さて、私はしばらく前の今年4月26日付のエントリ「無題(写真だけ)」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/1568944/)で、全日本鉄道労働組合総連合会(JR)総連の武井政治委員長が、民主党の石井一選対委員長に送った「御礼状」の写真を紹介しました。何の説明もつけなかったので、「唐突だなあ」と感じた方もいるかもしれませんが、実は、ある問題意識があったからでした。

 

 で、産経は今朝の政治面で、以下の記事を掲載しました。民主党政権であっても、革マル派とJR総連、JR東労組の関係は認めざるをえなかったのだなと興味深かったからであります。最後の段落部分は、紙面スペースの都合で削られてしまいましたが。

 

《政府は11日の閣議で、多数の刑事事件を起こしている左翼過激派、日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派(革マル派)の活動について「全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)および東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)内には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識している」とする答弁書を決定した。

 自民党の佐藤勉衆院議員の質問主意書に答えた。

 民主党は今年3月、夏の参院選の比例代表候補として、JR総連の組織内候補でJR総連政策調査部長、JR東労組中央本部政策調査部長などを歴任した田城(たしろ)郁(かおる)氏を公認している。》

 この答弁書は、革マル派について「共産主義革命を起こすことを究極の目的としている極左暴力集団であり、これまでにも、火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反事件やセクトとの間での殺人事件等、多数の刑事事件を引き起こしている」「将来の共産主義革命に備えるため、その組織拡大に重点を置き、周囲に警戒心を抱かせないよう党派性を隠して基幹産業の労働組合等各界各層への浸透を図っており」…などと指摘しています。

ご関心のある方は、私の2006年8月23日のエントリ「政府答弁書にみる革マル派の現在と全学連」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/29178/)と同月31日のエントリ「革マル派とJRと労組についての雑考」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/32053/)、同年10月17日のエントリ「国会前で教職員と革マルは何をやっているのか」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/58485/)、同年12月7日のエントリ「中核、革マル、全学連に求愛されてる日教組」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/83428/)、同月14日のエントリ「またも革マルと全学連に求愛されている日教組」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/86737/)、2007年3月11日のエントリ「JR連合総会と民主党と革マル派」(http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/131595/)にも目を通していただけれは幸いです。

 まったく、選挙のためならどんな相手とでも手を結び利用するという手段を選ばぬやり方にはつくづく感心させられます。いっそ清々しいなあ………あーあ、なんだかなあ