レンタカーに乗り、政府に「計画的避難区域」に指定された村を訪れました。村庁舎は、まだ新しく使いやすそうな建物でした。

 

     

 

 この村には約2000頭の牛がいて、のんびり草をはんでいました。これを他県に移すと言っても…。

 

 

     

 

 野には花が咲き乱れ、本当に美しい場所でした。ですが、今春は田畑には作付けがなされていません。

 

 

     

 

 本来は、春爛漫を楽しむべき季節なのに、政府の方針に従えば、5月末までに「避難」をしなければなりません。

 

 

     

 

 

 あちこちで、私の好物である土筆が生えていました。袴を取り、ざっとゆでた後、炒めて卵でとじると、甘くほろにがく…。

 

     

 

 

 無人の小学校では、当然のことながら子供達の歓声は聞こえてきません。

 

     

 

 スーパーやコンビニは開いていましたが、こうしたお店は軒並み閉じられていました。寂しい限りです。

 

 

     

 

 

 のどかで、美しい風景が、本当に惜しいと感じました。

 

     

 

 駆け足で現場を通り過ぎたところで、それで何かが分かるわけではありません。ただ、菅野典雄村長が私に語った「(現地の実情と苦悩は)官邸や都会にいては分からない」という言葉の意味は、多少なりとも理解できた気がしました。