本日、ふと気まぐれを起こして久しぶりに菅直人前首相のブログをのぞいたところ、10月7日付のエントリに「民主党政権の再評価」というタイトルのものがあるのが目につきました。ほほう、この期に及んで一体、民主党政権の何がどう再評価されているというのだろうと興味を覚え、中身を読んでみると

《私の生まれた戦後ベビーブーム時代には年間200万人が誕生した。今は半分の100万人。急激な少子高齢化が進んでいる。

 

 民主党が子ども手当の充実、高校無償化など、子供に手厚い政策を打ち出したのは間違ってはいない。社会保障と税の一体改革もこれ以上の先送りはできないテーマで、間違ってはいない。脱原発も間違ってはいない

 

 民主党政権の3年間を冷静に再評価してもらいたい、と思っている。》

 

  というものでした。……なにやら、ブツブツと暗い情念でつぶやく呪文のように、己に強く言い聞かせる自己暗示のように「間違ってはいない」という言葉が3度も繰り返された後に、「再評価してもらいたい」という痛切な願望、祈りがつづられていました。

 

 どうやら、菅氏のもとに国民から具体的な再評価の声が届いているのかな、と思ったのは私のカン違いで、実際は菅氏が心の叫びを表現しようとしただけだったようです。自己正当化の崖っぷちに追い詰められ、今にも自己憐憫の海へと墜落しそうになっている文章だと感じ入りました。

 

 まあ、私とて民主党の意図・試みのすべてを否定するわけではありません。ではありますが、この3年間に実際行われたことを「冷静に再評価」したらどういう結論になるかは、国民の大多数はもうとっくに気づいていることと思います。どうしても現実を認めたくない人や見えない人、私から見ると価値観が転倒しているような人はともかく、すでに現在の政治のていたらくが全てを示しているのは自明のことではないでしょうか。

 

 人の振り見て我が振り直せ、とよく言いますが、「文は人なり」だと改めて思い至った次第です。こんなことを書いている私自身もろくな者じゃないことは重々認めた上で、こんな風にはなりたくないし、なってはならないと、菅氏のブログを読んで自ら戒めたのでした。「我以外皆我師」だな、とも。もちろん反面教師という意味ですが。