本日は夕刊当番で朝7時ごろから会社に出ています。きょうは例の消費税増税法案の衆院採決が行われる日であり、それによる民主党からの離党者がどのくらいの規模になるか、小沢新党は本当にあるのかなど、政治部としては正念場の日でもあるのではあります。

 なのですが、今朝、朝刊各紙をチェックしていた私が一番関心を覚えたのは、毎日新聞1面の「政府事故調も『菅氏誤解』 東電撤退検討 最終報告書案」という記事でした。朝から、ふむふむなるほど、それは理の当然であるなと、緊張して強ばっていた頬が緩みました。記事にはこうあります。

 《東京電力福島第1原発事故直後、菅直人前首相らが東電から原発からの「全員撤退」を伝えられたと主張している問題で、政府の事故調査・検証委員会(畑村洋太郎委員長)は7月23日に公表される最終報告書で、東電は撤退を検討せず菅氏らの誤解と結論づける方針を固めたことが、関係者への取材で分かった。》

 まあ、詳しくは毎日新聞を読んでもらいたいのですが、これで、国会事故調(黒川清委員長)が論点整理で「東電は全員撤退を決定した形跡は見受けられない」と指摘したのに続き、またしても菅氏らの言い分は退けられた形です。

 これは当然といえばあまりに当然で、菅氏も当時の枝野幸男官房長官も海江田万里経済産業相も、誰も「全員撤退」とは聞いておらず、ただ彼らの頭の中でそう理解した、と主張しているだけです。東電の側の連絡・相談のやり方にも大いに問題があるにしろ、彼らは自分自身の東電への不信感・疑心を実際の東電に投影し、勝手に決め付けて激怒したということですね。

 これで福島第1原発事故をめぐる四つの事故調(民間、政府、東電、国会)のうち、東電側から聴取していない民間を除く三つの事故調で、菅氏らの勘違い・思い込みという認定がなされたことになります。

 つまり、以前のエントリでも書いた通り、菅氏の事故対応上のほとんど唯一の手柄とされる、東電の全員撤退を本店に乗りこんで止めたという話が、ただの道化師による絵空事、自己陶酔と他罰主義によるはた迷惑かつ無駄な行動であったことがどんどん認定されてきたというわけです。そりゃ、普通、事実を積み上げてみれば誰だってそう判断するところだと思うのですが、初めから結論ありきで自分がいったん思い込んだことは何があっても死守したいという菅氏とそのシンパはいまだに認めようとしませんから度し難いのですが…。

 政局の行方ももちろん注目していますが、個人的には今週中に出るともされる国会事故調の最終報告の中身の方に関心があります。公開された参考人聴取では、制限時間もあっていまひとつ突っ込んだ質疑とはならなかった印象がありますが、その背後にはもっとたくさんの関係者・当事者からの集めた証言・証拠があるでしょうから、早く読みたいなあと。

 せっかくだから、政局の話に少し触れると、私は本当に小沢新党なんてあるのだろうかと疑問視しています。というのは、新党をつくって議員や職員を養うのには莫大なカネが必要だからです。確かに小沢一郎氏は、たくさんの不動産などの資産や政治団体にプールした政治資金を持っていますが、この人のスタイルは政党の金庫(政党助成金その他)を握って、そこから子分にカネを分配するというものなので、自腹を切るようなことはできないのではないかと。

 まあ、いずれにしろ、すぐに分かることですからここまでにします。