きょうは夕刊当番で朝から会社に来ています。でも、国会も閉幕し、多くの議員たちはそれぞれの選挙区に戻っているので、記事はいわゆる「夏枯れ」状態にあり、デスク席に座っていても処理すべき原稿はあまりありません。はっきり言って手持ちぶさたなのです。それで私はじっとしているのが苦手なので、周囲をうろうろと歩き回っていたところ、「新聞展望」という新聞業界紙が置いてあるのに気付きました。何気なく手に取ると、「全国紙は毎日のみ下回る 平均ABC部数四半世紀の推移」という1面トップの記事が目につきました。

 ふーん、新聞業界はすでにずいぶん前から斜陽産業と言われていたのに、この25年余で部数を減らした大手紙は毎日新聞だけだったのか、と少々途惑い、本当に実部数かと少々疑いながら記事を読んでみました。それによると(万以下は切り捨て)、

          1982年下期          2007年下期     増減
  ・読売     889万部            1002万部     113万部増
  ・朝日     756万部             805万部      49万部増
  ・毎日     446万部             391万部      55万部
  ・産経     205万部             220万部      15万部増
  ・日経     195万部             305万部     110万部増

 …だということでした。82年といったら、私はまだ高校生でしたが、それにしてもそこからの日経の躍進ぶりが目覚ましいですね、うらやましい限りです。あまりの部数急増ぶりに、印刷工場や販売店の確保は大丈夫だったのかと他人事ながら気になるぐらいです。

 ただ、上の数字だけをみると、毎日を除いて新聞業界は「なんだ順調なのではないか」という印象を受けかねませんが、新聞展望の2面にあった表で確かめると、必ずしもそうは言えないことが分かりました。

 読売は、2002年上期の1018万部がピークで、07年下期はそれから16万部減となっています。何せ母数が大きいので、16万部減ってもたいしたことはないのかもしれませんが、「言うことを聞かないと1000万部でお前をつぶすぞ」と政治家にすごむ癖のあるナベツネ氏は、何が何でも1000万部は割るなと厳命していることでしょうね。そういう意味では、1002万部というのはけっこうぎりぎりの数字ですね。

 朝日もやはり、ピークは02年上期で、このときの部数は832万部ありましたから、最盛期からは27万部減っていることになります。こっちも、800万部を割るかどうか、けっこう瀬戸際なのかもしれません。しかし、永田町でときどき「朝日の部数がかなり減っているらしい」などと噂を聞くほど、極端な部数減にはなっていませんね。よく新聞業界では部数の数字上の操作が行われていると週刊誌などで読みますが、新聞社に勤めていても販売のことはよく分からないものなのです。すいません。

 毎日は、なんというか、順調に規則正しく少しずつ部数を減らしてきているようです。この数字には、今回の変態報道の影響はまだ表れていませんから、今後の推移が注目されますね。ただ、毎日が今後も部数を減らしたとして、それは日経、読売、朝日のいわゆる「勝ち組3社連合」を喜ばせるだけの部分がありそうで、少々複雑な気持ちになります。経営が苦しい弊紙としては、他人事だと喜ぶ気になりにくいというか…。

 産経の場合は、この四半世紀で15万部伸びただけという形ですが、途中経過は平坦なものではありませでした。92年下期には、部数が190万部まで落ち込んでいたのです。そのちょっと前の私の支局時代は、県警記者クラブに自前のファクス機すらもなく、その都度他社に借りて使わせてもらっていましたが…。その時点から見れば、部数は30万部とけっこう大幅に増えた計算となります。ただ、それでも220万部というのは他の全国紙に比べるといかにも少ないし、相変わらず広告の成績もよくはないようです。もう少し伸びてくれないと、現在は自腹のパスポート更新料やほとんど自腹の携帯電話代などの諸手当もつきそうにありません(涙)。

 日経は…ひたすら順風満帆であり、特筆すべきことはありません。こんなにとんとん拍子で年々部数が増えるという感覚を一度味わってみたいものだと、ふと想像してみましたが、その日経にしてもここまでくると、今後はそうそう大きな伸びは示せないだろうなとも思います。

 まあ、新聞業界はもともと限られたパイの奪い合いをしてきたわけですし、現在は新聞無読層が増えてそのパイ自体が小さくなってきているわけですから、産経はまだいい方なのでしょうね。こっちも斜陽産業だと知っていて入ったわけですから、文句を言う立場にはありませんし。このイザを含めたインターネット事業の先行きもどうなるのか分かりませんし、まったく先のこと、将来のことは読めません。朝日や毎日などは不動産資産を持っているので、そこからの収益でしばらくは食べていけると聞きますが…。

 ちょっと手が空いたものでどうでもいいことをながながと書きましたが、結論はこうです。もうご購読していただいている方は別として、

 もしよかったら、産経新聞を購読してやってください。お願いします。

 
つまらない愚痴話のようなエントリとなってしまったことをお詫びします。これからの生活のことを思うと、けっこう切実なもので…。