えー、連日、仙谷由人官房長官の話題で申し訳ありませんが、ここは一つこだわってみようと思います。この人が今年7月、韓国に対する新たな戦後個人補償を行いたいという妄言を吐いた際、私は産経紙面で次のように書きました。

 

 《日韓両国の個人補償請求問題は1965(昭和40)年の日韓基本条約とそれに伴う協定で「完全かつ最終的に」解決されている。にもかかわらず仙谷氏は「当時の韓国は軍政下だった。法律的に正当性があると言ってそれだけでいいのか」と述べ、「政府見解」に異を唱えた。

 菅内閣は「北朝鮮との国交正常化を追求する」としているが、仙谷氏の解釈に従えば、軍事をすべてに優先させる「先軍政治」を掲げる北朝鮮と国交正常化しても無効ということになるのではないか》(7月10日の記事「仙谷氏、見せ始めた『超リベラル』志向 狙いは慰安婦賠償法案? 詭弁を弄して本音隠し」)

 

 《仙谷氏は7月7日、日本外国特派員協会での講演や記者会見で突如、韓国への戦後補償は不十分だとして、新たな個人補償を検討する考えを表明した。

 この発言自体、(中略)条約・協定締結のために長年苦労を重ねた先人たちへの侮辱でもある》(8月1日の記事「日曜日に書く 仙谷長官の危うい思想背景」)

 

 …このときは、この人は国と国との基本条約を何だと思っているのだろう、とんでもない暴論だと思っていたのですが、本日、過去の国会議事録を読んでいて、己の認識の甘さに思い至りました。仙谷氏は、今年1月22日の衆院予算委員会で、自民党の小池百合子氏とこんな質疑を行っていたのでした。

 

 小池氏 仙谷大臣はどんな学生運動をされたんですか。

 

 仙谷氏 入学のときには、たぶん、日韓基本条約反対のデモに参加した記憶がございます。それから、横須賀に原子力潜水艦が入ってくるので、これの反対のデモに横須賀に行った記憶もございます。それから、東大闘争のときは司法試験に合格した後に、安田講堂あるいはその前のラグビー場の事件というのがあって逮捕者が出ましたので、この救援対策に奔走いたしましたし、ベトナム反戦のデモには相当多く出かけていったような記憶があります。

 

 …なんだ、最初から日韓基本条約に反対していたのか。で、その初志を今も貫いていると。なるほど、これは私の認識不足でした。三つ子の魂百までと言いますが、仙谷氏は当時からずっと変わっていないのだと考えた方がよさそうですね。分かりました。

 

 自民党は今後の国会で、菅内閣の攻撃対象を主に仙谷氏に絞るという話も聞こえています。この人は官房長官就任直後から記者会見などで「イラ仙」ぶりを発揮していましたが、これからますますストレスを募らせ、あらぬことを口走るのではないかという気もします。ご本人は、菅内閣の「守護神」のつもりかもしれませんが、だんだん「アキレス腱」になりつつあるようにも思えるのです。

 

 まあ、私の知ったことではありませんが。