昨日、民主党の羽田雄一郎参院国対委員長は記者会見で、尖閣諸島沖での中国漁船の体当たりビデオについて仙谷由人官房長官と協議した後、記者会見で次のように述べました。何が「国民の生活が第一」だ、国民をなめるなと、心底怒りを覚えています。

 

羽田氏 「政府の立場は、国政調査権が決されれば、出さざるをえない立場だ。われわれ国会としてその議決を出して、ビデオを出して公開していいのか。国益を損なうものであってはいけないという思いで、慎重に取り扱う必要がある。

今後の議論でも野党にしっかりとお話しながら、国会の議決となれば与野党超えて責任を負うことになる。野党にも国の立場、国益を考えて対応していただきたいという思いで、真剣に議論しなければならないという話をした。

官房長官としては、『そういうことであれば、ある程度国会の状況をみながら、また集まって協議をしなければならない状況もくる』と。

今のところ、衆院予算委では議決ではなく、理事会の合意になっている。参院外交防衛委員会では、質問の中で出した方がいいのではないかという議論があったが、そこで資料請求はなかった。理事会の中でも議決をしたり合意をしたということではない。

今後、予算委員会等で取り上げられてくる。そういう時に参院予算筆頭理事を加えた中でしっかり議論をする必要がある。野党のみなさんにも、私なりの見解とか今の状況、やはり3人が解放されたとはいえ、1人連行された状況だし、今、経済界の中で対応が軟化している状況もある。この状況を見極めながら対応すると。

野党にも責任の一端を担っていただくわけだから、しっかりと話をしなければならない。(羽田さんはビデオ公開には否定的かという問いに)否定というより慎重にすべきだと思う」

 

 そして、某省の政務三役はこう言い放ちました。

 

「衝突ビデオを見た。間違いなくぶつけてきている。あれは公開しちゃいけない。日本人があれを見たら、『中国人ふざけるな』と国民感情が燃え上がっちゃう」

 

 随分と国民を下に見て愚民視し、冷静で良識的でお偉い自分たちが判断してやるから、無知で感情的でモノの道理が分からない国民はそれに従えばいいと言っているかのようです。ふざけるな、おまえら何様だ、と言いたい。これは精神的奴隷の発想です。私がここまで本気で腹を立てている理由は、昨日の菅直人首相の所信表明演説との矛盾にあります。菅氏はこう国民に呼びかけました。

 

 「国民一人ひとりが(外交を)自分の問題として捉え、国民全体で考える主体的で能動的で外交を展開していかなければならない」

 

 主体的に、能動的に考える材料は自分たちで隠匿しておいて、何だこの言いぶりは!本当に許し難い。紙面ではそこまで書けませんが、はらわたが煮えくりかえる思いがします。こういう連中は、クズだと断言したい。国民に真相を知らせず、目隠ししておいて、何を言っているんだ。これはもう、国民の敵だ!

 

 …このブログを始めて4年数カ月、ここまで感情をあらわにしたのはおそらく初めてですが、偽らざる現在の心境であります。まさに怒り心頭です。