昨夜は都内で、民間の調査研究機関、「構想日本」が主催する今回の衆院選初当選議員による討論会「新人議員よ、大志を抱け」が開かれました。政府の行政刷新会議の事務局長に就任予定の加藤秀樹・構想日本代表も出席していました。その模様を、後輩の小田博士記者が詳細に取材してきたので、この場でちょっと抜粋して紹介します。

 

討論会に参加した新人議員は石井登志郎(兵庫7区)、石田芳弘(愛知6区)、大泉博子(茨城6区)、奥野総一郎(千葉9区)、小野塚勝俊(埼玉8区)、阪口直人(和歌山2区)、高邑勉(比例代表中国)、玉木雄一郎(香川2区)、中後淳(比例代表南関東)、中林美恵子(神奈川1区)、橋本勉(比例代表東海)、森山浩行(大阪16区)、三宅雪子(比例代表北関東)、横粂勝仁(比例代表南関東、以上民主14人)と柿沢未途(比例代表東京、みんなの党)の計15人(敬称略)だそうです。以下、主なやりとりです。

 

司会者(元時事通信記者)

 政権運営だが、鳩山首相は国会、党内、資金も含めて全部小沢一郎幹事長に一任している。現在、幹事長代理もまだ決まっていないという状況がある。小沢さんという存在について、賛否あると思うが、勇気をふるって意見を聞きたいがどうか

 

◎中後氏

 私も週刊誌に小沢チルドレンとして名前が乗っている。私の前任は青木愛さんだ。当時の小沢代表と非常に強い関係がある中で、私も色んな面でお世話になった経緯がある。

 総選挙を新人で出た人は、非常に多くの方が当時の代表(小沢氏)に色々な面で指南を受けて、民主党に本当に足りないと言われている部分を補強してきたことは、否定できない事実なんだろうと思う。権力の二重構造と言われるけれども、今、鳩山総理が外交の問題でもしっかりと自分の立場でリーダーシップをとっていきながら、立場立場で役割分担をしてということは、少しずつ示してこれてるのかなぁと思っております。

 小沢幹事長は意外と誤解を受けやすいところが有ると思いますが、意外と、豪腕と言われているようなところがありながら、先を読んで、いろんな手を打っているところがあります。私はもう、絶賛するわけではないですけれども、変な派閥の構造になることだけは、自分としては、ならないように、自分としても律していきたいなという思いで、これから見守っていきたいと思っております。

 

◎大泉氏

  私も、まぁ、二重構造であったとしても、それのどこが悪いのかな、という言い方もできると思うんですね。どの組織もトップの人がすべてやっているというわけじゃなくて、二重になってたり、三重になってたりしてるのは、むしろ自然じゃないかと思うんです。今回の選挙、勝てたのは、間違いなく私は小沢さんの力だろうというのは、特別国会に登院した時に思ったんですね。我々新人を前にして、何を言われたかというと、「天下国家は逃げていかない。お前達、天下国家を論ずるのは早すぎる。2回当選してからモノを言え。今からすぐに選挙区に帰れ」という風に言われた。この方がいてこそ、やっぱり選挙に勝てたんじゃないかというのは、つくづく思いまして、鳩山さんのデビューの話もされたが、適材適所で色々仕事をしていればいいのであって、たとえマスコミが言う二重構造であってたとしても、私は受け入れていきたいと思います。

 

◎石田氏

 私は新人ですがね、選挙を8回やっています。地方でね。小沢さんにも非常に応援していただきましたし、当時、鳩山幹事長の時代。鳩山さんの人柄にも接して、非常にいい人です。私は個性が違っていいと思うんです。要するにハイブリッドですよ。本当に違う個性が、今、私は民主党は2人の個性がまったく違う個性の2人が同棲して(?)いい状態だと私は思いますね。

 ただ、この間、小沢さんがきまして、「次の選挙を目指せ」と小沢さんは言いましたが、ベテランの民主党議員が選挙のことばかり言うのはちょっとがっかりしてるんです。イギリスのチャーチルは「次の選挙のことをいうのは政治屋で、次の時代のことをいうのが政治家だ」と言っている。もう少し民主党の先輩方も理想を語ってほしい。ちょっと、あまり選挙のことばかり言われるとね、ちょっと失望しているんです。実は

 

◎阪口氏

 我々小沢チルドレンといわれる新人と小泉チルドレンの最大の違いは、鬼軍曹のもとで、いつ公認を切られるかもしれない恐怖も感じながら、徹底的に対話を続ける選挙活動。長い人は数年やった。選挙のためという考え方もあるが、声を聞くのは信頼を構築する。彼らの声。特に弱い方の声をしっかりと受け止める。政治の基本中の基本。我々が当選しないことには、マニフェストは実現できない。選挙に勝つことが政策の実現につながる。弱い人達の声を国政につなげる。そういったのを小沢幹事長が担い、世界へのメッセージを鳩山が担うのは何ら問題はない。

 

司会者)

 意地悪だが、挙手を願う。大久保秘書の逮捕がなければ、今の時点で小沢総理だったと思われる。小沢が総理になってほしいという人は挙手を

 

《…挙手はなし》

 

◎石田氏

 文春10月号に特集があった。京セラの稲盛氏は小沢ファン。母親の葬式でも焼香して帰ってきた。稲森氏は政治家としては知らないが、人間として魅力を感じると言っていた。党人としてはいいが、絶対に総理はできない。

 

◎三宅氏

 私も、「小沢ガールズ」と言われ、色々と思うところもあるんですけれども、小沢さんは100年に一度出るか出ないかの選挙の申し子、選挙の鬼。天才とも言える人物だと思います。今回の大勝利も本当に小沢さんのおかげだと思っております。そういった方が、総理大臣は誰でもなれると言えば鳩山さんに申し訳ないんですけれども、いま小沢さんがされていることは、小沢さんしかできないと思います。そういう意味では、小沢さんは、選挙を担当されるのが一番ご自身の才能というか、天が与えた者を生かすことではないかという意味で、手を挙げませんでした。

 

司会者)

 国民新党の亀井静香、社民党の福島瑞穂の両氏が閣内に入ったが、郵政見直しについて意見を

 

◎奥野氏

 公社、公務員には戻さないのは最低限の一致。亀井氏の話だと、公社時代に戻すように感じる。民主党は亀井氏にブレーキ駈けてきちんとやらないといかん。私は郵政にずっと取り組んだが、税金を投入せずに、郵便、金融サービスの維持。財投改革は私もやったが、郵貯の金が財投に預託されている構図はもうシャットアウト、解決。出口の独立法人を解決しないと。今の課題を郵便局ネットワークを税金を投じずに行う。小泉は切り離す仕組みだが、郵便局は成り立たない。6割は郵貯が稼いでいる。少なくともつなぎ止める。郵貯会社は何もしない。委託だけで業務。郵便事業会社と税金投入しない形でうまく行く。3事業一体ではハドメをかけるべきだ。

 

司会者)

 福島氏が閣僚になっていいのかと私の妻もいう。民主党には福島氏より左の人もいるが、第二党なので副総理格で首脳会議でも発言される。忌憚のない意見を述べられる人がいれば…。

 

<…挙手はなく。森山氏を指名>

 

◎森山氏

 3党ということで選挙の中での話だが、小さな勢力で連立を組んだら、大きめに話をしないと整わない。私は市議会、府議会を1人でやったりしたので、とにかく大げさにいって、着地点が戻される。パワーバランスでは300対一桁では仕方ない。これだけ存在感があると示されれば、後は普通に話が出来るのではないか、という期待と予測をしている。

 

◎大泉氏

 少数意見を述べたい。福島氏に否定的な人は多いと思うが、参院で過半数をとっていないから連立にせざるをえない。そのなかで、人を選べなかった。男女共同参画はほとんど下火。2000年に法ができて、都道府県で条例ができて、男らしさ、女らしさでバックラッシュが起き、女性の社会進出が非常に下火になっている。福島氏は消費者庁とか男女共同参画。下火になった男女共同参画にもう一度、火をつけられる。その限りにおいて応援したい

 

司会者)

 霞が関解体、脱官僚。最近は「脱官僚依存体質」という状況だが、官僚との関係はどうしていきたいか。

 

◎石田氏

 私は首長(※全国学力テストに唯一不参加を決めた元犬山市長)をやっていたので、官僚というか役人のなかでやってきた。だから、愛情がうつる。絶対。やる気があるやつもいるし、役所はみな真面目だ。排除は非常に徒労に終わる。政治家が悪い。大臣がコロコロ1年で変わったら信頼できない。必ず官僚は敬意を持てばキチッとやってくれる。それぞれの大臣と、1人ではだめです。地方の方が、政党ごとの政権交代より、孤独は比じゃない。力がある。これやらないといけない。政治家が見識をもって言えば、必ず共存共栄のいい関係になる。

 

◎中林氏

 官僚自体はまったく悪くない。ただのスタッフだ。なぜスタッフが必要か。民意を吸い上げる政治家がいて、活動してこその日本の政治。海外でもまったく同じだが、気に掛かるのは政治家がスタッフになる。政治家は民意を吸い上げるための気持ちを体現した人間でないとならない。専門性に対し、民意を受けて反映するためのスタッフ。フルタイムを受けて、政治家のアポイントメントで、兼業、客員ではなく、回転ドア方式と言われるが、政治家だけ100人ではちょっと無理と思う。

 

司会者)

 天下り、渡りの禁止を強く打ち出している。65歳まで定年延長すると。一方、公務員改革で2割削減というが、公務員制度改革ができるのか。柿沢さんの党は専門だが

 

◎柿沢氏

 脱官僚を前面に出して戦った。天下り凍結は役員会で話がでた。定年延長で65歳になると仄聞するが、こういう話なら、今の官僚機構の皆さんとほとんど利害がそう反せず導入できる。それまで役所に残れると。役職定年60歳といっても、役職がついた形で今の定年まで残れると。何ら不利益がないと。そして、天下りを制限する代わりに残れる方策を残すと。天下りが亡くなるかわりに、用済みの仕事がない人が定年まで滞留することになりかねない。公務員の身分保障がある。不利益な処分できないとなると、局長経験者が局長級で最後まで居残る。最後まで何か職を作るとなる。公務員の人件費2割削減は到底難しい

 まさに身分保障を見直すことから始めなければならない。普通に行われている。場合によっては給料をカットして居残る仕事の続け方が公務員でも可能な見直しを行わないと。そこが一番大きなポイントだと話した。

 

◯加藤代表

 とってもフレッシュで意気込みを感じて楽しかった。その上で、やや上から目線の言い方になり、皆さんにも来ていた方にもお聞き苦しいが、率直なところを申し上げると、ややちょっと、勉強してもらいたいというのがかなりある。官僚制、公務員もそうだが、基本的な制度を勉強していただいた方がよい。

 私は大事なところで、今の自民党政権がこういう状態になった背景として、謙虚さがなくなった。二世、世襲を含めて謙虚さがなくなった。バッジをつけるとそうなる。石田氏は古いつきあいだが、とても謙虚だからチャーミングだ。

 もう一つは、権力の二元化。あるいは二重権力構造の問題。私はやや、皆さんの話を聞いて、軽く受け止めすぎていると思った議院内閣制は最大の議席の党が自分たちが掲げた政策を、代表者としての内閣に実行をゆだねると。内閣以外で政策執行に及ぼしうるのはとても不透明。議院内閣制の根本に反する。代表権のない人が、前の前の社長がいつまでも決めるみたいな話だ。今の自民党の状態はこういう状況を何十年も続けた結果、信頼を失ったのは大きい。深刻に考えるべき話ではないか。是非、注意を注目していただくと良い。大いに期待する。

 

 …一部端折った部分や、完全なテープ起こしではなく粗起こしのところもありますが、だいたいの雰囲気は伝わったかと思います。まあ、なんというか、頑張ってほしいものです。選挙だけでなく他のことも勉強も。今の民主党でそれが許されるのかどうか分かりませんが。