さて、1日の話ですが、民主党の「人権政策推進議員連盟」の中野寛成会長らが首相官邸に野田佳彦首相を訪ね、人権救済機関「人権委員会」を法務省の外局に新設する人権救済機関設置法案の今国会成立に向けて、早期に閣議決定するよう求める要請書を提出しました。

 議連の役員メンバーは中野氏のほか江田五月元法相、中井ひろし元国家公安委員長、平岡秀夫元法相、松本龍元復興担当相、福山哲朗前官房副長官、大島九州男、林久美子、藤谷光信、前川清成の各参院議員です。

同席者によると、首相は「頭の整理ができたので、しっかりと対応したい」と答えたとのことです。何をどう整理したのだか心配です。また、議連のメンバーはなぜこの時期かについて「国会がこういう感じでどうなるか分からないからね、やれる時にやりましょうということじゃないのかな」と語りました。つまり、どさくさに紛れてことを運ぼうということのようです。

 運動というものは、かくあるべきなのでしょうね。何度つぶされようと駄目になろうと、諦めずに次をうかがう。その強靱な精神力と持続力は、この法案に反対する側もぜひ学びたいところだと皮肉でなくそう思います。

 で、頭の片隅で「またか」とこの問題について考えつつ、今朝、夕刊当番で出勤したところ、政治部宛てに部落解放同盟の機関紙「解放新聞」(8月13日号)が届いていました。その1面トップ記事はというと……

 「『人権委設置法案』成立に向け 民主党の人権政策推進議員連盟が臨時総会」という見出しの大きな記事でした。記事によると、臨時総会は7月25日に参院議員会館で開かれ、47人の衆参国会議員(代理含む)が出席し、解放同盟の組坂繁之委員長が「民主党政権らしく、できるだけ早く成立させてもらいたい」とあいさつしたとのことです。

 また、小川敏夫前法相が次のように語ったことも記されていました。

 「法案はほぼ条文化されている。成立への環境は整っている。閣議決定されれば、党法務部門会議でも速やかに協議するなど、しっかりやりたい」

 解放新聞は2面の「主張」欄でも「『人権委員会設置法案』の実現に向けて今国会での闘いに総力をあげよう」と呼びかけ、次のように書いていました。

 「われわれが政権交代に求めてきたのは、人権・平和・環境を軸にした政治の実現である」「反対論への配慮から閣議決定がされないとしたら、野田政権は、まさに政権交代の理念を喪失したものといわざるをえない」「民主党政権のもとで法案を実現するという、これまでの闘いの基調、そして人権・平和・環境を軸にした政治の実現という、政権交代の意義をあらためて確認し、『人権委員会設置法案』の実現に向けた闘いを全力ですすめよう」

 民主党議員にとっては次期衆院選、来年の参院選を前にして、支持団体である解放同盟の票を固める必要があり、その圧力をひしひしと感じているのでしょうね。目下、政局は緊迫の度合いを高めており、この法案がただちに動くという状況にはないと思っていましたが、注意深く見守る必要があるようです。まあ、選挙対策上のポーズ、パフォーマンスである可能性もありますが、用心するにこしたことはありませんね。

 ところで話は飛びますが、最近の、追い詰められて目がますますうつろとなり、挙動不審で破壊衝動にかられているような鳩山由紀夫元首相の言動を見ていると、この人には邪神ニャルラトホテプの別名である「這い寄る混沌」というイメージがぴったりだなと思うようになりました。鳩山氏が現れると、すべてがカオスの中でぐちゃぐちゃになっていくなあと……。