3日前、25日付の産経朝刊社会面に、民主党の小林千代美衆院議員への1600万円の裏献金問題が発覚した北海道教職員組合が、内部文書でこれまで同様に選挙運動を強めるよう組合員に呼びかけていた--という記事が載っていました。まったく、この人たちには反省の欠片も見えませんね。ファクスの感熱紙がくちゃくちゃになってしまったので少々読みにくいですが、まあ以下のような文書です。

 

   

 

 これまで何度も繰り返し書いてきた通り、教員の選挙活動は教育基本法や教育公務員特例法などで原則禁止・規制されているというのに、これですから。世間も法律もなめているとしか思えません。記事によると、文書内容は支会長から学校単位の組合代表者、分会長の会議を通じて末端の組合員に伝えられたそうです。やれやれ。

 

 北教組は日教組の中でも過激な単組、いわゆる武闘派として知られています。私がよく取り上げる山梨県教組などは、県内支配は盤石で選挙運動は熱心でも、反日イデオロギー教育などに関しては穏健派とされますから、一口に日教組といってもいろいろあるわけです。まあ、穏健派の方が問題が顕在化しにくく、深く静かに県政に根を張るので困ったものだという点もあるのですが。

 

 そこで本日は、自民党の北教組問題調査団(メンバーは義家弘介参院議員、馳浩、北村茂男両衆院議員)が23日にまとめた報告書の内容を抜粋して紹介しようと思います。いつもの言い訳ですが、全文打つのはなかなか労力的にきついので。

 

 【自民党道議会議員からの聞き取り調査】

 

  前々回の総選挙で札幌市教組が配布した文書(※下の写真)によると、北政連(※北教組の政治団体)の候補として「横路孝弘」「鉢呂吉雄」、推薦候補として「三井わき雄」「荒井聡」「小林千代美」の名前が挙がっており、それぞれに専従者などを配置することになっている。前回の選挙における北教組の支援体制はどうだったのか

 

   

 

 A いずれの者も北教組の恒常的な支援を受けており、小林千代美衆院議員の選対関係者は、前々回の総選挙では横路孝弘選対にいた者である。前回は、横路は勝利すると予測して、小林陣営を北教組の丸抱えにして選挙を行った。小林陣営の選挙違反の捜査過程で、今回の裏金疑惑が明らかになっており、他の民主党議員も教組から資金提供を受けていた可能性が高いと考えており、実態解明に努めたい。

 

 【北海道教育委員会からの聞き取り調査】

 

  北教組が職場討議資料の中で(※竹島の領有権について)「歴史的事実を冷静に紐解けば、韓国の主張が事実にのっとっていることが明らか」としており、それに基づく学習資料を配付しているとされるが、資料を入手しているか

 

  職場討議資料の件は承知している。学習資料は入手していない。

 

 【現職教員からの聞き取り調査】 

 

  北教組の活動について、例えば「日の丸・君が代」反対など、現場での実態はどうか。

 

 A 北海道でも、地域や学校ごとに違いが出ている。若い教員には組合活動を敬遠する雰囲気もあるが、1人でも強力な活動家がいると、職場全体が影響される。

 校務分掌で卒業式の係になった者から、「日の丸・君が代」が入っていない形で、式次第が提案される。国歌の指導は音楽の授業で行われておらず、卒業式などの練習の段階で、教頭が教えている。組合員は一切、協力しない。

 (中略)音楽教師は伴奏を行わないので、教頭がカセットテープにて「君が代」を流す。起立したまま行事を開催することになるので、「修礼」も行わない。

 

  各種選挙における動員や資金カンパなど、具体的な指示は北教組からあるか

 

  (※選挙候補者の)支持者カード集めについては、10枚程度のノルマがあった。勤務時間終了後に、校内で会議が行われたりもした。市町村など選挙の規模や北政連の候補者であるかによってノルマの差がある。北政連の候補者である場合は、ノルマが厳しい

 電話かけは当然であるが、校内では行わず、組合事務所や自宅で行う。ただし、保護者や教え子には電話しない。動員も当然。動員表などを作り、役員が配分している。各種のノルマがあるが、自主的活動という位置づけ。

 「平和闘争資金」という名称のカンパがあり、選挙前は1人1000円ぐらい組合費に上乗せされる。組合費は月額1万円程度で、以前は天引きだったが、給与が振り込みになった後は、「ろうきん」(北海道労働金庫)との提携で引き落とされる。

 選挙の際は、運動員としてポスティングや個別訪問が多い。勤務時間外に地元以外で行う。(中略)基本的に、校長や教頭も組合上がりなので、心情的に組合活動を応援する傾向がある。

 

   

 

  選挙運動などで違法行為を行っているという自覚はあるか

 

  ない。通常の公務員は自身が関係する法律について詳しく勉強するが、教員にはそれがない。教員は他の公務員に比べ、極度に法律について無知である。職員会議の議事録を公開したら、大問題になる

 

 【現職小・中学校長、退職校長からの聞き取り調査】

 

  教職員は学校行事の際に国歌を斉唱しているか

 

  していない。国旗・国歌法制定前は、反対闘争が厳しかった。具体的には、職員会議の後に「話し合い」が行われていた。法制定後も、「日の丸・君が代」に反対の考えの者はいる。

 北海道では、20年前ころより「フロアー方式」という、ステージを使わないで、卒業生と在校生が対面する方式の卒業式が行われている。これはステージ上への国旗掲揚を防ぐためである。国歌については、斉「唱」ではなく、斉「聴」としている。なお、ステージ上で卒業式を行う際は、子供の絵などを一面に装飾して、国旗を掲揚する場を作らせない。

 

 【まとめと今後の課題】

 

 北教組が小林千代美衆院議員の陣営に提供した裏金の原資は、(※組合が徴収した)主任手当のプール金あるいは資金カンパではないかと指摘されている。しかし、教職員組合の政治資金については収支報告の義務がなく、資金の流れに透明性が欠けている。

 (中略)現状においては、北教組の政治資金の流れについて制度的に調査する方法はなく、北教組からの収支報告の任意的な公開を求めるしかない。これについては、 教職員組合に政治資金にかかわる収支報告書の提出を義務付けるなどの法的な対応も含めて、検討する必要があろう。

 

 …このエントリで掲載した3枚の写真のうち、下の2枚は北教組傘下の札幌市教組が2005年8月に組合員に配布した「第44階衆議院選挙闘争のとりくみについて」という内部文書に書かれていたものです。北教組の人たちは、教育基本法改正が審議されているときには、国会前に授業をほっぽり出して数百人単位で座り込みをするなど、ホントに困ったものですね。

 

 ただ、最近この問題で興味深いというか少し風向きが変わってきたなと思うのは、あの朝日新聞がけっこう批判的に取り上げていることです。先日も社説でこの北教組や山教組の例を引いて労組のカネや労組ぐるみの選挙について疑問を示していました。朝日というと、以前は日教組と思想・信条上の同志でもあり、日教組から広告の出稿を受けていることもあってか、日教組批判はほとんどしてこなかったと思うのですが。

 

 まあ、小沢氏の不動産問題もそうですが、直接法律に触れようと触れまいと、おかしいものはおかしい、変なものは変だとしつこく指摘することが大事なのだろうと思っています。