昨日のエントリで書いた通り、本日午後0時15分から、衆院第1議員会館第1会議室で民主党の「在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟」の第1回総会が開かれたので、取材に行ってきました。総会はわずか15分で、あいさつを除いて特に出席議員からの発言もないままに終了し、取材に来ていた記者らはみな拍子抜けした感じでしたが、とりあえずはその様子を速報したいと思います。まずは総会の写真です。

     

 写真右奥から2番目で、何やら驚いたような顔をしているのが、議連の会長に就任した岡田克也元代表です。岡田氏は、次のようにあいさつしました。

 《この問題は、民主党としては長年の政策であり、悲願でもあった。私も政策責任者だったおりに、この法案を何度か国会に提出しながら、実現しないことに責任を感じてきた。党の中にはいろいろな意見があるようだ。そういった意見にしっかりと耳を傾けながら、多くの人々に理解してもらう中で、党としてしっかり法案提出に持って行く。それがこの議連の役割だ。多様性、多様な価値観を認める日本の象徴が、この法案だと思う》

 何も「悲願」とまで強調しなくてもよさそうなものですが、岡田氏の頭の中ではそういう位置づけのようです。続いて、事務局長に就任した川上義博氏はこう述べました。

 《実はこの議連を政局がらみという人がいるが、われわれは全く政局にしようと思っていない。マスコミの方で、(小沢)代表が何かかかわっているという報道があったが、そういうことも一切ない》

 この川上氏の発言は、1月26日の読売新聞がこの議連について「小沢代表肝いり」「岡田氏の会長就任は『岡田氏が意見調整すれば、党内をまとめやすいと小沢氏が判断したため』(議連関係者)と見られる」などと書いていることを打ち消そうとしたもののようです。私はどちらが正しいのかは分かりませんが、きょうの総会の配布資料の中には、「永住外国人の地方参政権について」と題する小沢氏の意見表明文のコピーが添えられていたことは指摘しておきたいと思います。小沢氏はこう書いています。

 《政治的側面、制度的側面双方から考え合わせ、一定の要件のもとに地方参政権を与えるべきだと考えます。そして、そのことにより日本に対するわだかまりも解け、また、結果として帰化も促進され、永住外国人が本当によき日本国民として、共生への道が開かれることになるのではないでしょうか》

 …私は、小沢氏の主張にはいくつか疑問があるのですが、それはさておき、こうして現在の党代表の意見をわざわざ配ったぐらいですからねえ。まあ、どうでもいいですが。それで本日の出席議員は、ざっと数えたところ20人弱でしたが、名簿上はこの議連の参加議員は65人に達したとのことです。以下、議員名を敬称略で紹介します。

 ■衆院議員(29人)
 赤松広隆、泉健太、岩国哲人、岡田克也、奥村展三、小沢鋭仁、金田誠一、川端達夫、郡和子、小宮山洋子、近藤昭一、佐々木隆博、末松義視、仙谷由人、筒井信隆、津村啓介、中川正春、西村智奈美、鉢呂吉雄、鳩山由紀夫、平岡秀夫、藤井裕久、藤村修、細川律夫、前原誠司、三井辨雄、三日月大造、横光克彦、横路孝弘
 ■参院議員(36人)
 家西悟、犬塚直史、一川保夫、大島九州男、小川敏夫、岡崎トミ子、加賀谷健、神本美恵子、川上義博、今野東、佐藤泰介、工藤堅太郎、武内則男、谷博之、谷岡郁子、津田弥太郎、ツルネンマルテイ、千葉景子、轟利治、友近聡朗、中村哲治、那谷屋正義、白真勲、藤末健三、藤谷光信、松岡徹、室井邦彦、藤田幸久、藤原良信、前田武志、増子輝彦、松野信夫、水岡俊一、梁瀬進、山下八洲夫、横峯良郎

 …私の趣味的な視点で言えば、大ボス、輿石東参院議員会長を除き、日教組系議員はみな加わっていますね。藤井裕久氏は自由幹事長時代は、「本心では反対だ」という趣旨のことを漏らしていましたが、宗旨替えされたようです。この議連は今後、週1、2回のペースで開催され、「議連の会員以外の民主党議員も参加できる形で運営したい」(岡田氏)とのことです。

 さて、本日夕方には、今度は外国人参政権付与の「慎重派」の会合も開かれます。それも覗いてくる予定なので、後ほど報告したいと思います。それではひとまず、一報でした。

 ※追伸 当初は忘れていて後で気付いたのですが、このエントリはこのブログの記念すべき500回目の投稿記事でした。一昨年5月末に始めて以来、約1年7カ月での達成です。さきほど確かめたところ、アクセス数は計523万2801でしたから、平均して毎回延べ1万人以上の方が訪問してくれていることになります。ありがとうございます。ちなみに現在のコメント総数は3万1383、トラックバックは計4548件でした。重ねてお礼を述べたいと思います。