶対国会議員の言動には目を離してはいけませんね。
この加藤が現在まで政治家として残っていることは許すことが出来ません。長くなって申し訳有りません。
ない。だから中国と仲良くするべきでアメリカとは距離を
置くべき。」といった発言をしたのを覚えています。
あれから「このオッサン左翼やな。何で自民党にいとる
ねん?」とかねがね疑問に感じてました。
時代錯誤の左翼なんぞに政治の舞台にいて欲しくありません
きょう、歴代首相・自民党総裁にあいさつに行った安倍氏は、「総理になっていないから」と河野氏はパスしたかったらしいのですが、だれかに要請されたのか、一応、河野氏のところにも行くそうです。
ただ、左系メディアは、ここまで素っ頓狂な加藤氏でも、まだ平然とかばい、利用しようとするのでしょうね。疲れます。
谷垣氏は、こんな人や山崎氏から推薦人になってもらおうとしている点で、もう終わっていますね。
その発言は知りませんでしたが、本当にひどいですね。今後とも、愚かな政治家のピント外れではすまないトンデモ発言を紹介し続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
この勘違いした人に、どなたか引導を渡してほしいものです。警察でもいいし。
はじめまして。以前もどこかで書いたのですが、聞くところによると、弊社は福岡進出も検討したのですが、西日本と読売に印刷を断られ、断念したとのことです。自前で印刷工場から立ち上げる資金力はないもので。すみません。
人格障害…。そういう可能性もあるのでしょうか。加藤氏は、小泉首相が放火事件を非難したことについては「彼の言葉には勇気付けられた。十分強いコメントだったと思う」と述べているのですが、小泉氏は当たり前のことを言っただけですよね。被害妄想とか、強迫観念にとらわれているのか。
彼はチャイナスクールの中でも、北京ではなくて台北で語学研修を受けた組なのですが、それだけに北京にコンプレックスが強いのか。
かって、”乱”を起こしたヒトですから、何でもあり、なのでしょうが、余りにも幼稚なたわごとですね。
彼等が、A級戦犯を云々するたびに、私は、6月23日の古森義久氏の外信コラムを思い出します。
アーリントン墓地の南のはずれにある、南軍の将兵の墓を訪れた時の古森氏の感想です。
《アメリカ合衆国を敵とした将兵の前にもすべて合衆国の国旗が立てられていた。その南軍将兵墓地の中心に立つ女性像はオリーブの冠を載せ、左手は月桂樹を差し伸べていた。明らかに「和解」を象徴するのだとわかった。》と。
今は日本が安穏とカネを稼いでいればそれでよかった、冷戦下の55年体制の時代ではないということを理解してほしいのですが。どうもよく分かっていなさそうだし。
加藤氏は「言論の自由」の錦の御旗の元で言いたい放題です。何を言ってもOK!って思っているのでしょう。こんな人が言論の府にいるなんて・・・・。
加藤氏は自由には義務と責任が伴うことを理解していません。政治家以前に大人失格です。個人的には「逝ってよし!」と言いたいです。
そうなのです。有権者は政治家の政治生命をにぎっているのですよね。だけど、有権者になかなか政治家の本当の姿が伝わらない。伝わっていたら、山拓氏なんか当選するわけがないと思っています。
加藤氏は小学生並みのお話しをされる方ですね。みんなが持ってる(からゲーム買って)とか、○○君もそう言っていた(創作)とか。私は「みんなって誰と誰?」「後でバレるような、意味のない嘘は止めとこうね」などと言うようにしています。本音と建前はあっても仕方ないことですが、話しを勝手にすり替えたり、捏造したりするのは良くないことです。
特に政治に携わる方には、自分の言葉に責任を持っていただきたいですね。
私には、この人はどう見てもそう扱われているような「大物」にも「実力者」にも見えないのです。彼が変わってしまったのか。それとも、もともとよってたかって祭り上げられただけの人だったのか。
お忙しいなか、毎回返答ありがとうございます。
一番可笑しかったのは、首相や自民党の有力者の前に共産党から同情を示されたことです。この人の立ち位置を如実に表しているとは思いませんか?
わたしも彼の選挙区に1年だけ住んでいた事がありますが、よほどのことがない限り落選させるのは難しいのじゃないでしょうか? 郵政解散のときに反対してくれていたら、「奇跡」が起きたかもしれませんが・・・そういう意味では、あれだけ政権批判をしていながら、自分のクビに関わるところはよく気付くんですよね。こういう人間の得意技なんでしょうか?
山崎氏も悪運が強い男ですよね。民主党の候補者は学歴なんか詐称しなくても勝てたのに・・・それにしても、山拓のエージェント等の調査能力もなかなか恐ろしいものがありました。よくそんな疑惑を見つけ出せたものです。その能力を国益のために使ってくれたら良い政治家になれたのに。
数日前に書いたエントリですが、TBさせてもらいました。
思いつめて加藤の乱に走ったときから、われこそは首相たるべき人間という妄想が抑えられなかったのでしょうね。ライバルの河野洋平は、首相にはなれずとも衆院議長にはなったし。
尊敬してやまない阿比留様のエントリを借りて、このようなことを書き込む非礼をお許し下さい。iza事務局の誠意のない対応に激しい憤りを覚えたが故の書き込みであります。
事柄は、阿比留様の本エントリに対する私のコメントに関することです。
まず、事実経過を時系列で記します。
① 8月30日 18時10分 私がコメント書き込み
② 8月30日 18時22分 折り返し阿比留様のコメントあり
③ 8月30日 18時58分 izaより、私のコメントを削除した旨のメールあり
④ 8月30日 21時20分 私からizaへ、お問い合わせフォームにて照会(私が気づいた時点です)
⑤ 8月30日 21時54分 私からizaへ、e-mailにて照会
⑥ 8月31日 12時00分 私からizaへ、お問い合わせフォームにて照会
③の削除通知の文面は、「イザ!では不適切、又は法律に違反する内容が掲載されていると判断したため、阿比留瑠比さんのエントリ、加藤さん、いいかげんな靖国発言…に寄せられた平成退屈男さんからのコメントを削除しました」となっています。
私は、何が不適切・法律違反なのか解せないこと、および「削除しました」とあるのに削除されていないのが不審なので、上記④⑤⑥の3回にわたりizaへ照会しました。
照会したポイントは次の3点です。
*具体的にどの部分が不適切・法律違反なのか?
*いまだに削除していないのは何故か?
*私が、8月30日 12時52分にizaから受信した某氏へのメールが、全会員への誤送信であったのは何故か?(本件とは無関係のこと)
私からの3回にわたる照会に対して、izaからは、ただいま現在まで、梨の礫です。
私のコメントを不適切の理由で削除するなら、それもよし。権限はizaにあるのだから。しかし、当方からの再三の照会に、全く梨の礫であることは許しがたく、いまだに削除していないことがどうしても解せません。また、全会員へのメール誤送信は理由が何であれ、身の毛のよだつ思いがします。
日ごろ、傾聴すべき正論を主張されている産経も、所詮この程度だったのかと、失望した次第です。なお、この書き込みをしている9月1日08時12分現在もなお、私のコメントは削除されておりません。
私のエントリを読んでいただいてありがとうございます。どうして「いいかげんな靖国発言」になるのかとのご質問ですが、趣旨は書いた通りで、加藤氏がアーミテージ氏やグリーン氏の発言を明らかに歪めているほか、これまでも事実に基づかない不正確な発言を繰り返してきたからです。また、特派員は低能者か、とのことですが、しょせん、日本に対しても靖国神社に対してもたいした知識も見識もない特派員、日本に対して悪意を持つ特派員が少なくないことは事実です。そうした人に、これ以上、偏見のもとを吹き込まないでほしいと心から願っています。それと、グループ云々は、全く関係ありません。首相の靖国参拝について、フジテレビはあまり好意的な報道はしていないと思います。このブログは、あくまでも私の意見を書いています。
今朝の産経朝刊で、故富田長官の奥様のインタビューが掲載されていましたね。
これを見る限り、奥様は昭和天皇のお人柄を広く世間に知っていただきたくて、メモを託したということですね。
しかし日経新聞はA級戦犯合祀に関する部分だけを公表し、政治的に利用しました。遺族のご意向を無視したこのやり方には憤りを覚えます。
記事では明らかにされていませんが、問題の手帳&メモの所有権はどうなっているのでしょうか?一部では既に日経側に売り渡したとも書かれていましたが・・・。
たとえ所有権がどうあれ、ここまで騒ぎになってしまった以上(奥様も広く国民で議論をしてほしいとおっしゃっていますし)、全面公開以外に道はないと思うのですが、そのあたりはインタビューではふれられたのでしょうか?
売り渡したかどうかは知りませんが、メモは日経の管理下にあると聞いています。インタビューは私がやったものではないので細かいことは分かりませんが、どうも富田長官夫人はことの重大性に対する認識が薄かったようです。
アーミテージ氏やグリーン氏が批判していないのに、「批判している」と述べるのはいいかげんではないでしょうか。「マスゴミ」とのご批判に対しては、私は甘んじて受けます。ただ、このブログの趣旨は、その「マスゴミ」といわれても仕方ないかもしれない記者の一人が、日ごろ何をどう考えているかを紹介するものです。あしからずご諒解ください。
今朝ほどは失礼しました。
編集部からご返事がありました。素直には納得し難い面がありますが…ありがとうございました。
それはさておき、rx7gtrnsx氏も触れておられる富田夫人の記事の件。
産経の記事は、公表というか日経に渡したのは富田夫人との前提に立たれているように思えます。
例のメモはその真偽・内容はもちろん、誰が渡したのかも含めて何一つとして解明されていない、と私は認識しています。メモを問題にするのなら、内容もさることながら、誰が渡したのかを解明するところからはじめるべきと、私は思います。私が懸念する点についてのエントリをTBします。
今朝の件は私から編集部に電話して知らせました。どうも、本当に気付いていなかったようです。イザのシステム上の不備(管理体制も含め)の表れであり、申し訳ございませんでした。
森喜郎、額田防長が、また余計な事をしている、彼らは国民の税をまくことが仕事だとでも思っているのか。
どうも遊就館という付属博物館と、宗教施設である靖国神社本体を混同していらっしゃるのではないでしょうか。加藤氏の言動自体には関心がないからよく知らないといいつつ、加藤氏の発言を正当化されるのもいかがなものかと思いますが。また、特派員の実態については、私は多少は存じております。彼らのいいかげんな反日記事(日本兵が中国で人肉を食べたと証言、と書いた特派員がいました。その日本兵に確かめたところ、そんなことは話していないと驚いていました)に反論し、相手に取材を求めたところ、逃げられたこともあります。その一例をもって全体を決め付けているわけではありません。現在も、有名な偏向反日記者が存在し、その取材を受けた知人から「全然違うことを書かれた」などとの苦情も聞いています。
アーミテージ氏もグリーン氏も、遊就館の展示内容に合意はしないけれど、靖国という日本の宗教施設にどうこういうべきではないという峻別を行い、抑制的に語っているということではないでしょうか。現に、アーミテージ氏は別のインタビューでは「中国にいわれたからという理由で靖国参拝をやめるべきではない」とも述べています。ですから、私が彼にの言葉を誤解または曲解しているとは思っていません。mochizuki様がどうして不時ナントカにそう憤られているかは知りませんが、以前も書きましたように、当欄は私の意見・見方を書いているものであって、何でも結びつけられても当惑してしまいます。
昨日の件ありがとうございました。お忙しい中をお手数をおかけして申し訳ありませんでした。ここにあらためてお礼申し上げます。
おせっかいですが。。。
加藤紘一氏が”いい加減な発言をしている”と言っているのは、阿比留氏だけではありません。
例えば、渡部昇一氏も、位牌発言には「無知」、S講和条約や東京裁判への加藤氏の認識については「政治家の資格なし」などといった表現で、加藤氏のいい加減さを批判しています。
少なくともアーミテージ氏もグリーン氏も、靖国神社と靖国参拝と遊就館を峻別して語ろうとしていると思います。明確に分離できるかといわれる点ですが、AとBを関連づけて論を展開した場合、それが適当かどうか多くの場合、程度の問題であり、いわゆる常識に委ねるしかないと考えます。申し訳ありませんが、mochizuki様のおっしゃる「色心不二」云々は教わっていないので(知識がないので)分かりません。
たとえば、私はある現役の大使から「ブッシュ大統領は数年前の来日時に靖国参拝を希望していた」と聞いたことがあります。これは、残念ながら私ごときでは米政府に確かめようがないことではありますが。また、そのブッシュ氏はヤルタ体制は最大の失敗だったと公式に表明していますね。ブッシュとアーミテージやグリーンがイコールではないでしょうが、私には、mochizuki様が彼らのことを予断を持って理解されているように感じられます。ご質問の件ですが、貴方様はそもそも遊就館のどの展示が彼らの示した違和感の対象だとお考えでしょうか。それが分からないと答えようがないと思います。私個人としては、これは産経紙上にも載っていますが、ルーズベルトが経済復興のために戦争を誘導したという趣旨の記述ぐらいしか、米国がそんなに嫌がりそうな記述は見つけられませんでした。また、その記述が、靖国神社の思想・認識を象徴したり、代表したりするほどの位置付けのあるものだとは到底、思えないというのが本当のところです。これでご諒解いただけると幸いです。
ただ、はじめに国家のためになどという理念をもって政治家を志したとは思うが、政治家になったとたん、多くの圧力団体や利権団体が徘徊して、献金や選挙協力をする中で、他国の利権を一番に考える人たちの意見をくみ上げてしまい。
結局、中国や韓国など、特定の反日団体や日本の金を目当てにする勢力の言いなりになってしまう。
そういう構図がよくわかります。
小沢一郎氏も過去には靖国神社への参拝も認めていたのに、反日政党の代表になるために心を売ったのではないでしょうか。
まず、政治家は仕事ではなく、高い理想であるべきであると思います。
小泉氏のように、利権団体や派閥の論理で動かない人間が首相になるべきです。
特定の「けんか」の強い団体や、「声」の大きい団体のいうことに誘導されていては、多くの「静かな大衆」は不満がたまります。
加藤氏も反日団体の代弁などせず、本当に日本のためにすべきことを発言してもらいたいと思います。
私は、靖国神社にそれほど大きな意味づけを持たせようとする必要はないと思います。「靖国神社側としては、その主張がない限り、靖国神社自体の存在理由が危ういものになると考えるのは必然」とのご主張ですが、神道にしても戦没者慰霊にしても、それ自体には歴史認識も何もありませんし。私は、遊就館に同僚三人とともに行ってみて話し合いましたが、別に一部で言われているような戦争美化、米国敵視などはみられなかったというのが共有した結論でした。この大騒ぎは、何がどうあろうと靖国が悪い、靖国がにくくて仕方がないという朝日をはじめとするマスコミ主導で印象操作が行われているというのが実態ではないでしょうか。実際にごらんになることをお薦めいたします。
中国の代弁者のような発言をする政治家の中には①ハニートラップに引っかかってしまい、どうしようもない(橋本龍太郎氏?)②過去への贖罪意識にとらわれ、現在の日中関係の現実が見えない③中国に有利な発言をすることで何らかの利益を得ている④政治家としての親分にくっついているうちになんとなくそうなった~などのパターンがあると思います。産経は何度か、そういう構図や過程を記事にしましたが、他紙はなぜか触れようとしませんね。
繰り返し同じ趣旨を述べることになるかと思いますが、私の意見も産経の社論も岡崎氏の見解もみんなイコールではありません。岡崎氏が自分の名前で書いたコラム(お読みになれば分かりますが、弊紙にはいろんな意見が掲載されています)について、私にそのような聞かれ方をしても困ります。
ご質問を見落としました。弊紙は一応、昭和8年創刊となっていますが、戦前・戦中は経済・産業専門紙でした。当時、どういう紙面をつくっていたかですが、申し訳ありませんが、縮刷版などがないため、正直なところよくしりません。ただ、mochizuki様のいわれるようにグループとして云々ということはありえません。テレビをごらんになれぱ分かると思いますが、弊紙とフジテレビの報道姿勢はあまり連関がありません。
私個人の意見でいいのであれば、岡崎氏の親米路線はちょっとどうかなと思っています。岡崎氏の深い歴史知識に基づいたさまざまな論評には敬意を持つものですが、私は、考え方は違います。ただ、日本を取り巻く国際環境(中国、北朝鮮など)と、自主防衛体制がまったくない現在のわが国の安全保障の実態をみるとき、日米同盟がとても大事であり、当面は強化すべきだと思っています。
前にも書いたように、私は弊社を代表する立場の者ではありません。もちろん、社員である以上は、なるべくご質問に答えたいと考えましたが、すべてを把握できる立場にない以上、これ以上、社に対する質問に私ごときが答えるべきではないと思います。自由な意見交換であるならば別ですが、社の歴史や過去の事実関係については、私の限界を超えています。申し訳ありませんが、私個人のブログではなく、上のような社にたいするご質問は、広報部にお願いできないでしょうか。それこそ、いいかげんな返事をすることは、よくないことの範囲だと判断しました。
私がこれまで書いたこのブログの過去のエントリをみていただければ、私の考えは分かっていただけるのではないかと思います。
一度、返事を書いたのですが、操作の誤りか消えてしまいましたので、遅れましたことをお詫びします。私は、首相の靖国参拝に反対するだけで「反日」と決め付けるつもりはありません。ただ、責任があり、現に影響力がある公人たる大物政治家が、私の理解するところでは事実に基づかない言動をとることに対しては、批判しています。また、単なる意地の張り合いであるならばともかく、中国が昭和60年以降、靖国を対日外交カードとして使い続け、それを結果的にではあるにしろ、打ち破ったのが小泉首相であると理解しています。現に、中国は靖国がカードとして利用できなくなったことを理解し始め、言及を避け始めています。私は必ずしも小泉氏の政治を評価するものではありませんが、ご関心があれぱ月刊正論の九月号に私の記事が載っているのでご参照ください。繰り返しますが、私のこれまで書いてきたことをお読みいただければ、私が相互譲歩ほど難しいものはないと考えていることがお分かりになるのではないかと思います。
酒癖
敬愛する故吉村昭氏の随筆集『わたしの普段着』に酒癖の悪さについての一文があった。俳人に尾崎放哉(おざき・ほうさい)がおり、帝大法学部を出て保険会社に就職するが、酒癖の悪さで職を失い、妻にも逃げられ、最後は小豆島の寺男となって肺結核で死ぬ。吉村氏が、かって自分自身が重症の肺結核だったこともあり、徹底的に調べ「海も暮れきる」という小説にした。
小説は好評でテレビ化された。役を俳優の橋爪功氏が演じ、これが見事な演技で吉村氏も感心、取り持ってくれる方がおり橋爪さんと「一献やりましょう」ということになる。店へと歩きながら、吉村氏は橋爪氏の絶妙な演技について思う。相手に容赦なくからむねちねちとした科白を口にし、顔にはゆがんだ薄笑いが浮かんでいる。肩をすくめる動き、冷ややかな眼の光など、演技を超越していて、その姿に酒癖の悪さで会社を追われ、流浪の身に落ちぶれた放哉の孤独な哀しみが見事に表現されていた。と、そこまで考えた吉村氏はひょっとして「あれは演技ではなく、本物ではないか?」と恐怖にかられる。
すぐに笑い話となるのだが、橋爪氏は「ある著名な新劇俳優を真似したんです」と笑ったそうな。実は吉村氏もこの小説を書くとき、ひとりの酒癖の悪い編集者を思い浮かべながら書いたという。俳優にも作家にも身近なモデルがいた。話はここからなのだが、あるとき、くだんの編集者へ吉村氏は、なぜか説教をしてしまった。「あなたの酒癖の悪さに、皆さん、おびえているんですよ。いい気分で酒を飲んでいるのに、あなたが空気をぶちこわす。からむのはおやめになったいかがです」と勢いでいってしまった。カウンターの中の女店主の顔つきが変わった。店内がシーンとした。吉村氏は急に恐怖を覚え、カウンターに視線を落としていたが、吉村氏の横顔を見つめていた彼が、
「いや、いいことをおっしゃって下さった。これまで私にそんな忠告をしてくれた方は一人もいませんでした、いや、有難い」とおとなしく帰ったという。後でもっと恐怖にかられた小心な(ご自分でそうお書きになっている)吉村氏は会社のほうへウイスキーを一本持参したとか。相手は「何でしょう?」とキョトンとしていたそうな。古今東西、酒癖の悪さというのはホントに困る。
新潮社 『わたしの普段着』2005年10月刊から
私は酒好きですが、飲んでもそれほど変わらないようです。においをプンプンさせれば別ですが、家人にも飲んでいるのかシラフなのかあまりばれません。
もちろん深く酔えば別です。ただ、記憶をなくすほど飲んでも、周囲は「いつもと変わらなかったよ」といわれることのほうが多いようです。自分が「素面癖の悪さ」にあてはまるかどうかは分かりません。
OhMyNewsのコメント欄に、このブログ、このエントリに対する意見がありました。
http://www.ohmynews.co.jp/InterView.aspx?news_id=000000000693
コメント番号89と91です。
「いかに産経新聞社的な考え方が不健全なナショナリズムか」
「あの内容、しかも信憑性のないコメントに迎合している記者の返事など、とてもマスコミ人としての立場をわきまえているとは思えません」
どうやら阿比留様も、ここの内容に賛意を示す我々も、みんな不健全なナショナリストであったらしい。「不健全」の定義ってなんでしょう。彼らのお偉い視点には失笑するばかりです。
なにせ私は「産経一の電波記者」だそうですから。実名で書いている以上、いろいろと批判されるだろうとは覚悟しています。でも、確かに「不健全」って、言っているほうも意味が分かっているのでしょうかね。
いつのまにか、このエントリーのコメント数がすごいことになっていますけど、ワタシのブログでこの記事を検証した記事へのコメント、ありがとうございました。
加藤紘一さんはどうして叩かれるの?
http://nana.iza.ne.jp/blog/entry/33276/
それによりますと・・・
阿比留瑠比さんのこの記事は阿比留瑠比さんの後輩さんの不完全なメモをネタにして執筆してしまったということですが、その後輩さんからはブログの記事のネタとして使用すること、ちゃんと了承を得ていますか??
了承を得ているのならば、産経新聞社が運営する『イザ!』というブログサイトは産経新聞社員の組織的な言論活動であると考えられますよね??
後輩さんのメモを無断で使用し、ブログを執筆をしているならば、後輩さんに責任をなすりつけるのは先輩記者として良識のある行動とは言えませんね。
ところで阿比留瑠比さんは、本記事の内容とコメント欄での発言に対して謝罪&訂正を阿比留瑠比さんのブログ上でするという考えは持っていますか??
ワタシはこのまま放置して後輩さんのメモに責任転嫁して幕引きをはかるよりも、一度謝罪記事のエントリーを掲載した方が男らしいと思うのですが、いかがでしょうか?
阿比留瑠比さんは、産経新聞政治部の記者であるわけですからご自身の発言には責任を持っているはずですよね??
記事の内容が事実と異なる場合、あるいは表現に不適切な部分があれば、その責任の取り方はきちんと考えた方が良いと思います。
阿比留瑠比さんがどのようなケジメをつけるのか、ワタシはそこに注目しています。
おはようございます。後輩には、君のメモをもとにエントリを書くよということは、話してからかきました。さて、その中で実際にはナイとキャンベルの名前が出てきているのに、その名前がなかった件ですが、「それが事実と異なる」というご指摘ですが、その点は私も確かめていませんでしたから、非は認めます。ただ、言い訳をするつもりはありませんが、このエントリの趣旨はアーミテージとグリーンの発言を加藤氏が理解していないというもので、ナイやキャンベルの件ではないのです。そこを理解していただきたいと思うのです。おっしゃるとおり、後輩のメモに依拠して確認をとらなかったため、一部が不正確となったことは事実でしょう。それは認めます。ですが、このエントリは最初から「全文掲載」としていないことにもご注目くだいさい。私はこれまでのエントリでも、「全文」のときはそう書いてきましたし。今回の省略は単純ミスであり、全体の趣旨を損ねるものではないと思っています。ミスはミスとしてすいませんでした。