どうも夏バテ気味であります。国会もお盆で開店休業状況で、民主党も日本の首相を選ぶ重要な党代表戦を控えているとは思えないほど静かというか、閑散としていますし、アレも官邸に午後になって出てきたものの、特にやることがない状況のようなので、私も少しのんべんだらりとしています。

 

 で、空き時間に書店に立ち寄って中央公論9月号を立ち読みしていたら、そこに御厨貴東大教授と牧原出東北大大学院教授の対談記事が載っていました。まあ、さして興味も覚えないまま字を目で追っていたところ、次のような箇所(54ページ)に引っかかりました。御厨氏がいけしゃあしゃあと語った言葉にカチンときたのです。

 

 牧原氏 民主党のフラットな組織に、危険があるとしたらどこですか?

 

 御厨氏 安全保障上の危機が発生したときには、今の民主党政権では対応不能でしょうね。尖閣や米軍基地の問題で頭をのぞかせたように、外国を巻き込んだ案件は、内向き学級会主義では乗り越えられない可能性が高い。今はどうかとも思うのですが、自民党ならば「危ない」と騒ぎ立てているうちに、誰かが何かやって形をつけるかもしれない。しかし民主党は、みんなが横一線に並んで「あ~」と言っている間に、深刻な事態に陥るような気がします。

 

 ……これ自体、まあ特別な物の見方ではなく、むしろその通りだろうなと思います。しかし、御厨氏は政権交代前には、現在では自ら「対応不能」と分析していることについて何と語っていたか。赤面せずにこんなことが言えるものなのか。だって平成2185日付の産経新聞のインタビューで、御厨氏はこう民主党をかばっていましたから。

 

--やはり政権交代?

 

 御厨氏 そうですね。「政権をとったことのない民主党に国政はできない」という人もいるでしょうが、外交や防衛など難しい問題は現実路線を踏まえて軌道修正すればいいんです。わからない問題に無理やり答えを出す必要はない。うそをつくよりいい。

 

 ……まるで簡単に軌道修正を果たすことができるので、特に問題はないと言わんばかりですね。でも実際はどうだったか。米軍普天間飛行場移設問題では軌道修正をうまく果たせないまま時間を浪費し、日米関係を毀損し、沖縄県民感情を傷つけてしまいました。

 

 自称リアリストのアレが首相の座についてからも、中国漁船衝突事件での国民を裏切り、嘘をついてまで中国におもねった大失敗により外国的大敗北を喫し、ロシア大統領の北方領土訪問や韓国の竹島支配強化を招きましたね。迷惑を蒙ったのは国民と日本の歴史そのものです。これは、果たして御厨氏か2年前に語っていたような軽い、簡単に修正がきくような出来事でしょうか。

 

 特に漁船衝突事件に関しては、アレもその内閣も国会や記者に何度質問されても矛盾を指摘されてもずっと「船長の処分保留のままの釈放は検察独自の判断」だと強調してきましたが、われわれは「アレはアレの指示だ」という複数の証言を得ています。アレとその内閣は、国民に向かって何十何百回と嘘をつき続け、国益を失い続けて現在に至るのです。

 

 その前段階として、ルーピーが解放軍の野戦司令官を自任する小沢一郎氏に恫喝されて、中国の無理筋の要求通りに習近平国家副主席と天皇陛下の「特例会見」をごり押ししたことも忘れてはなりません。この二つの事例によって、日本は自ら、われわれは中国の圧力に屈する臣下のような国だと世界に発信したようなものです。

 

 誰が次の首相になるにしろ、アレ以下はあり得ない(ルーピー以下も)と確信していますが、かといって急に政治全般も外交・安全保障もまともになるとは思えません。今はとりあえず最悪だったアレより少しでもマシな存在を求め、将来に希望をつなぐしかありません。

 

 もちろん私とて、未来を見通せるわけではないし、誤った予測もするでしょうし、勘違いもあるし、意図せずに事実と異なることを書いてしまうこともあるでしょう。それは認めるにしても、御厨氏のような立場の人は、偉そうなことを言う前に、こんな人たちを持ち上げてかばってきた自身について、少しは反省を示すべきだと思ったのでした。