ご無沙汰しています。民主党政局やら内閣改造やらで公私ともに多忙なことと、軽い風邪を引き込んだこともあって、ここ数日、ブログ更新をさぼっていました。

 

 そうこうしているうちに、柳腰が色っぽいピンク色の官房長官が因果応報で更迭されたり、後任が同じ弁護士出身で、こちらはフロントではなく革マルとの関係が指摘されている枝野幸男幹事長代理だとなったり、まあ、いろいろあったわけですが…。

 

 一つひとつ書いていくと大変なので、最近の菅直人首相の言葉で気になることを一点、記しておこうと思います。

 

 菅氏は昨日の民主党両院議員総会で「尖閣の漁船衝突自体、私自身も含めて、十分に国民に理解してもらえるようなきちんとした発信ができてこなかった」との反省の弁を述べました。

 

 菅氏は最近、この「発信」にこだわり、テレビに出たり、インターネット番組に出たりして、発信を試み始めたわけですが、もう遅いというか、もはや露出しても嫌われるだけだろうと思うのです。ご本人は、直接訴えれば、きっと国民の心に届くと考えているようですが、そんな段階ではないと。

 

 昨日、両院議員総会とその後に民主党の議員から出ていた意見で、注意を引かれたものをいくつか拾うと、

 

 「著しく我々は国民の信頼を失っている。肌で感じている」(斉藤恭紀衆院議員)

 

 「本当に厳しかった。目の前でパンフレットを破られる。ものをぶつけられる」(徳永エリ参院議員)

 

 「実際に活動している議員がツバを吐きかけられる。いろんな暴力に近いことで政治活動に危機感を持っている。民主党への憎しみのようなものを投げつけられている」(森裕子参院議員)

 

 …こうした声に対し、菅氏は「日本がもう一度、元気な国になったきっかけが、あの2009年の衆院選での政権交代だった」などと呑気に述べていましたね。

 

 「憎しみ」までぶつけられる事態とは、これはもう、首相の発信不足だとか、マニフェスト(政権公約)不履行への不満とか、そういうものが原因ではないし、そういった程度の話でもないと思うのです。

 

 まあ、いろいろここに至った原因はあるのでしょうが、私はやはり、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で菅政権が見せた卑怯、姑息、隠蔽体質が本当に国民に嫌われたのだろうと考えています。

 

 主権者たる国民に嘘をつき、国民への不信をあらわにし、国民の知る権利を蔑ろにした菅政権に対し、国民は強い嫌悪感を抱くようになったのではないかと。

 

 菅氏が自ら「発信」しようと出演した、5日のテレビ朝日の番組「報道ステーション」の平均視聴率が6.9%にとどまり、「前4週の平均視聴率が14%以上あったのに」と番組関係者を愕然とさせたそうですが、きっと菅氏が映った瞬間にチャンネルを変えた視聴者がたくさんいたのでしょう。

 

 本日の党大会の来賓のあいさつで、国民新党の亀井静香代表は「今の民主党でいいんですか。みっともない、みっともない、こう言わざるを得ないじゃないですか」と述べていましたが、珍しくこの人の主張に素直に頷けました。

 

 明日は、皇居で歌会始の儀があるにもかかわらず、菅氏はこの日の内閣改造にこだわり、ご高齢の天皇陛下のご負担を増やしています。ああ、やだやだ。