2007年04月


 現在、安倍首相夫妻はアラブ首長国連邦の第2の都市であるドバイに行っているのですが、同行記者団をみんな連れていくのは無理ということで、私はまだアブダビの超高級ホテルのプレスルームにいます。今回の旅で初めて時間に余裕ができたので、再びアブダビ写真館に挑戦します。主に、生涯で2度と泊まることがないであろうこのホテルの写真です(宣伝みたいですが)。

 まずは、アブダビの街並みから。一言で言えば近代都市です。

 

 次はお約束ですが、日本車が移った一枚を。バスの窓越しの写真なので、一部見苦しいのはご勘弁ください。

          

 さあ、そして私が泊まった部屋です。今朝、ボーイさんにチップを渡してもうチェックアウトしました。このホテルのボーイさんたちは「おはようございます」「今日帰りか?」などと日本語で話しかけてきます。けっこう日本人も泊まっているのですね。

 

 布団もまくらも当然のことながら、ふかふかでした。ところが、こっちの時間で昨夜二時ごろ、私は突然右足のふくらはぎがつってしまい、しばらく一人でのたうったのです。分不相応の部屋に泊まった報いかとも思ったのですが、今朝、他紙の記者も「昨夜、足がつった」と話していました。この怪現象は何ごとでしょうか(※追記 その後、また別の記者も両足がつったと話していました。1日再追記。これとは別の記者も同様でした。このホテルでレバノン料理を食べた5人のうち4人までも足がつるとは…)。

 …って、単に運動不足の若くない記者たち(自分のこと)が、海自補給艦の斜めになったタラップを駆け上ったり、駆け下りたりしたからかなとも思えますが。さて、次は中庭です。数年前に小泉前首相の同行でインドネシア・バリのリゾートホテルに泊まった際も、仕事抜きで来たいなあとしみじみ思ったものでしたが、今回もそう感じます。

 

 さあ、次はホテルのプライベートビーチです。海はまあまあ透明というレベルですが、何しろ人が少なく、海を独占できそうです。

 

 もちろん、プールも完備されています。個人的には、こっちの方が楽しそうでした。あと一泊できるのならなあ…。渇望のようなものを感じましたが、さすがに泳ぐひまはありませんし。

 

 さて、プレスルームからチェックアウトのためレセプションまで歩いたのですが、これがまた15分くらいかかるのです。とにかく広すぎて、ホテル内を移動するだけで運動になります。ようやくロビーに着くと、女性従業員がいたので、写真を撮っていいですかと聞くと「ノー・プロブレム」とのことでした。私のようなお願いをする客は、けっこういるのでしょうね。

     

 最後に、ロビーから続く階段の踊り場にある窓の写真です。外の風景とあいまって幻想的で、ちょっと宗教的にも感じたので。どうでしょうか。

     

 というわけで、安倍首相は日本時間の今晩にはクウェートに入ります(当然、私たちも)。日本の首相がクウェートを訪問するのは初めてのことだそうです。


 産経新聞の30日付朝刊(東京本社版、首都圏対象)の2面には、私の記事のほか「写真」が載ります。自分が撮った写真が紙面に掲載されるのは実は久しぶりですし、何しろ海外から送ったものなので、ちょっとうれしい気分です。デスクからは「ロイターからいい写真がきているから、阿比留のを使うかどうか分からない」と言われて半ば諦めていたのですが、結局、私の写真が紙面を飾りました!!。達成感があります。

  その内容はというと、アブダビ訪問中の安倍首相が、テロ対策特別措置法に基づく洋上補給活動で活躍している海上自衛隊の部隊を訪問し、栄誉礼を受けて閲兵している、というものです。せっかくたくさん写真をとったので、この際、特集しようと思います。まずは、首相の到着を待つ補給艦「はまな」の様子からです。

 

 昔の戦艦に比べれば小さなものなのでしょうが、こうして人間と対比すると、とても巨大に感じます。さて、私たち同行記者団がさきに「はまな」のタラップを上り、上から待ち構えているところに、安倍首相が到着しました。現職首相が、海外の海自部隊を訪問し、激励するのは初めてのことです。

 

 ちょっと小さくなりましたが、前を歩く背広姿が安倍首相です。夕方でしたが、まだまだ蒸し暑く、立っているだけで汗ばみます。次は「はまな」の後部甲板で、栄誉礼を受けている首相です。

 

 そして、これが朝刊に載った閲兵風景の写真です。紙面ではトリミングしてあると思います。なかなか首相の表情がいいと思いませんか。背景に旭日旗がはためいているのが気に入っています。

 

 この後、首相は艦内を視察し、訓示を行いました。私の心に残ったのは、安倍首相が次のように述べた部分です。ちょっと長い言葉なので、紙面では紹介できませんでしたが、心がこもっていると感じました。

 「これから約4カ月間の活動となりますが、すでに一名の隊員のお子さんが誕生し、活動期間中には三名の隊員のお子さんが誕生する予定であると聞いています。任務中は、お子さんに会うことはできないと思います。無事帰国して、誕生したお子さんをしっかり抱き上げてやってください。そして、将来、お父さんのインド洋での生き様を話してあげてください」

 

 訓示中の安倍首相です。これが終わると、首相は「はまな」と護衛艦「すずなみ」の乗組員計約330人と記念撮影をしていました。このシーンも会社に送りましたが、さすがに2枚も紙面に掲載するわけにはいきませんね。

 

 視線で分かると思いますが、上から撮っているのです。次は首相が帰りの車に乗り込むところです。私たちは先に船を下り、撮影ポイントに陣取りました。

 

 VIP車だからといって、黒とは限らないのですね。逆に、随行メンバーの車はみんな黒でした。次の写真もなかなか気に入っています。

 

 去り行く首相を、帽子を振って見送る隊員たちです。遠い異国の地で「最高指揮官」の訪問を受ける気持ちはどんなものなのでしょうか。私はあと数日で帰国できますが、彼らは…と考えると、心から頭が下がる思いがします。

 ちなみに、この日は「昭和の日」でした。そして、小泉純一郎前首相が、現職首相として始めて東ティモールの陸上自衛隊部隊を訪問したのが、5年前の同じ日でした。ただの偶然でしょうが、私は何だかいい日だなあとぼんやり、でも少し真剣に考えました。


 今朝(日本時間では午後1時20分ごろ)、サウジアラビアのホテルを発ち、もうアラブ首長国連邦の首都、アブダビの某超高級ホテル内のプレスルームで作業中です。飛行時間は1時間半ぐらいで、今回のフライトは楽なものでした。

 取り急ぎご報告しますが、この国は、というか少なくともこの首都はとても豊かです。40度という暑い空港に降り立ったときから、サウジとは違うと感じました。まずは、空港の待合室で見かけた直径50センチほどの「壁掛け時計」をどうぞ。

 

 ロレックスですね。こんな時計も作っていたのですね。金の含有率はどれぐらいなのでしょうか。それで、空港からホテルまでバスで40分間ほど揺られたのですが、道はきれいだし、路面には色とりどりの花が植えられ、建築中の巨大モスクや邸宅がずっと並び、豊かだなあと感心しました。

 そうこうするうちに、先導役の現地の大使館員が「正面に見えるあれが今日泊まるホテルです」と言うので、そっちを見ると…。オイルマネー、恐るべし!ω

  

   これがホテルの「門」です。VIP専用ということで、私たちは迂回して別の門から入りましたが、正直言って度肝を抜かれました。走行中のバスの窓から撮ったので、反射光まで写ってしまいました。ごめんなさい。次は正面から見たホテルの本体です。

 

  最後に、この全長2キロという巨大なホテル内に入って、ホテル内の廊下をプレスルームヘと急ぐ記者団の様子をどうぞ。何で廊下にヤシの木が生えているのでしょう。仕事柄、海外でけっこういろんなホテルに泊まりましたが、ここまで巨大で豪華なところは初めてです。自分の部屋がどうなのかはまだ分かりませんが…。ともあれ、私はこれから原稿を書かないといけないので、とりあえずここまでとし、また続きを書きたいと思います。

 


 日本を発ってまだ3日だという気がとてもしません。さきほどサウジアラビア・リヤドに着き、某高級ホテル内のプレスルームに入りました。このホテルはなぜか、パソコンのLANケーブルがつなげないとかで、現地の人に片言の英語で手伝ってもらい、初めて無線LANの設定をしましてインターネットに接続しました。われながら、本当に機械に疎いと呆れてしまいます。

 安倍首相の訪米については、わずか1泊2日の短い滞在でしたが、いろいろと考えさせられました。それについては、とりあえず産経紙面の記事が優先なので、また改めて書こうと思います。サウジに向かう機中でしこしこ書いた原稿は、29日の朝刊最終版に掲載されます(※エントリをアップした後、原稿が「預かり」となり、掲載は延期になりました)。米国訪問に関する記事をサウジから送るというのも変な気がしますが、何せ日米首脳会談のブリーフを聞くのも途中で打ち切って飛行機に向かうという強行軍だったもので。それで、本日はお気楽写真路線でいきます。

 

 わずか十数時間前まではこのホテルにいました。一泊3万円以上とるくせに、部屋にはミニ・バーもないので、ミネラルウォーターを売店に買いに行かないといけません。日本に電話をかけようとしたら、交換手が出てきて、遠距離なのでいたずら電話と疑ったらしく、クレジットカードの番号を教えろとか失礼なことを言うし。浴槽の栓は閉まらないし…ぶつぶつ。

 日本から米国へ向かう機中では寝ることに失敗しましたが、今度はさすがに疲れたので、サウジ行きの政府専用機の中ではけっこう睡眠がとれました。夕食の時間には目を開けられず、フィレステーキを逃したので、代わりにこんなものを食べました。

  

  もはや定番のミニカップめんですね。調子に乗って2個も食べてしまったことを告白します。ときどき、無性に食べたくなる味なのです。そして、なにせ12時間以上の飛行時間ですから、食事も2回はとることになります。時差の関係で、夕食の次が昼食メニューでした。

 

 何だかよくわかりませんがパスタでした。ずっと座っていて食うばかりですから、余計に太りそうです。それと、客室の様子についてもリクエストがあったので、アップします。一応、簡単な記者会見ができるようになっています。みんな寝ているところです。

 

 さて、リヤドに着いたら気温は37度ありました。ワシントン到着時が13度ですから、24度の差がありますね。まあ、砂漠の真ん中なので当たり前ですが湿度は高くないので、全然平気です。寒いのは苦手ですが、暑い分には風邪もひかないし。手元の資料では、リヤドの4月は夏に分類され、最高気温は41.8度で、最低気温は12.4度だそうです。寒暖差の激しさに驚きます。

 

 ホテルに向かうバスの中から撮った街並みの写真です。アラビア語の標識が何のことやらさっぱり分かりません。まあ、サウジの人も日本に来れば何のことやらでしょうが。ただ、ほっとしたのは日本車がとても多かったことです。トヨタ、ニッサン、ホンダ、イスズ、三菱のマークを見つけましたが、特にトヨタが目立ちました。なにせ大産油国で石油は売るほどあるわけですから、とにかく車だらけでした。初めて訪れた国で日本車がたくさん走っているのを見ると、なぜか安心します。

 

 このサウジもこっちの時間であす朝に発ち、今度はアラブ首長国連邦へと向かいます。個人の旅行だったら、絶対にこんなスケジュールを組みはしないのですが。ふぅ。

  ※ここからは29日午前零時36分以降(日本時間)に書き加えた追加部分です。安倍首相の公式行事が遅れ気味で、次の記者ブリーフまで時間があるため、さっき撮ってきた写真も掲載しようと思い立ちました。まずは、ホテルの内部の様子から。

 

  ちょっと暗い写真ですが、吹き抜けになっているロビーを3階から写したものです。電飾をほどこされたヤシの木が分かるでしょうか。宿泊費は、自費では絶対に泊まらないだろうという高額のもようです(まだ払っていませんが)。なぜか私の部屋は、一番端の窓もろくにない変な閉塞感あふれる部屋でした。籤運はあまりよくないようです。

 宿泊客や従業員を見ていると、私のイメージ通りのアラブ人もいれば、インド系に見える人、アフリカ系の人、どうみても東アジア人っぽい人といろいろでした。この国では、同行した女性記者たちも、黒い全身をすっぽり覆うアバヤというマントのような服を着用しなければなりません。厳格なイスラム教国なので、せっかく空き時間があっても、当然ビールなど飲めません。

 

 ホテルのレストランで食べた晩飯です。ビュッフェ形式で、これはサウジ料理なのかどうなのか分かりません。チキン、マトン、アヒル、サフランライス、ポテト、マッシュルームのスープ…など、種類は豊富で、けっこうおいしかったです。アヒルのローストは濃厚な味でした。こっちの人は辛いの苦手だとかで、食べやすい味でした(私は辛いの大好きですが)。何だか食事の写真ばかり掲載しているようですが、仕方がありません。

 実は私は一日のうち、起きている時間の3分の1から半分は、飲み食いのことを考えているからです。だから、自然とこうなってしまうのでした。ほかに楽しみはないのか…。
 
 


 27日の夕刊各紙やテレビは、安倍首相が米上下両院の幹部議員らとの会談で慰安婦問題について言及した記事やその関連報道が多かったようですね。まるで日米首脳会談や安倍首相の訪米のメインテーマが慰安婦問題であるかのようです。実際、プレスルームにいても、各社が「従軍慰安婦が~」と、つけなくていい「従軍」をつけてあちこちで電話している声が何度も聞こえてくるので、耳をふさぎたくなります。

 それと、「首相が謝罪」という見出しをつけている新聞がありましたが、あの言葉は謝罪なのでしょうか。確かに慰安婦の境遇に同情は示していますが、なんか無理やり、首相が謝っていることに力点を持っていこうとしているような気がします。多くの報道では、首相が日本だけの問題ではないと暗に指摘している部分は省かれていましたし。言葉の通り受け取ればいいのに。

 それでは、その米議員との会談で、そんなに慰安婦問題が焦点になったかというと、まったくそんなことはありません。むしろ逆で、ダニエル・イノウエ上院議員が「一つ残念なのは慰安婦問題をめぐる米国内の動きであり、これまで7人の日本の総理が謝罪しているにもかかわらず、こういうことが今後もずっと続くのかと思うと疑問に感じる」と米側の反応を批判しただけです。その場にいた人によると、イノウエ氏がこういうと、出席議員らはシーンと静まりかえったそうでした。

 で、本日は他の議員たちが安倍首相とこのほか何を話したかを、ちょっとしか把握できていませんが紹介したいと思います。なお、この場にはあのマイク・ホンダ下院議員はいませんでした。

 ・マツイ下院議員(民主)  「外交面における日米の連携を誇りに思う。日米関係は幅広く文化、芸術、ファッション、スポーツにおいても濃密になっていることは大変喜ばしい」

 ・ペローシ下院議長(民主)  「日本が地球温暖化問題に関し、中国やインドとの協力を行うためのイニシアチブを発揮していることに敬意を表したい。上下両院の指導部が超党派で一堂に会して他国の首相に会うのは、非常に稀なことだ。これは、安倍首相に対する敬意の表れであり、また日米関係をらに強化したいという強い思いの表れだと思う」

 ・ラントス下院外交委員長(民主)  「先日、国連事務総長に会い、日本の常任理事国入りを実現すべく支援してほしいと要請した。自分を含め、議会としても日本の安保理常任理事国入りを支持しており、また自分は、日本が経済や開発援助の分野で国際社会において素晴らしい役割を果たしていることに加え、安全保障面においても日本という大国にふさわしい役割を果たすべきであり、そのために憲法を改正しようとする安倍首相の方針を強く支持している」

 …日米共同記者会見の直前で、時間がないのでここまでとします。あしからず。

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