実は昨日は体調不良でダウンして仕事を休んだのですが、今朝起きて産経政治面を見て、ああやっぱりと思ったのでした。それは、「民主・桜井氏、出身閣僚前に優遇批判」という見出しの囲み記事で、28日の参院予算委員会で民主党の桜井充氏が、NHK出身の小宮山洋子厚生労働相と安住淳財務相を前に、高い給与などNHK職員の厚遇問題に切り込んだという内容でした。

 

 桜井氏は数日前のテレ朝のテレビタックルで、財務副大臣時代の財務省改革の試みを列挙したところ、出演者らから「ちゃんちゃらおかしい」(東国原前宮崎県知事)などと酷評を浴びせられていたので、あるいは発奮したのかもしれません。

 

また、6日の衆院予算委での公務員朝霞宿舎建設をめぐる次のような安住氏の言い分にカチンときたのかもしれませんね。私も多分にひがみ根性ながら、この安住氏の主張には「贅沢三昧のNHKがよく言うよ」と反感を覚えていましたから。

 

「自分のことを言って恐縮だが、NHKに入って社宅を借りて住んだが、とても給料では生活できなかったから、そんなに豊かな家ばっかりではないですから、地方から出てきて、国家公務員になられて、それは私は多少宿舎の便宜供与等のあってしかるべきだと思っている」

 

 実際、私の見聞でも、NHKの記者はよく「民放に比べ給料が安い」と愚痴るわけですが、その資格はありません。莫大な取材費・経費を湯水のように使っていることは棚に上げて言うべきではないと思ってきました。例えばちょっと古い話ですが、20059月に当時の小泉純一郎首相が最後の外遊でフィンランドに行った際、同行記者名簿をみると、産経は私1人であるのに対し、NHKはカメラマンや欧州各国の支局からの派遣も含めて40人から50人が同行することになっていました。

 

 現地にそんなに大人数が必要な仕事があるわけがありませんから、物見遊山の人もたくさんいたことでしょう。「いや違う、オレたちはちゃんと仕事をしたんだ」という反論があるかもしれませんが、少なくとも純民間企業ではありえない経費の使い方をしていることは間違いありません。

 

 で、せっかくなので昨日の参院予算委でのやりとりも記しておきます。

 

 桜井氏 中小企業のサラリーマンの労使での保険料率はいくらか。国家公務委員の保険料率はいくらか。またNHKの保険料率はいくらか。
 
小宮山氏 NHKの保険料率は5.35%、国家公務員共済の保険料率が6.71%、協会健保の保険料率は9.34%となっている。一方で、被保険者一人当たりの保険料が、NHKは55.7万円、国家公務員共済は44.1万円、協会健保が34.6万円となっている。
 
桜井氏 各々の平均給与は。
 
小宮山氏 NHKの平均報酬が1041万円、国家公務員の保険料の基礎となる平均報酬658万円、協会健保が371万円となっている。
 
桜井氏 NHKの保険の負担は事業主負担が62、本人は38。こんなに恵まれている。こういうことは放送されない。私は嫌がれることを覚悟で、放送中にやった。保険負担が非常に不公平。これを直すことが民主党だと思う。総理、不公平だと思わないか。
 
野田佳彦首相 今の数字を聞く限り、随分と開きがあるなと、不公平感があるなと改めて思った。
 
 それで改めて自分自身の新人時代を思い出すと、まず、入社後に仙台総局に赴任した時点で、まず引っ越し費用とアパートの敷金・礼金支払いで借金ができました。会社からは一部補助が出ますが、とても足りませんから。そのほか、会社から強制的に購入されられた一丸レフカメラ(ニコンのF801)のローンもありましたし、支局は経費が少ないので、取材でタクシーなどを利用してもほぼ全部自腹でした。そのころ宮城県で行われた参院補選では、NHKはタクシー会社1社を丸々借り入れていて、車に乗り放題でした。

 

 また私の場合は、110カ月で本社文化部に配属となったので、仙台に赴任するときの引っ越し費用のローンが終わらないうちに東京への引っ越し代金が加わり、借金は増えるばかり。もちろん、社宅なんてけっこうなものはなく、産経は数年前に企業年金もなくなったほどですから、NHK出身の安住氏なんかに「生活できなかった」と言われるとむなしい限りです。

 

 野田首相も一応、驚いてはみせたようですね。もっとも、国会議員にとってNHKは、ほとんど批判をはさまず自身の映像と言い分を延々と流してくれるありがたいメディアなので、これで何か是正なり改革なりがあるとは期待できません。昨日は寝込んでいて、ほとんど国会中継も見ていなかったのですが、自民党の森まさ子氏も山岡賢次国家公安委員長のマルチ疑惑に切り込んでいたようですし、けっこう見応えがあったようです。