私は今朝の産経政治面に、「自民、衆院選にらみ『保守色』鮮明 日教組に矛先」という見出しの記事を書きました。麻生太郎首相や閣僚、元首相など政府・自民党幹部から日教組と、その支援を受けている民主党批判が相次いでいることを紹介し、特に日教組のドン、民主党の輿石東参院議員会長が標的となっていることを指摘したものです。

 

 すると、きょう弊紙の記者が早速、輿石氏から「励ましてくれてありがとう。阿比留君によろしく」とのお言葉をたまわったそうです。この余裕ぶりに「ある意味、この人は小沢一郎代表なんかよりはるかに人物が大きいのか?」という気の迷いも一瞬、頭をよぎりましたが、せっかくですからもっと励ましてあげようと思います。

 

 さて、記事でも紹介しましたが、この輿石氏に対し、森喜朗元首相は「違法なカネを集めて当選してきた」と語り、安倍晋三元首相も「かつて山梨県教職員組合が輿石氏に違法な献金を集めていた。実はそれまでもずっと同じことをやってきている」と指摘しています。これに対し、民主党の幹部からは「輿石会長の名誉のために、これ以上自民党が何か言ってきたら反論しようではないか」という声が上がっているそうです。

 

 私は、その反論をとても期待しています。ぜひ、力を込めてやってほしい。というのは、そうしてもらえれば、現在はあまりこの問題について書く意欲がない他の新聞・テレビも、少しは書くかという気になるでしょうし、何より、森氏や安倍氏の指摘はまがうかたなき「事実」なので、その点を多くの人に知ってもらう役にも立ちます。輿石氏本人はさすがに自覚があるのか、森発言に対し「コメントに値しない」と反論せず、逃げをうっていますが…。

 

 輿石氏を支援してきた山梨県教組の政治団体である県民主教育政治連盟(県政連)は、産経新聞が疑惑を指摘するまで平成15年末から輿石氏の参院選挙が行われた16年初頭にかけて教員らから半強制的に集めた輿石氏の選挙資金カンパについて、政治資金収支報告書に一切記載していませんでした。そのため、18年1月には、山梨県教組の財政部長と県政連会長が政治資金規正法違反(虚偽記載)で略式起訴され、罰金刑を受けています。違法なカネ集めとその処理は、だれも否定できません。

 

 ただ、それだけではないのです。安倍氏が「実はそれまでもずっと同じことをやってきている」と述べたように、山梨県では輿石氏の選挙の年や、山梨県教組の組織内候補がいる県議選、あるいは知事選、市長選などがある年(つまりひっくるめるとほとんど毎年)、教員のボーナス時に「校長3万円、教頭2万円、一般教員1万円」(教員OB5千円)の闘争資金カンパを行ってきました。山梨県教組の組織率は95%以上といわれ、実際は4500人前後いる教員のほとんどと、教員OBがそれに応じてきたのが実態です。ですから、県政連は毎年、数千万円の寄付収入があったはずなのです。

 

 ところが、この資金カンパには領収書は発行されず、使途も明らかにされてないことをいいことにして、県政連は長年にわたって政治資金収支報告書にこの寄付金のことを記載せずに誤魔化してきました。政治資金収支報告書をもとに、それを簡単な表にしてみます(万単位以下は切り捨て)。

 

 ・平成2年   寄付金        ※輿石氏の衆院初当選

 ・  3年   寄付金   

 ・  4年   寄付金   

 ・  5年   寄付金        ※輿石氏の衆院再選

 ・  6年   寄付金   

 ・  7年   寄付金   

 ・  8年   寄付金  691万円  ※輿石氏の衆院落選

 ・  9年   寄付金   

 ・ 10年   寄付金  447万円  ※輿石氏の参院初当選

 ・ 11年   寄付金   

 ・ 12年   寄付金   

 ・ 13年   寄付金   

 ・ 14年   寄付金   

 ・ 15年   寄付金        ※問題発覚後、1021万円に修正

 ・ 16年   寄付金 5142万円  ※輿石氏の参院再選

 

 …これを見ていただければ一目瞭然だと思います。輿石氏の選挙があった平成8年と10年に、申し訳程度に寄付収入を記載していますが、もちろん、実態がそんなものであったわけがありません。16年の参院選に向けての資金カンパでは、表に出ているだけで6163万円ものカンパを集めている(このうち、輿石氏の後援会と支援組織に3300万円が寄付されています)のですから、その他の年のゼロや数百万という数字が、いかに信憑性が薄いか分かってもらえるでしょう。立件されたのは15年の不記載分でしたが、長年にわたって政治資金規正法違反を続けてきたことはほぼ断言できると思います。累計したら、一体どれだけのお金が闇に消えたのか。

 

 これは、産経の報道、追及キャンペーンがなければずっと不記載のままだったことでしょう。収支報告書を閲覧した県民も、資金カンパに応じた教員もあざむく行為だと思います。小沢氏の資金管理団体、陸山会の迂回献金問題より悪質だという気すらします。

 

 ちなみに、輿石氏はこの県政連について「直接関係ない」「当事者ではない」と言っていますが、産経新聞が県選管に情報公開請求して調べたところ、県政連の役員となっていましたし、国会でもぽろっと「私自身の政治団体」と明言したこともあります。いやあ、本当に民主党には反論に出てもらいたいものです。この問題は、産経以外はほとんど取り上げてきませんでしたが、ここで再びスポットを当ててほしいなあ。