いま、テレビでは福田首相と韓国の李明博大統領の共同記者会見の模様が流れています。李氏は、前任の大統領がアレなだけに随分マシに見えますが、それでも例の外国人地方参政権付与の件などを持ち出しています。まあ、福田氏もこれについては「議論は収束していない。国会などでの議論の行方に引き続き注意を払っていきたい」と従来の見解を繰り返すにとどめたようです。福田氏自身が前向きでも、自民党内には慎重・反対意見が強いですし、李氏の申し入れに「はいやります」と答えるわけにはいかないでしょうね。ただでさえ政権がぐらついているところに、新たな波乱要因を投じようとは考えないでしょうし。

 さて、この日の韓首脳会談に合わせ祝福するように、今朝の朝日と日経は福田内閣の支持率に関する世論調査結果を報じていました。朝日は1面トップで「内閣支持率急落25% 高齢者医療71%不満」「福田政権、手詰まり感」と見出しをつけています(3週間前の調査では支持率31%)。本文のリードにはこうあります。

 《内閣支持率が20%台に落ち込んだのは、07年7月に自民党が参院選で大敗した直後の調査で、安倍内閣の支持率が同内閣で最低の26%となって以来のことだ。》

 また、解説記事はこう書いています。

 《福田内閣の支持率が危険水域と言われる3割を一気に割り込んだ。07年夏の参院選で自民党が惨敗した時の安倍内閣の水準だ。》

 穿ちすぎかもしれませんし、私が変にこだわっているだけかもしれませんが、私はこの記事を読んでいて、書き手の記者か、あるいは記事を手直ししたデスクのある意思か思惑を感じました。それは、現在の福田内閣の支持率が、参院選後の安倍内閣の支持率より「低い」ということはストレートに書きたくない、というものです。現在の福田内閣に満足しているわけではないが、あれほど憎み、今もことあるごとに貶めようと狙っている安倍内閣より福田内閣の方が評価されていない事実には素直に触れたくないのかな、と思った次第です。

  ( ※22日追記 朝日は22日の社説「内閣支持率 『25%』を読み解けば」でも、《昨夏、参院選で大敗した直後の安倍前内閣とほぼ同じ厳しい数字だ。》と書き、ここでも「ほぼ同じ」という表現でした。やはり、安倍内閣より低いとはどうしても記したくないようです。)

 また、興味深かったのが、福田氏と民主党の小沢代表の言動のどちらを評価するかという質問に対する答えが、福田氏が32%で小沢氏が28%だったことです。どんどん国民から見放されつつある福田氏よりも、小沢氏はさらに評価されていない、ということですね。まあ当然である気もしますが、民主党はつくづくチャンスを生かせない政党だと思います。現在の代表が小沢氏ではなく、もっと若くフレッシュなイメージのある政治家だったら、自民党をもっと追い込めたでしょうに。

 次に日経をみると、福田内閣の支持率は29%でしたが、日経の調査は他社より比較的高めに数字が出るので、これも相当低いと言えそうです。記事には「内閣支持率の30%割れは昨年7月の参院選直後の安倍内閣(28%)以来」とありました。こちらは安倍内閣の支持率が一番低かったときよりは1ポイント上ですね。ふむふむ。福田内閣を支持する理由で最も多かったのは「人柄が信頼できる」の46%ねえ、ふーん。で、日経の解説記事はこういう風に分析しています。

 《首相の不安材料は、これまで政権を支えてきた高齢者層で「福田離れ」が進んだことだ。内閣支持率は60歳代で(3月の)前回から11ポイント低い19%、70歳以上で12ポイント低い32%と低下が目立っている。》

 71歳の福田氏が率いる福田内閣に対しては、当初は60歳代以上の支持率が非常に高かったのですが、頼みの支持層が離れだしたとなると、これはけっこう今後響いてくるかもしれませんね。でも、福田氏にとって「救い」となる材料も記事に載っていました。次の部分です。

 《内閣支持率が20%台になったものの、民主党の支持率は29%と前回よりも1ポイント低下した。政権の受け皿としての期待を受け止め切れない状況は変わっていない。》

 現在の国会のありようについて、国民新党の亀井静香氏は記者会見などで繰り返し「バカとアホの絡み合いだ」と言っていますが、同じような印象を持って見ている国民も多いのではないでしょうか。国民の選択の結果とはいえ、このねじれ国会の現状と、それを利用した「政局ごっこ」はまさにどうしよもなくひどいありさまに思えます。一日一日と国益が失われ、流出しているかのような気分にすらなります。

 ところが、さっき新聞をスクラップしていて気付いた(遅い)のですが、19日の朝日夕刊のコラム「窓 論説委員室から」には、「今国会の方がまし?」という記事が載っていました。中身を読むと、こうありました。

 《こんな政治の現状に、朝日新聞は先日の社説で「この機能不全をどうする」と書いたが、ある議員から「なに言うてんの」と怒られた。自民党でも民主党でもない。社民党の辻元清美衆院議員である。辻元さんいわく、去年のいまごろ安倍政権は、数の力を頼みに国民投票法案や社会保険庁改革関連法案など、重要法案の採決を相次いで強行していた。それにくらべれば、いまの国会の方がよっぽどまし。》

 …朝日の論説委員室と社民党や辻元氏との親密さとフランクなやりとりが伝わってきてほほえましい限りですが、趣旨には当然のことながら賛成できません。辻元氏や朝日にとっては痛恨時だったのでしょうが、国民投票法や社会保険庁改革関連法が成立していてよかったなあ、と改めて思います。そして、辻元氏に「まし」と言われるような現在の国会のあり方に、脱力させられてしまいます。

 おまけの写真です。本日は外務省の道を隔てた隣にある財務省の前庭の花をお届けします。まずは、淡い黄色の花弁がかわいらしいウコンサグクラです。サトザクラの代表園芸種なのだそうです。

   

 次はウコンザクラのアップ写真ですが、ピンぼけ気味になってしまいました。すいません。そう言えば、最近はウコンを飲んでいないなと、つまらない連想をしたり…。

   

 これは、サトザクラの代表品種、カンザンです。昔はソメイヨシノの方にばかり目が向いていたのですが、最近はサトザクラ系のぼたっ、もさっとしたかわいらしさが気に入っています。ちょっと重たげで野暮ったくもあるのですが、それがまた味があるというか…。