ただいま、ちょっと韓国に来ていまして(野田佳彦首相の同行取材)、時間がないので簡単に記します。いま話題のTPPの是非についてですが、これについて少し思うところを述べます。

 

 TPPに一定の賛意や理解を示すと、よく「米国のポチ」であるとか、米国に取り込まれるという批判を受けます。まるで「踏み絵」のようで、なんだかなあと感じているのです。ただ、相手がある外交では常に最善は望めず、次善、さらにその次であっても選ばないといけないときがあると思います。

 

 で実際、TPPには米国の思惑が当然、反映されているわけです。当然、自国の利益が最優先であるのは当然だし、強欲で利己的な部分もあるでしょう。ただ、それでもそれは一面的なものではなくて、やはり多様な考えや意図が背後にあるのだろうと考えるわけです。

 

 その中で、私が特に関心を覚えることの一つが、これが対中国の政策であるという点です。中国とどう向き合うかは、これからの世界で最も大きな課題の一つだと考えます。その中で米国にしてみれば、これからますます台頭していく中国に対し、日本や東南アジアを巻き込む形で牽制、対抗していこうという動きがTPPでもあるわけです。で、これは日本にとってどうでしょうか。

 

 現に、中国は表向きははっきりと言いませんが、日本の政界にはかなりTPP反対の働きかけをしているようです。先日は官邸にも中国の公使が目的も明かさずに来ていました。中国大使館関係者があちこちに出没していると聞きます。

 

 また、TPPに反対・慎重論を展開している政治家(これもいろいろですが)の中に、東アジア共同体が必然だといまだに言っている鳩山由紀夫元首相ら親中派グループがいることを思うと、TPPにただ反対することは、中国を利することでもあるのだろうなと愚考します。

 

 私自身は、まがりなりにも唯一の同盟国と、我が国に何百発もの弾道ミサイルの照準を向けている国とどちらを選ぶかといえば、言うまでもありません。もちろん、本来はまず二国間協定が望ましいとかいろいろあるし、ことはそう単純なものではありませんが、そういう視点もあっていいかなと。

 

 もうそろそろ青瓦台に行かなければならないので、とりあえずここまでとします。