さて、今回は昨夜読んで「うーむ」とうならされた漫画について紹介(宣伝)します。ホテルを舞台にした「コンシェルジュ」という漫画の第12巻がそれで、実はこの作品は昨年8月26日のエントリ「最近読んでみた漫画の認識の真っ当さについて」でも取り上げています。ただ、この巻に収録されている第73話「総裁選の裏側」が、あくまでエンターテインメントながら私にとって、とても得心がいく内容だったので、もう一度書いてみようかと思い立ちました。
(c)藤栄道彦 いしぜきひでゆき/新潮社 COAMIX
で、きょうは出版元の新潮社に電話して、中身の絵の部分をブログに掲載する許可もとりました。著作権の関係で難しいのではないかと思ったのですが、快く了承していただきありがとうございます。何事も引っ込み思案をしていないで、試しに言ってみるものですね。
さて、下手な接写ですいませんが、題名の通り、これは昨年9月の自民党総裁選をテーマにした架空のお話です。まずは、麻生太郎氏をモデルにしたとみられる不破議員(顔は全然違うタイプですね)が、報道陣に囲まれているシーンからどうぞ。
ここに出てくる任期半ばで退陣した「田辺首相」とは、安倍前首相のことですね。そして、記者が不破議員に「何もかも途中で放り出すことを『タナベする』なんて流行語まで生まれてるようで…」と話しかけています。これは、朝日新聞がコラムで流行らせようとした「アベする」という言葉(私が最も嫌いな言葉です)をもとにしたものでしょう。「アベする」は、朝日や東京新聞の後押しにもかかわらず当時も今も全く聞いたことがありませんし、逆にこの一件をきっかけに生まれた「アサヒる」という言葉は今も流通していますね。皮肉な話というか、正義は勝つというか。
この記者の問いかけに対し、不破議員は「どこで流行ってるの。聞いたことないけど…」とつっけんどんに答え、焦りながら「あちこちで聞きます」と返答した記者をさらに「なんて雑誌?」と追及します。記者が返事に窮する姿が、私も記者の一人でありながらとても気持ちいいのはどうしてでしょうか。実際には、安倍氏の盟友である麻生氏に対し、記者がこういう会話をしかける場面はなかったろうと思いますが。
「あんな下品な流行語でっちあげて個人を中傷しようなんて連中」…。いいセリフです。あの悪夢の参院選とその後の自民党総裁選前後にあったいろんな出来事、醜悪なメディアの現実が、こうして実名は登場しないまでも、漫画作品として記録にとどめられるというのは面白いなあと思います。この「コンシェルジュ」がどの程度人気のある作品なのかは知りませんが、まだまだ続き、たくさんの人が読めば、その人の記憶にはなにがしかの印象が残るでしょうし。
次のシーンは、総裁選目前の帝都新聞が行った世論調査で、福田首相をモデルにしている添谷議員が、不破議員を大きく引き離して国民の期待を集めているという場面です。登場人物(主人公)が、この結果に疑問を示します。何か当時を思い出しますね。この帝都新聞とは、どう読んでも読売新聞をモデルにしているとしか思えません。
調査結果に驚く女性に対し、ホテルの同僚が裏事情を説明します。ここに出てくる「上層部」とは、ずばりナベツネ氏のことでしょうね。世論調査で、そこまで極端な操作ができるとは私は思っていませんが、あくまでフィクションですからそこはさておき。総裁選前、確かに各種世論調査では福田氏に期待するという声が多かったのですが、そういう人たちは福田政権の現状についてどう考えているのでしょうか。裏切られたと思っているのか、それとも自らの不明に思いを致しているのか。
この作品は、このほか例の「クーデター説」などについても言及していますが、まあ、これだけ宣伝すれば十分だと思うのでここらでやめます。本日、道を歩きながら「あとでこの作品についてブログでアップしよう。朝日と読売、ひいてはマスコミ全般に対する批判にもなっているな…」と考えていたところ、ばったり宮内庁担当時代に一緒だった読売の記者と数年ぶりに出会い、「ブログ読んでいるよ」と言われました。悪いこと(?)はできないなあと、観念した次第です。
さて、ホテルつながりで思い出したので、ちょっと以前のことを書きます。2月22日に、赤坂プリンスホテル(グランドプリンスホテル赤坂)で安倍前首相と中国の唐国務委員の会談があったのですが、そのときの会場のテーブル写真がこれです。日本と中国の国旗が並んで飾られていますね。
実はこのとき、最初は日の丸はカメラ側を向いておらず、反対側にしぼんだ形で垂れ下がっており、中国国旗ばかりが目立つ形になっていました。中国の報道陣も多数来ていましたし、そこで私がおせっかいとは知りつつ、ホテルマンに「きちんとこっちを向けて整えたらどうか」とお願いしたところ、ホテル側はだれとも分からない記者のいきなりの要請に嫌な顔一つせず協力してくれました。ありがとうございます。
事後ブリーフによると、この会談で安倍氏は唐氏に対し、中国製ギョーザ中毒事件について「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」と述べ、日中両政府間で政治決着を図ることは解決にならず、徹底的な真相解明を行うことが必要だとの考えを伝えました。今のところ、消費者が納得できるような状況には全然なっていませんが、日本のリーダーである福田首相はどう思っているのでしょうね。案外、何も考えていなかったりして。
コメント
コメント一覧 (85)
>「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」と述べ、
さすが安倍さんですね、たしか唐氏はいろいろな人と会談したはずですが、餃子事件を持ち出したのは安倍さんだけだったような気が?。
>新聞は発行部数一位の新聞ですが上層部に物を申せない社風があります
この作者はよく見ているな~。心ある読売記者よ、さっさとナベツネ追い出して日本人のための新聞社に戻れ!。
お疲れ様です。
素敵な漫画ですね。
ある種のカタルシスになって気持ちが落ち着きますが、現実はそれとは別に動いていることに思いをいたさなければいけませんね。こうした表現活動が現実に変化を与える「チカラ」をもてればいいのですが。
それにしても、何が素晴らしいって、「不破議員」に食いつくA社の人と思しき記者の顔が秀逸ですね。この手の左傾メディア人の概念型を具象化したようで、思わず見入ってしまいました。こんな人、居そうですよ。
おもしろいマンガですね。小生は、このマンガを読んだことがありません。こんど見てみようと思います。
毒餃子のことで、福田氏が積極的に発言する気があるのかどうか、わかりませんが、何も言わないのであれば、考えていないと言われても仕方が無いと思います。
以前の発言の引用ですが、
「中国製冷凍ギョーザ中毒問題で中国公安省が同国内での毒物混入の可能性は低いと発表したことについて
【(中国側は)これからも日本と共同して、しっかり調査したいということを言っていたのではないか。非常に前向きだ】
と述べ、...」
今まで、これほど脱力する言葉を聞いたことがありません。
まさに「orz」の状態になったくらいですから。
漫画の世界でも少し前までは、日本が悪い・戦争は駄目、の単純な正義感をベースにしたものが殆どでしたが、最近ではもっと冷静に描いているものがありますね。
作者や編集者、そして読者の世代が入れ替わるにつれ、理想論だけでなく客観的な現実論を受け入れるようになって来るように思えます。メディアで派手には報道されない人々の基盤がゆっくりと変わっているのでしょうか。
周辺国や世界の変化するスピードに間に合えばいいのですが。
実は私もマンガ愛好家。 偉そうなことは言えませんが、マンガからいろんなことを学び、子どもの頃などはよく母に「あなたの教科書はマンガねぇ~」と揶揄されました。 自分が母になって、日本語の勉強のため「マンガ読みなさい!」と子どもを叱っているぐらいです。(笑)
私は元ホテル屋なのですが、「コンシェルジュ」ということば自体が一人歩きするようになるとは… なんか妙に年をとった気分です。ホテルも表の顔と裏の実態がいろいろある業種ですが、ゲストを満足させるという原則には価値観の相違はなかったです。
この記者は中川3日、安倍7日で葬れると言った記者と同根ですね。
下品な野郎ですが、左翼系はみんなこんなでしょう?
久々にわが待望する安倍前首相の姿、ありがとうございます。
>この会談で安倍氏は唐氏に対し、中国製ギョーザ中毒事件について「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」と述べ、日中両政府間で政治決着を図ることは解決にならず、徹底的な真相解明を行うことが必要だとの考えを伝えました。<
いいですねぇ。スカッとする啖呵ではありませんか。この唐氏も、本音をいってくれる安倍前首相が好きなのではないでしょうかね。福田首相は親中にあらず、媚中であり我不関炎に罹っているようです。
漫画の話も、この作者はよく言ってくれましたね。GJでしょう。
餃子事件は他の政治家も持ち出していますが、この政府間だけで話を終わらせても意味がないというメッセージを発したのは安倍氏だけであったと記憶しています。弊紙もいろいろと欠点の多い会社ですが、読売さんも、漫画にここまで露骨に書かれるような体質は、できたら改めた方がいいですね。余計なお世話でしょうが。
カタルシスを感じることも精神衛生上とても大切だと思いますが、もちろん現実社会のことも踏まえていなければなりませんね。>こうした表現活動が現実に変化を与える「チカラ」をもてればいいのですが。…私もそういう期待を持ちたいと思っています。>この手の左傾メディア人の概念型を具象化…笑わせていただきました。
こんにちは。>今まで、これほど脱力する言葉を聞いたことがありません。…私は、ああ福田さんらしいなあ、思わず地が出たのかなあと感じました。脱力した点では同じですが。
ええ、フィクションだからこそ、かえって真相に近いことをずばっと指摘できるということはあると思います。政界もジャーナリズムの世界も、世代交代が進めば、今とは少しは違った様相になると思っていますが、それまで社会が今の形でもつのかというと、甚だ心許ない限りです。
こんにちは。本を読む子は漫画も読み、漫画を読む子は本も読むという調査をずっと以前に読んだことがあります。逆に言うと、本を読まない子は漫画も読まず、漫画を読まない子は本も読まないと。現代は電車内で読書するかわりに携帯ゲームやメールをしている若者が目立ちますね。>私は元ホテル屋なのですが…。そうでしたか。実は私はこの漫画を読んで初めてコンシェルジュというものを知りました。
日本の企業は賞味期限を最大6時間40分時間を超過して叩かれ記者会見まで開きましたが?
あのミートポープですら毒物を混入してませんが?
残留農薬、毒物混入、その後の中国企業の対応、中国政府の対応など
日本のマスコミ、政府は何をしてるんでしょう
折りしも北京五輪への不安で参加を取り止め、合宿取り消し、滞在時間の短縮など、アスリートは対応しています
先日のサッカーではわざわざ監督に「餃子を食べて欲しい」など馬鹿な発言をしたと伝えられていましたね・・・
選手の安全より「日中友好」かよ!
ま、案の定ラフプレーの嵐で益々中国の実態がばれてしまいましたがw
そう言えば駐留大使の車がボコボコに去れましたが、寡聞にして謝罪したとは聞いていませんw
いい加減、中国に期待を持つもは止めた方が良いとは思うなですがね~w
最近、昔から読んでいる漫画家のマンガしか読まなくなっているので、
こうした情報はありがたいです。
(文藝春秋の麻生氏とさいとうたかお氏の対談も面白かったですよ)
一方テレビドラマでは、日本の文化を大事にし「主張する日本」を掲げる政治家が、実は悪役だったとかいう設定が見られたりして、これは意図的か?と首をひねることがあります。まあ、人権擁護法案の報道(がないこと)を考えても、テレビはもうどうしようもないのか…。
「きちんとこっちを向けて整えたらどうか」…素晴らしい!でもこうした舞台装置に関しても本来国側が細部まで気を配らねばならないはずですよね。(あるいは福田氏の意思を尊重した外務省が手を回したとか?)
こんにちは。
こんなマンガがあったなんて、全く知りませんでした。
いい情報ありがとうございます。
それに安倍さんが中国に対して毒ギョーザ事件の早期解決に
言及している言葉が、的を得ていていいですね。
それにしても・・・
>福田首相はどう思っているのでしょうね。
>案外、何も考えていなかったりして。
思っただけでも、ありえる話で恐ろしい!
産経記事を読んでいると「不破議員」の総理総裁就任が近い、と感じられますが、あれは阿比留さんの書かれたものですか?でも早くそうなって欲しいと念じるばかりです。
こんばんは。私の口からはなかなか言いにくいところですが、もしかしたら今まで散々言ってきたかもしれません。記憶にありませんが。
こんばんは。今はいろいろと日本は変になっていますが、物事が分かっている人も志を持っている人も地道に努力を続けている人もたくさんいるのだと思います。ただ、そういう人たちが現時点では必ずしも多数派・主流派になれていないだけで。世の中なかなかうまくはいきませんが、希望を持ってやっていきたいと思います。
>いい加減、中国に期待を持つもは止めた方が良いとは思うなですがね~w …ネットの反応やネット世論を見ていると中国に対しては批判というよりも、もっとはっきりと突き放したものを感じますが、一般国民の対中感情はまだそこまではいっておらず、いまだに中国に親しみや憧れのような不思議な感情を抱いている人も少なくないようです。そう言う意味で、中国が今のような行動を繰り返してくれることは、悪くない点もあるかと。彼らは彼らなりに、相当追いつめられてもいるようですし。
恐縮です。ただ、我が国はそこまで陰謀をはりめぐらしたり、裏から手を回さなくても、いつも対中関係などでごく自然に変な行動や、だめな発言をする人たちに充ち満ちているので、>あるいは福田氏の意思を尊重した外務省が手を回したとか?…こんなことはわざわざする必要がないのだろうと思います。
「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」安倍さんはさすがに正確に発言しますね。安倍さんはトップに立って、このようなズバリ発言ができなくてさぞやりにくかっただろうと推察します。再び、側面からでも日本のために行動してほしいと願います。
中国など共産党が言えばみんなひれ伏すものと考えているはずですから、よけい堪えるでしょうね。我が国では、政府が笛を吹いてもおかしなことをしていたら、誰も相手にしませんからね。特に食べ物のこととなれば、チャイナフリーは当分止まらないでしょう。
いいマンガというものは、言葉以上の説得力を発揮し、印象に強く残ると思います。日本は本当にマンガ王国と言っていいほど多彩ですね。
いいマンガを世界に広げれば日本の美徳も同時に広がると本当に思います。ジダンやトッティが「キャプテン翼」でサッカーを始めたごとくですね。
確かに記者様のおっしゃるように前総理を揶揄するような、アベするという言葉はあまりききませんし、又そう言う言葉を使うべきではないと思います。
昨日、大阪の在日韓国人姉妹が巨額の相続税脱税で摘発されましたが、実名で無く通名で報道した大手マスコミが多い中で、産経はきちんと実名で報道していました。
立派な姿勢だと思いますし、ネットでも話題になっています。
特定団体や政治家に媚びない姿勢こそが、日本の大手マスコミに求められているのだと思います。
私もひつこく、あちこちに抗議メールをしたり、FAXをしたり、電話をしたり、もうたいへん!
しかし、私、信じているんですよね!自分のやっていることを。時間はかかる。しかし必ず事態は動く!
継続は力なり!こう感じているのは、ここに御投稿されている皆様のパワーが私を奮いたたせているんです。小さいことからはじめていきます。
自分を信じて!
さて、もうちょっと、ふんばりますか!
連投 御苦労様です♪
> 「コンシェルジュ」
抜粋で面白いな〜と思ったのは
1.不破、田辺という政治家の苗字
-> どっかの党のエライさんに居た(現存か?)名前ですね。
2.「帝都新聞」なる発行部数一位保守系新聞
-> 「究極のメニューを四半世紀近く追い求めている某漫画」では主人公のライバル社がそれでしたね...「強引な販売戦術で部数延ばした...」というくだりがあって結構笑える設定でしたが、関西地区出身の私は当時「帝都=読売/東西=朝日」と考えてました。 しかし、暫く関東圏に在住した後「どっちとも言えない」に考え方が変わりました...購読1ヶ月で洗剤1年分は或る意味凄いぞ朝日新聞!(苦笑)
> ...麻生太郎氏をモデルにしたとみられる不破議員...
そう言えば、外相時代も記者会見で「あんた何処の新聞社?」とか良く言ってましたよね〜。 わざわざ大臣会見録に残るように新聞社名を復唱したりして...確信犯ですな♪
面白そうな漫画を紹介してくださり、ありがとうございます。早速購入して読んでみたいと思います。
「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」
さすが安倍前首相ですね。
中国側の対応を見ていると、この言葉をまったく理解していないようですね。というか、真相が究明されたら、完全にソッポ向かれるからでしょうな。
何時も記事を読んで勉強させていただいております。
今回の記事を読み思い出したので、たまたまこの造語を作った石原氏のブログを検索してみたら、その件に関してコメント?されておりますが。
http://blog.otonaryoku.jp/200803/article_1.html
なんと言いますか・・・そういう趣旨の方だったようで、このような方に一部とはいえ踊らされた人が居たのかと思うと、正直日本のメディアの見識を疑いたくなります。
その当時は「官邸崩壊」の著書、上杉氏も話題に成りましたが、
世耕弘成議員は『上杉隆氏には会ったことも、見たことも、もちろん取材を受けたこともない』とおっしゃっておられますが、真偽は如何なのでしょうか?
http://blog.goo.ne.jp/newseko/s/%BE%E5%BF%F9
どうも1週間限定のようなので、5日にアップした日記なので
もうコメント欄を閉じて逃げてしまうそうです。
本日、道を歩きながら「あとでこの作品についてブログでアップしよう。朝日と読売、ひいてはマスコミ全般に対する批判にもなっているな…」と考えていたところ、ばったり宮内庁担当時代に一緒だった読売の記者と数年ぶりに出会い、「ブログ読んでいるよ」と言われました。悪いこと(?)はできないなあと、観念した次第です。
いやいや…。そんな悪い事というほどでもないでしょう。マスコミ全般に対する批判も時には自らを戒めるために必要な時もありますでしょうし。
赤坂プリンスホテルのホテルマンの話はちょっと嬉しくなりました。さすがプロというか、当たり前と言えば言えるのですが自国の国旗に対して誇りも何も感じない人が増えてる中で、こうしたちょっとしたことをきちんと出来る人っていいと思います。
こんばんは。この漫画は雑誌に連載中のようなので、今回取り上げた話も雑誌を読んでいる人はずっと前からご存知だったと思います。私は単行本になって初めて読んだので、時期はずれの紹介になったかなあ、と思っています。またよろしくお願いします。
私は今外務省担当なので、政局原稿には直接タッチはしていません。でも、多くの自民党議員はもともと福田首相のことをよく知った上で担いだわけではないので、今日のていたらくにうんざりし、やはり選挙前には代わってもらった方が…と考えているのではないでしょうか。
こんばんは。今回のエントリに書いた安倍氏の発言部分は、新聞記事にもなっているのですが、前首相ということで小さな扱いでした。ただ、中国側に伝えるメッセージとしては、単に問題の早期解決を訴えるだけの政治家が多い中で、非常に意味のあるものだったのではないかと思います。日本の漫画文化は世界に誇るべきものだと思っています。
>特定団体や政治家に媚びない姿勢こそが、日本の大手マスコミに求められているのだと思います。 …マスコミは広告を出稿してくれるスポンサーには弱い部分も正直あるのだろうと思いますが、現場で記者をやっている分には、それで記事をどうこうされたり、配慮を求められたりすることはまずありません。紙面スペースの制約はありますが、基本的に自由に書かせてもらっています。まあ、ブログに比べれば、表現や内容が過激にならないよういろいろ考慮はしなければなりませんが。
こんばんは。いつもお疲れさまです。おっしゃるとおり、一人ひとりの地道な活動が、いつか社会を動かし、変えていくのだろうと思っています。
田辺はローマ字で書くとTANABEですから、「ABE」が中に隠れているということだろうと思います。昨年、「コンシェルジュ」を紹介したときには、この作品が某有名グルメ漫画を真っ向から批判しているのを取り上げたのですが、わざと帝都新聞という名称はそのまま使ったのかなあと思いました。麻生氏をよく知る同僚記者にこれを読ませたら、「そのまんまじゃないですか」と笑っていました。
こんばんは。中国もだいぶ変わってきたとはいえ、まだ日本と世論、消費者の概念を共有するには到底至っていないでしょうから、日本の反応がどうしても自国のような政治主導のものに見えてしまい、よく理解できないこともあるのでしょうね。一党独裁の専制国家ですから。本当に困ったものです。
はじめまして。ご紹介いただいた石原氏のコメントを読んでみました。自分の行為を正当化し、それが批判されたのはネット社会の弊害であるかのように書いていますね。やれやれ。>このような方に一部とはいえ踊らされた人が居たのかと思うと、正直日本のメディアの見識を疑いたくなります。…踊らされたというより、踊りたい人が自分で積極的に踊ってみせたということだと思います。観客はシラケていたようですが。>世耕弘成議員は『上杉隆氏には会ったことも、見たことも、もちろん取材を受けたこともない』とおっしゃっておられますが、真偽は如何なのでしょうか?…それは当然本当のことだと思います。私も上杉氏には何度か書かれ、その本にもなぜか登場していますが、一度も会ったことも話したこともありませんし、書いてあることもけっこうそれは違うよ、と思っています。ただ、上杉氏は各紙の記者から情報を得ているとは聞いたことがあります。
こんばんは。>そんな悪い事というほどでもないでしょう…。ブログを書き続けていると、どうしても自分のことは棚に上げて他者(社)を批判するようなことが多くなり、ときに自分でもこれはどうかなと迷いながら書くことがあります。できるだけ、自分(自社)のほめられたものではない部分も正直に記し、相対化しようとは心がけているのですが、まあ、身びいきも否定できませんし。ふだんは意識しないようにしているのですが、他紙の記者に「読んでいる」と言われると、小心者の私はプレッシャーを感じるのも本当のところなのです。赤プリの件は、私も少しうれしかったので、いつか書きたいと思っていました。
この漫画で総裁選のことが取り上げられているという話は聞いたことがありましたが、単行本になったんですね。ぜひ購入して読んでみようと思います。
ちなみに3枚目の画像に写っているページでのやりとりの元ネタは、総裁選のときの話ではなくて2007年2月2日の外務大臣会見ですね。
http://www.mofa.jp/mofaj/press/kaiken/gaisho/g_0702.html
↑の一番下にあります。この会見記録ではずいぶんとあっさりしていますが、実際にはこんなやりとりでした:
「〜アメリカ側が久間大臣に不信感を持っているとされているんですけれども、麻生大臣はこれについてはどのように思われますか?」『さぁ? 不信感を持っておられる、とおたくの新聞で書いているのかも知れませんけど、正面切って“不信がある”と言われたという人は誰かいます?』「……」『いや、真面目に訊いてるの』「……」『そっちだけ訊いて、こっちが訊く質問には答えないっていうのは一方的ではありませんか? 誰か聞いたことあります?』「……」『いや、訊いてんだって!』「……」『“ありません”? “ありません”。いや、声を出せ声を』「…あ、私がですか?」『あなたに質問してんの』「聞いたことはあります」『ありま“す”?』「はい」『誰にです?』「それは…申し上げられません」『そういう話か(笑)』
ところで中国製ギョーザ中毒事件関連の報道はすっかり少なくなりましたね。あの事件以来、私の食生活はガラッと変わってしまいました…。
こんにちは。はじめまして。面白い記者会見の様子をご紹介いただきありがとうございます。そのシーンは、総裁選であるとかその会見であるとか特定の場面ではなくて、日頃の麻生氏の記者とのやりとりをもとに創作されたものだろうと思っています。麻生氏の記者会見での楽しいやりとりについては、イザ記者ブログで佐々木美恵記者もだいぶ前のエントリで取り上げていました。
そう言えば麻生さんは支持する代議員の数では福田さんを上回っていましたね。(票数では人口の多い大都市も田舎も同じ3票でしたから、支持者の実態を表していませんでした)
早く麻生さんに代わった方が良いと思います。
安倍氏は唐氏に対し、ギョーザ中毒事件について「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」と言ったそうですが、全くその通りです。
中国は共産党独裁国家で、民主主義国家ではありません。
日本は民主主義国家で、例えば、政府の指示があっても、自分が納得しない限り言う事を聞きません。
両政府間で政治決着を図ることは解決になりません。
この違いをはっきり言った安倍さんは流石ですね。
トンチンカンな事を言った福田さんとは好対照ですね。
麻生氏が、福田陣営の予想に反して197票も獲得した際には、福田氏はにがい顔をしていましたし、現在の自民党四役の一人は「福田政権は長くない。次は麻生氏だ…」と漏らしたと伝え聞いています。しかし、福田首相は「何もしていないし、派手なキャラじゃないからかえって反発を生まずにけっこうもっている」(自民党幹部)という指摘もあり、しぶとく(?)政権の座にとどまっていますね。日本の現在の停滞を象徴するようなキャラだと言えるかもしれません。
正式にはグランドプリンスホテル赤坂ということは承知していますが、簡単に赤坂プリンスホテルと呼ぶのはまずいでしょうか。この方が通りがよさそうですし。まあ、ご指摘があったので、正式名称も付け加えておきます。
たったこれだけのセンテンスで何をすればよいか悪いかを安倍さんらしく適確に指摘されています。これほど解り易い教示を得て、それでも中国側が変われないのなら救いようのない人種で滅亡を願うばかり。
前回のエントリでも書いた通り、中国は「大男、総身に知恵が回りかね」の状態にあるのだろうと思います。もともとの気質・性格もあるでしょうが。
>「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」
よくぞ言ってくれました!!!という感じです。
「中華“人民”共和国」なのに全く人民の事など見もしない国家相手ですから、全く馬耳東風でしょうが、これこそ「国民が主役」「国民の生活を守る」政治家の発言でしょう。
後ろ向きな「前向き」発言首相は大いに反省してもらいたいですね。
福田首相の「中国は前向き」発言は、あちこちで取り上げられていますね。やはり、だれもが何を言っているんだこの人は、と呆れたのでしょう。そういう人だということは、これまでも口を酸っぱくして言い続けてきたのですが、私が何万言費やすよりも、ご本人の言動がそれを証明してくれているようです。
支那にも痛さが聞いてきたのであろう。
国民の動向次第であろう。
>「政府よりも、消費者がきちんと納得することが大事だ」と述べ、
国民はこのような言葉を聴きたかったんですよ。
現首相は、何もわかっていない。
時計の針は戻せませんが、安倍前首相に続けてもらいたかったです。
何万言費やすよりも、ご本人の言動がそれを証明してくれているようです。
=> そうなんです。アメリカでの玩具鉛問題、ドッグ・フーズ薬物混入、薬品不適正製材、我方の餃子問題、スピルバーグの北京ボイコット、今朝のCNNではチベットの北京五輪ボイコット、弾圧派と僧侶の衝突等、ドンドン、自らのメッキが剥がれ落ちてその醜い正体を現すのが、世界の人々に最も説得力があります。だって、真実ですからね。それに乗じて日本政府も「中国侵略や慰安婦はこう言う人々のでっち上げだ」と否定路線にもって行けば、事態は相当変わるのですがね。
コソボの独立等の動きも後押ししていると思います。
極めつけは、台湾独立が現実化してきた時ですね。膨大な軍事力で制圧にでたら、世界中から総スカンです。
大男だから、そういうヘマやらかしそうで、大いに期待しています。
>国民の動向次第であろう。 …今回の件でも別の話でも、国民の動向がすべてを決するのだと思います。その「民意」が、どのようにして形作られていくものなのかは、私にはまだよく分かりませんが。
おっしゃる通り、時計の針は戻せません。現状を踏まえた上で、少しでも今と将来をよくしていくためには…と考える必要がありますが、いずれにしても現首相には早く退陣してほしいものです。
こんにちは。>台湾独立が現実化してきた時ですね。膨大な軍事力で制圧にでたら、世界中から総スカンです。…それはそうでしょうが、そうなったら被害を被る台湾が気の毒なので、そこに至る前に世界中の批判を浴びて引っ込むという展開がいいですね。
…何だか思い出させますねぇ、言いがかりによって括弧書きで補足しなければならなかった北朝鮮(北朝鮮民主主義人民共和国)を…。ご苦労様です。
産経も産経(産経新聞社)としなければ…。
漫画「コンシェルジュ」面白そうですね。ぜひ読んでみようと思います。テレビドラマ化したらイケそうな予感。
自民党の古賀派が近々谷垣派と合流して大派閥をつくるようですが,これでさらに「人権擁護法案」反対派の議員に圧力がかかるのではないかと懸念しています。
太田誠一議員のブログもいつも読んでいるのですが,われわれ国民の声など屁とも思わない態度で,妙に自信満々なんですよね。
それから片山さつき議員のブログで何人かの方が人権擁護法案について賛成か反対かを聞いたら,間髪入れずに逆ギレしています。
http://blogs.yahoo.co.jp/katayamasathuki2007/archive/2008/3/4
自民党にとってこの法案は「地雷」なのだと,あらためて認識しました。
>テレビドラマ化したらイケそうな予感。…ああ、そう言われてみればそうですね。けっこう面白そう。
片山議員の反応ぶりは、彼女の精神状態を表しているようで興味深いですね。順風満帆のように見える彼女にも、次の選挙がいかにプレッシャーになっているかがうかがえるようです。>太田誠一議員のブログもいつも読んでいるのですが,われわれ国民の声など屁とも思わない態度で,妙に自信満々なんですよね。…これは、太田氏が人と接するときに常にそういう態度(虚勢?)をとるタイプだからかなあとも思っています。分かりませんが。
阿比留様
>2月22日に、赤坂プリンスホテル(グランドプリンスホテル赤坂)で安倍前首相と中国の唐国務委員の会談があったのですが、そのときの会場のテーブル写真がこれです。日本と中国の国旗が並んで飾られていますね。・・
さすが、阿比留さんよくぞ仰ってくれました。そして安倍さんの意見さすがですよね。それに比べ現在のポンさんの情けなさ(苦笑)
昨年5月8日エントリに「日狂組の教室」という漫画本の紹介が有りました。小生が再入院した日でしたが、病院から抜け出して買いに行きました。そして本日の紹介の本、実は今日入院予定でしたが病室が空いてなく1週間後になりましたので抜け出さなくても買いにいけます(笑)。それも日頃買いもしない漫画本ですから不思議なもんだと思っています。そうそう昨年2月に入院したときも阿比留さんのブログの本が出たのじゃないかな?
何か不思議な感じでエントリ拝見させていただきました。
おはようございます。>昨年5月8日エントリに「日狂組の教室」という漫画本の紹介が有りました。小生が再入院した日でしたが、病院から抜け出して買いに行きました…。そうですか、わざわざ買って読んでいただけたのですか。紹介したかいがあります。でも、本当にお薦めの本じゃないと取り上げられないぞという責任も感じます(笑)。また入院されるということですが、お体を大事にお願いいたします。
>現日本の政治家諸侯の大方は日本国を憂うる大人であると俺は信じるのだが。 …うーん、そうであればいいのですが、実際はどうでしょうか。国から歳費を支給されて国会議員をやりながら、その実、日本を憎み、日本なんかなくなってしまえと思っている政治家もいるのではないかと思っています。また、実は国家のことなんか意識にないという人も。残念ですが。
既に初老の域に達した私にとってマスコミ界の出来事で印象が強烈だったのは、ナベツネ氏と読売が、大きく力を伸ばしたこととともに、1950年代後期から1960年代までに水野成夫氏がフジサンケイグループを巨大にしたことでした。
当時から水野成夫氏が、戦前の日本共産党の勇士だったという話は知っておりましたが、改めてwikipediaから以下に引用させていただくと、いやはや凄い経歴ですね。
「1925年に日本共産党に入党した。共産党時代に所属していた産業労働調査所を赤字経営であったのを黒字に転換させるなど、後年の経営者の片鱗を見せている。1927年日本共産党代表として、コミンテルン極東政治局に派遣され、中国武漢政府樹立に参画する。1928年に帰国するが、三・一五事件で検挙され、獄中で転向を表明する。これが、獄中での転向声明第一号で、転向理論の原型を作ったと言われ、その後の獄中での大量転向のきっかけを作ることになる。出所後、1929年にコミンテルンからの離脱を宣言し天皇制の下での共産主義運動を標榜する日本共産党労働者派(いわゆる「解党派」)を結成、日本共産党批判に回るが、ほどなくして労働者派の組織・運動は消滅し、水野は大いなる挫折を余儀なくされる。以後、政治活動から離れ、翻訳業に就く。」
コミンテルン極東政治局派遣から中国武漢政府樹立に参画なんて、のちの日本赤軍にも負けない華麗な国際的コミュニストとしての経歴をお持ちだったんですね。(下に続く)
その方が戦後やはりwikipediaから引用すると、
「1956年、民間会社組織に改組された文化放送の社長に就任した。これを契機にマスコミ各社の社長に就任する。文化放送では「良心的」とされるドラマ番組や探訪番組の打ち切り・娯楽番組中心への編成変え、保守財界人の宣伝、政府批判番組の禁止、反対者の配転、労働組合潰しなどを進めた。「財界のマスコミ対策のチャンピオン」とまで評される。
1957年に経団連理事に就任。ニッポン放送の鹿内信隆と共にフジテレビジョンを設立し、同社初代社長に就任。
1958年には産経新聞社長に就任。在京の新聞・ラジオ・テレビを握った為「マスコミ三冠王」と呼ばれるとともに、のちのフジサンケイグループの土台を築いた。水野のマスコミへの進出は、財界のマスコミ対策とも言われ、ジャーナリズムからは「財界の送ったエース」と書き立てられた。事実、産経新聞社の合理化はまさに荒療治と言っていいものであった。新聞社の経営に普通の会社の経営方針を持ち込んだものと言われ、通常の編集、販売、広告の順番を逆にしてまず広告主を見つけることを最優先課題とした。また、販売組織における労働組合組織を味方に取り込むために、産経新聞労組と「平和維持協定」を締結し、役員、職制、職場代表による再建推進協議会設置など労使一体による体制を構築した。このような水野のやり方は、一方で、合理化に伴う配転・解雇などを生み「産経残酷物語」とか「水野天皇制」と言われた。しかし、これによって産経新聞そのものは、水野社長就任1年で黒字に転換し、フジサンケイグループの強固な基盤が確立されたとされる。」
という風に180度変わったこの人生の面白さ、誰か改めてマンガなり、わかりやすい読み物、たとえば「小説 水野成夫」とでもして発行していただけませんでしょうか?
それにしても、読売、産経と、この2社を大きくしたのがともに元日本共産党員であることは何か不思議な縁ですね。
産経社員の私がこんなことを言うのもなんですが、実感としては水野氏と言われても遠い話に思えるというか、18年間この会社にいても名前を聞いたことは一度もないのです。中興の祖であるのかもしれませんが…。すいません、つまらない返事で。
早速のお返事ありがとうございました。
水野氏が貴社の社長、会長だった当時、私もまだ10代前半でしたが、新聞記者を志望していたこともあり、「産経残酷物語」などという言葉はリアルタイムに近く記憶しています。
私の記憶違いでなければ、現在の貴紙のように「反共」とビジネスを上手に結びつけるスタイルはまさに水野氏を祖とするように思います。
そうですか「名前を聞いたことは一度もないのです」か、不思議なものですね。
>そうですか「名前を聞いたことは一度もないのです」か、不思議なものですね。 …どうなんでしょう。何十年も前の社長や経営者のことは、ふつう、あまり話題にはならないものではないかと。他意はなく、そんなものではないかと。弊社に入社してくる新入社員にしても、そういう歴史的なことを把握してから入ってくるというわけではないでしょうし…。
「コンシェルジュ」買って来ました。(笑)
ニヤニヤ笑いながら読みました。昨年の「日狂組の教室」と同じ様に病棟の看護師たちに読ませます。【日狂組・・」は看護師の反響は大きかったですよ(笑)。
>【日狂組・・」は看護師の反響は大きかったですよ(笑)。…おお、そうでしたか。私も看護師さんたちがどんな反応を示したか見てみたかったです(笑)。いや本当に。
>どうなんでしょう。何十年も前の社長や経営者のことは、ふつう、あまり話題にはならないものではないかと。
私は、新聞記者にはならずにある大手メディア(レコード、CD、DVDメーカー)に努めました。
新聞社ではなかったのですが、やはり「表現」をなりわいとする会社ですから、入社して1年くらいの内に創業者から代々のトップの政治的立場そのころの政治家とのつきあいなど裏表含めて先輩から教えられました。「軍歌」など右翼的とみられがちなCDを出す場合もあるし、左翼的な歌詞のフォークソングを売る場合もありますし。
その感覚からいうと、新聞社に勤める方が、自分の会社の創業者なり、中興の祖なりに関心も示さないし、勉強もしない。というのは、やはり不思議です。まして、渡邊恒雄氏より以前に60年安保をきっかけに政財界とメディア界のフィクサーとして活躍しつつフジサンケイグループを大きくされた、斯界の「巨人」です。右の立場であれ左の立場であれ、プロの記者であったら一度は調べてみたくなる誘惑にかられるのが当たり前だと思います。
もっとはっきり言えば、プロの新聞記者が、ミズノ氏と産経の1960年前後のフィクサーとしての実態も知らずにナベツネと読売のフィクサーぶりについて何か言えるのかしら、と思うのです。
あなた、嘘をついてませんか?
>あなた、嘘をついてませんか?
何様のつもりですか?。
自らの限られた経験と思考力をベースに、阿比留さんがそれとは違うからと非難する。馬鹿を云うなと云いたい。非礼を詫びるべきだ。
同じメディアのドンといっても、一方では政治に関わらなかった過去の人。ナベツネは現役で、今でも政界のフィクサーとして堂々とメディアのパワーを背景に現実に政治を動かそうとしている。
そのスタンスは天と地ほどの差があると思いませんか?。
だから阿比留さんがナベツネに言及して水野氏のことを指摘しなかったとしても不思議でも不自然でもありません。
むしろ「不思議だ」「あなた、嘘をついてませんか?」という貴方の方がおかしい、と私は思う。
私はいつでも、ここまであからさまに書いていいのかと思うぐらい正直に書いています。その結果、私の不勉強や偏った知識が露呈することはあるでしょうが、仕方ないと思ってやっています。少なくとも、嘘つきではないつもりです。
貴方みたいな無礼な人をはじめてみました。
>少なくとも、嘘つきではないつもりです。
了解しました。むしろ嘘であってくれれば、という思いはぬぐえません。
不勉強ですね。わずか、40年くらい前の自分の会社の重要な人物について、「遠い話に思えるというか~」と言い、貴社でもそういう自社の歴史や伝統を教えない。正直新聞社、新聞記者も落ちたものだと思います。
自社の歴史さえ学ぼうとせず先人の苦労を学ぼうとしないで、どうして日本の政治や歴史について愛情ある記事を書けるでしょうか?
「産経新聞」を読む若い世代にも、只今目先のことばかりでなく伝統と深い洞察に満ちた記事を読ませてあげられるように、勉強を重ねてください。
お体に気をつけてがんばってください。
誹謗や一方的な決めつけは良くありません。
私自身が自社の歴史について不勉強であることは認め、反省すべきは反省したいと思いますが、おっしゃることに違和感もあります。例えば、ご指摘のナベツネ氏は現在も現役で政界社会に大きな影響を及ぼし続けている人物であり、水野氏と同列に比べるのは無理があると思います。また、私自身、歴史はとても大切だと思い、その勉強は続けたいと思いますが、その中でとりわけたまたま今自分が所属している会社のかつてのトップのことを重視して学ぶ必要があるとは必ずしも思えません。もちろん歴史的経緯を無視していいというのではありませんが、新聞は今の紙面を見て判断してもらいたい、という気持ちがあります。失礼しました。
>例えば、ご指摘のナベツネ氏は現在も現役で政界社会に大きな影響を及ぼし続けている人物であり
もちろんナベツネ氏が、メディアグループのトップとしての立場を利用し、政界のフィクサーとして暗躍し、それをまた己のメディアの拡大に利用しようとしている。それを、只今現在の日本の危機として伝えている、その阿比留様の活動には敬意を表します。本当に重要なことです。
ただ、一歩引いて歴史の縦軸で見た場合、このパターンは水野成夫氏や鹿内信隆氏とフジサンケイグループ、権力与党との関係にその萌芽があったと想います。あなたが、水野氏におけるこの側面を知った上で今、ナベツネの非道を報道しているのか、知らずに報道しているのかで、記事の重みは全く違ってきます。
釈迦に説法でしょうが、W.R.ハースト以来、もともと、労働者、大衆の味方として理想に燃えた(場合によって共産主義者ですらあった)青年が、メディアの中で力を蓄えていくに従って、民衆から離れ、政財界の権力者側のフィクサーとして力を振るうようになる。そのメカニズムにも想いをいたしながら日々の事件を報じてください。
それがTV時代に新聞記者に求められる「速報性だけでは無い深さ」だと、思います。
最後に蛇足ですが『市民ケーン』のメッセージの深さは、日々重みをもってきています。
ご指摘のような水野氏と財界、政界との関係が現在の弊紙にも続いているというのであれば、それは当然踏まえなければいけないでしょうが、良くも悪くもそれは現在、私の知る限り全く残っていないと言えます。水野氏以後、弊紙は過去、何度も経営危機に陥りましたが、別に財界の支援は受けていませんし、鹿内家については私の入社時にはまだ社内に影響力を持っていましたが、今は没交渉でしょう(私がすべてを把握する立場にはありませんが)。実は、今回のコメントにあたって、一つ思い出したことがあります。それは小渕内閣のときの通産省出身の秘書官が弊紙に悪意を持っており、大勢の記者の前で「産経なんかはもともと財界が…」という発言をしたときのことです。弊紙の今日に至るまでにはいろいろな経緯があることは事実でしょうが、とっくに切れた昔の話をされて現在の産経を批判されてもなあと、正直なところ強い反発を感じたのを覚えています。 tomikyu08様のコメントが別に弊紙を批判したものだとは思いませんが。また、報道においては「深さ」が重要であるという指摘はもっともですが、水野氏について私が詳しく知らないこと=深さがないというように受け止められても、当惑してしまいます。私自身、いろいろな点で浅学非才であることは認めていますが、なぜそこまで水野氏にこだわられるのか理解しにくいものがあります。
失礼ながらもうひとつだけ。率直な疑問を述べさせてください。
>とりわけたまたま今自分が所属している会社のかつてのトップのことを重視して学ぶ必要があるとは必ずしも思えません。もちろん歴史的経緯を無視していいというのではありませんが
阿比留様は「たまたま」産経新聞社に所属していらっしゃるわけですね。元下っ端サラリーマンとしてはお気持ちはいやというほどわかります。
ただ、阿比留様は「たまたま」トヨタ自動車に勤務されていても全く同じだったのでしょうか?
あるいは「たまたま」朝日新聞社に所属していても、同じなのでしょうか?
とすれば旧世代の我々が想い描く「社会の公器」「メディアの器」としての新聞社と、そこに所属する記者という社会的に重要な意味というのは既に幻想でしかないのですね。
>なぜそこまで水野氏にこだわられるのか理解しにくいものがあります。
水野氏にそんなにこだわっているわけではありません。
阿比留様が「水野氏のことは知っているけれど、彼の場合はこうこうでナベツネとは違うよ」と説明していただければ済んだことです。
あるいは、「水野氏の行動について反省あるいは改善して現在こうなっております。」とおっしゃっていただければ問題はなかったと思います。
むしろ中興の祖であると認めながら「遠い話だ~」「とっくに切れた昔の話」と言われることに私は違和感があるのです。
こういう言い方は下品でいやなのですが、それならば体制が変わって「とっくに切れた昔の話」だから「南京事件の事実の解明」「沖縄の集団自決の実態解明」など、日本国にとって意味のないことになってしまいます。
あくまでも言いますが、別に産経だけを批判しているわけではありません。ハーストからナベツネ、マードックに至るまでのマスコミと権力のかかわりの問題の重要な一人として水野氏を挙げているだけです。
貴方のコメントは大変勉強になりました。こういう「醜い旧世代」だけには絶対なりたくない、という意味で…。
阿比留さんは有能だけど政治部の一記者ですよ。産経新聞の幹部でも経営者でもありません。
それをいい年して自分の若い時代のことを知らないからと、無礼千万な言葉を織り交ぜて、ネチネチとしつこく…。恥ずかしくはないですか?。
貴方はお子さんやお孫さんから好かれる良いお爺ちゃんですか?。
一つだけ聞くけどちゃんと答えてください。
>旧世代の我々が想い描く「社会の公器」「メディアの器」としての新聞社
これ、何処の新聞社か具体名を挙げて答えてください。
>貴方のコメントは大変勉強になりました。こういう「醜い旧世代」だけには絶対なりたくない、という意味で…。
阿比留様の心中はわかりませんが、少なくとも阿比留様でしたら、こういう下品なコメントはなさらないでしょう。そういう下品なコメントに答える義務も余力もありません。
阿比留様の真摯な態度に敬意を払っておりますので、多少挑発的なしつこい物言いもいたしましたが、それも阿比留様のもっと深い本音を知りたいと思ったからです。例えば本日10時52分付の阿比留様の回答は、阿比留様が実際に見たマスコミと政官財界の関り方、あるいは関りのなさについての貴重な証言だと、思います。
失礼ながら通り一遍では無い、こういうコメントを聞きだしたかったのです。
私もかつて雑誌のインタビュアーをやった時期があります。どこまでだったら、プロの新聞記者を怒らせずに本音を聞き出せるか、わかっているつもりです。もう、自分がビーンボールを投げているので、阿比留様のお答えがなくても仕方がないことも。阿比留様には感謝しております。
>とすれば旧世代の我々が想い描く「社会の公器」「メディアの器」としての新聞社と、そこに所属する記者という社会的に重要な意味というのは既に幻想でしかないのですね。 …正確に言えば、たまたまというわけではありません。私が産経新聞の入社試験を受けて入社したのは、産経新聞の他紙にはない路線が好ましく、私が社会に出るにあたって何かできるとしたら、この新聞社は望ましいのではないかと考えたからです。しかし、その際には、水野氏うんぬんであるとか、会社の歴史がどうだとかは正直なところ、まったく知りませんでした。もっと言えば、tomikyu08様が強調しておられるフジサンケイグループというものにも、関心はありませんで、あくまで産経新聞の論調が合うと考えたからです。また、「社会の公器」という話については、残念ながら、私は弊紙も含めて現在のメディアも、過去のメディアも、公器であったことはないし、これからも公器と言えるような存在にはなれないだろうと思っています。もちろん、言論機関に濃淡はあれ公的色彩はあるものですし、あえて言えば弊紙は比較的マシな方ではあると思っていますが、それは程度の話で総体的・全体的にみると、公器と言える自身はありません。ただ、だからといっていいかげんなことを書いていたり、テキトーに振る舞ったりしているというわけではありませんが。
>正確に言えば、たまたまというわけではありません。私が産経新聞の入社試験を受けて入社したのは、産経新聞の他紙にはない路線が好ましく、
やはり、産経新聞の「論調」が好ましかったわけですよね。(安心いたしました。)
もちろん、私より約20歳お若いようですから、その時点で水野氏について御存知なくても不思議はないと思います。(もちろんジャーナリスト志望であれば知っていて不思議もないのですが)
さて、ここからは私の仮説も含めた独断になります(客観的証拠が必要だということになれば後から出すしかありません)。
1)その後阿比留氏が政治記者になられたのなら産経が、どういう経緯でその「論調」にたどりついたのか、その「歴史」と「政治的経緯」は調べ、理解しておいていただきたかった、ということ。
2)これは私の仮説も入ってますが、水野成夫元社長の時代に彼の影響下、現在の「産経」の論調がほぼ固まったと思われるので水野氏の経歴(転向から、メディア王と呼ばれるようになる経緯も含めて)について調べ、理解しておいていただきたかった、ということ。(別に正力松太郎と読売、でもハーストの政治的変遷でもいいのですが、水野氏については、その気になれば産経内部の資料や、先輩記者たちといった生の資料にあたれるでしょうから)
政治記者として、政治とメディアの間で活動されているのであれば1)2)のことをクリアしていただければ、より、阿比留様の記事や、発言に重みが出てくると私は考えます。
(下に続く)
例えば、只今現在「チベット」での中国共産党の弾圧問題が大きくなっています。この実情を詳しく報じ、共産党政府の蛮行を止めさせなければなりません。ただ、その時に当の中国共産党の武漢政府樹立に命がけで協力
した数少ない日本人の一人が水野氏であることを知っておくのは無駄なことではないでしょう。(別にそれで、中国共産党に対する批判の手を緩めろ、と言っているわけではありません。水野氏がその時に中国共産党を内側からどう見たか?ということに意味がある、と考えます)
あと、最近残念に感じているのは、この10年くらい、産経、朝日、読売、毎日、といった各紙の記事が、発表物を主とした事実の羅列と、他紙の批判を含めた政治的スローガンのたぐいが多くなって、記者様たちの努力と汗が感じられるような事実の深い解説、といったものが少なくなってきていることです。
あ、それから、水野成夫氏の生涯は辻井喬氏の『風の生涯』として小説化されているそうです。ぜひ、買い求めて読んでみたいと思っています。
(ここで私の書いたことがほとんど間違いだったりするかも知れませんが)
以上、勝手なことを書き連ねましたが、阿比留様のシャープなコメントをいつも楽しみにしております。願わくば、そこに今少しの重みがくわわらんことを。
チベットの件でお忙しいでしょうから、これ以上のレスは求めません。
お仕事がんばってください。
>また、「社会の公器」という話については、残念ながら、私は弊紙も含めて現在のメディアも、過去のメディアも、公器であったことはないし、これからも公器と言えるような存在にはなれないだろうと思っています。もちろん、言論機関に濃淡はあれ公的色彩はあるものですし、あえて言えば弊紙は比較的マシな方ではあると思っていますが、それは程度の話で総体的・全体的にみると、公器と言える自身はありません。ただ、だからといっていいかげんなことを書いていたり、テキトーに振る舞ったりしているというわけではありませんが。
以上については、非常に率直に内部の方がおっしゃってくださったこととして、重く受け止めたいと思います。
重ね重ね感謝いたします。数々の御無礼お許しください。
これからもいろいろと学び、取材その他で知り得たことをみなさんに報告していきたいと思います。