本日は、民主党の小沢一郎幹事長の元秘書、石川知裕衆院議員の東京地検による事情聴取が行われました。15日には、小沢氏自身の事情聴取もあったわけですが、それでも民主党内から小沢氏を引きずりおろそうという動きは出ていません。今朝の毎日新聞の世論調査(内閣支持率23%、前月比10ポイント減)では、小沢氏に幹事長辞任を求める声が78%に上っているにもかかわらずです。

 

 東京検察審査会は4月27日、小沢氏について「起訴相当」という議決を行いました。このときは、党内でようやく小沢批判の声が上がり始めたのですが、鳩山首相が翌朝に「幹事長には、このまま頑張っていただきたい」とひたすらかばってみせたことで勢いを失い、すぐに消滅しました。このときには、ある民主党の中堅議員はこう嘆いていました。

 

 「支持率は10%以下になるんじゃないか。気が狂っている。国民を敵に回してしまっている」

 

 でも、この議員にしても、オフレコ(匿名)ではこう述べても、オンレコでは同じことは決して言いません。なんとも閉塞感の漂う重苦しい民主党であります。トップと実質トップのナンバー2が、互いのすねの傷をなめ合って奇妙な均衡状態をつくり出し、内外の軽蔑を招いている。いつまでも政権与党がこんなありさまであっていいはずがありませんね。

 

 そこで本日は、何者にも妨げられず、何があっても動じもブレもしない明鏡止水の境地から、私にいつも適切かつ物事の真相をえぐる尊いお言葉をくださる当代の偉人、「ミスターL」に、この小沢氏について語ってもらうことにしました。ミスターLは、その神ともみまがう神々しくも鋭い舌鋒で、果たして小沢氏のことを何と論じるのでしょうか。

 

  過去20年間、政局の中心に居続ける小沢氏をどう評価しますか。

 

 ミスターL 大変強いリーダーシップを持たれるときもあったが、逆に自分の主張を遂げるために民主主義の基本的原則を超越、無視してきた部分があって信奉者が離れていった(平成10年4月11日付日経新聞インタビュー)。

 

  なるほど、鳩山政権は政治主導の名の下に、天皇陛下と中国副主席との特例会見をセットしましたし、今も国会法改正案で官僚の国会答弁を禁止しようとしています。これは外国人地方参政権に対する法解釈なども、自分たちで勝手に決めるという布石にも思えます。政治主導という意味がゆがめられている懸念を感じます。

 

 ミスターL 私はこの発言を聞いてゾッとするような空恐ろしさを感じました。小沢氏の発想は、明文化された法律でも内閣次第でどのようにも運用可能というもの。このような発想は、安全保障以外にも転用される恐れがある。例えば首相の法解釈だけで突然税金が上がったり、対立する政治勢力が弾圧されたり。いわゆる独裁者の思考なのです。(中略)

 新党さきがけ時代から、私はこうした小沢氏の手法に危険性を感じ、警戒してきました。小沢氏の政策自体には同調した人々も、民主的プロセスを無視したやり方に失望して多くが離れていったのです。(平成10年12月3日付夕刊フジコラム)

 

 私 ただ、小沢氏を政治改革の旗手として期待した人は多かったですね。今はだいぶ、国民の目にも正体が知れ渡ってきましたが。

 

 ミスターL 結局、小沢氏が五年前に自民党を飛び出したのは、派閥内や自民党内の権力闘争に敗れて飛び出しただけで、国民にそれを悟られないために「政治改革」の旗を掲げていただけ――としかいいようがありません。そして、第二自民党を作ろうとしたが挫折し、再び自民党に舞い戻ろうとしているのです。

 こういう政治家がいるから、国民の目には「政治家は自分たちの器の中で権力闘争をしているだけ。国家のことも国民のことも考えていない」と映り、政治に対する失望感が増大するのです。(平成11年2月25日付夕刊フジコラム)

 

  なるほど。小沢氏は今後どうなっていくのでしょうか。

 

 ミスターL いよいよ小沢氏は政治家として終焉を迎えつつある。ついにここまできたかという思いだ。(平成11年12月1日の記者会見で)

 

  ところで、一方の首相のブレについてはどんなご感想をお持ちですか

 

 ミスターL 日々、ブレておられますからね。いつも二転三転、なかなか意思決定をされないようでありますので、国民の皆さんも政権が末期症状だなという認識をさらに新たにしたのではないかと。そう思いますね。つまり、日常茶飯事なものですから、あまりこれ以上、コメントしない方がよろしいのではないかと思います。(平成21年7月1日、国会内で記者団に)

 

 …ミスターLは本日も、バッタバッタと小気味いい名調子でぶった切ってくれました。特に、鳩山氏に対しては、もうコメントしたくもないようですね。お気持ちはよく分かります。

 

 しっかし、もともとはこれほど小沢氏を強く批判していた鳩山氏と、当の小沢氏のもたれ合いだけでも気持ち悪いのに、それを輿石東参院議員会長が全力で支えるという醜悪な構図は、もう一体何と表現したらいいのでしょうね。一言でいって「ダメだこりゃ」でしょうか。