今朝の新聞各紙は、民間の有識者でつくる「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)の調査報告書について報じていますが、その中で朝日新聞の報じ方を見て驚きました。やっぱり、この新聞は異様・特殊な新聞なのだなあと、改めて思い知らされた次第です。

 

 それは、特に当時の菅直人首相と官邸中枢の原発事故対応に関する点についてです。該当部分を各紙の見出し(東京版)から拾うと

 

 産経 「官邸介入で無用の混乱」(1)、「官邸 稚拙で泥縄」「菅氏の『人災』明らか」(3)、「しがらみなく官邸や東電をばっさり」(27)

 

 毎日 「官邸の初動 混乱要因に」「菅前首相が強く自己主張 反論難しく」(1)、「電源車手配、警察に任せず 菅前首相『俺に報告しろ』」(5)

 

 読売 「菅首相介入で混乱拡大」「『バッテリーは縦横何㍍』 携帯で自ら確認」(2)、「菅氏の個性 正負両面に」(4)

 

 日経 「首相『質問にだけ答えろ』」「官房長官『悪魔の連鎖に』」(39)

 

 東京 「対応『場当たり的』」(1)、「菅氏の個性で混乱も」(2)

 

 ……と、各紙とも民間事故調が菅氏や官邸の対応を厳しく指弾していることをきちんと書いているのに、朝日はそれらの問題点について一切、見出しに取っていません。記事本文でも全く触れていません。完全に無視しています。これは異様としか言いようがありません。

 

 朝日はこれまでも連載「プロメテウスの罠」で、菅氏らを信じられないほど持ち上げ、その言動について歯が浮くような美化を続けてきましたが、まさか調査報告書の記事までここまで作為的につくるとは。もちろん、産経には産経の視点なりこだわりなりがあり、朝日もそうであるのは理解できますが、ここまで菅氏の問題点を書こうとしないのは読者に事実を伝えようとしないことであり、購読者への裏切りといえるでしょう。

 

 「プロメテウスの罠」では、菅氏は終始落ち着いて冷静に振る舞ったかのように書いていますが、民間事故調の報告書はパニックに陥っていたことを指摘していますから、都合が悪かったのでしょうか。なにせ「プロメテウスの罠」は、寺田学首相補佐官のサンダルの写真までキャプション付きで掲載する徹底ぶりでしたからねえ。

 

 この民間事故調は、朝日の前主筆の船橋洋一氏が理事長を務める「日本再建イニシアティブ」が主導したものですが、社を離れた人物がどう言おうとどうでもいい、我々は菅氏を擁護するんだという朝日の強い覚悟と決意が伝わってくるようです。

 

 朝日は、例の「言うだけ番長」問題で民主党の前原誠司政調会長が記者会見から産経を排除した際にも、他紙は翌日の朝刊紙面で全紙その事実を載せているのに、1紙だけ何も書きませんでした。ホント、この新聞には不気味な異質さを感じますね。

 

 ……この民間事故調の報告書の内容については、また改めて紹介しようと思います。多くの点で、私を含め産経が報じてきた菅首相の対応の問題点が追認されたと理解しています。国会の事故調で、さらにこの問題が詰められることを期待しています。

 

     

 

 今朝の通勤途上で見た「朝日」はきれいで素敵だったのですが…