2009年07月

 

 あまり報道されていないようなので、6日に都内で開かれた日教組第97回定期大会での民主党の鳩山由紀夫代表、輿石東参院議員会長、社民党の福島瑞穂党首のあいさつを紹介しておこうと思います。個人的にも記録として残しておきたいもので。

 

 私は2日のエントリで、輿石氏が1日の党参院議員総会で静岡県知事選に関して「私はきょう、本会議の後に静岡に赴いて(静岡)県教組にもお願いしてまいりたいと思っている」とあいさつしたことを書いています。で、日教組大会でのあいさつをみると、なるほど川勝知事(当時・候補)とも直接会っているわけですね。

 

 それにしても鳩山氏が、あいさつとは言え、日教組をここまでべたべたに持ちあげているのがなんだかなあ、という感じです。これからも民主党のために懸命に働いてくださいね、という含みでしょうか。静岡県知事選は次点の与党候補との票差が約1万5000票差の接戦でしたから、本当に静岡県教組の終盤での集票活動が大きな意味を持ったということかもしれませんが、これは現地取材をしていないので分かりません。

 

 まあ、とにかく彼らはこんなことを述べているのでご一読ください。それにしても輿石氏が「教育こそ愛だ」なんて言うとは…。永遠に覚めない悪い夢の中にいるような気分です。連合の高木会長と日教組出身の佐藤泰介議員にそんな縁があったとは…。

 

鳩山由紀夫氏:中村委員長はじめ日教組の皆さんおはようございます。そして定期大会、心からお喜びを申しあげます。民主党に対してお招きをくださいまして、心から感謝を申しあげますし、日頃からいろいろと、政策的にも、ここは違うかなあ、といろいろと思われることもあろうかと思いますが(会場笑い)、辛抱強く、ご支援をいただき、ご指導をいただいておりますことを心から感謝を申しあげたいと思います。輿石会長をはじめ、(民主党の日教組出身議員である)神本参院議員、水岡参院議員、那谷屋参院議員、組織内の議員をはじめ、多くの日政連(※日本民主教育政治連盟、輿石氏が会長を務める日教組の政治団体)の議員を中心にご指導いただいていることを、深甚なる感謝と御礼を申しあげたいと思います。本当にありがとうございます。そして昨日行われました静岡の県知事選挙におきまして、私どもが推薦をいたしております、すばらしい候補でございます、川勝平太さんに対して日教組さんの皆さんが大変ご指導いただいたおかげで、大変厳しい戦いでございましたが、乗り切らせていただいて勝利をつかみとることができましたこと、本当に感謝を申しあげます。改めて御礼申しあげます。ありがとうございます。

 川勝平太さんの思い、教育者でありますだけに、教育に非常に力を入れておりまして、彼の主張に一に勉強、二に勉強、三に勉強ということでありまして、一体どこに遊びがあるんだと私は思ったわけでありますが、その二に勉強は、現場主義だということでございます。机の上だけではなくて、さまざまな現場というところを見ながら、学ぶということが大切だと。その一つとして、一校一山運動、一つの山を一つの学校で、一部分であっても守って自然との、地球環境問題の重要さなどを勉強することが大事だと、そんなことを言っておられました。三に勉強は思いやりだということでございます。

このことに関しては常日頃、私が政治は愛だ、と申しあげると輿石会長が、いや、教育こそ愛だぞ。愛を教えるのが教育者だ。われわれはそう認識して行動している、ということでありました。まさに皆様方が、川勝候補が申している、一に勉強、二に現場主義、三に思いやり。すべてを実践されておられるわけでありまして、ぜひともその思いの中で日本の教育を皆様方がさらに大きくご努力をいただき、日本の子供たちが明日の日本をしっかりと見つめてすばらしい日本人をつくっていくときに頑張っていくぞ、その思いを11人の子供たちに植え付けていただくことを心から祈念申しあげたいと思っています。

ただ、先ほどから子供の貧困という話がございました。そしてやはり小泉、いわゆる偽物だと私は思っておりますが、構造改革なるものによって地域が大変、厳しい憂き目になりました。そしてそのことが地方の格差さらに所得の格差、雇用の格差、それが原因となって教育の格差まで拡大をしてしまったのだと思っております。私たちはそのことを大変、深刻にとられていること、言うまでもありません。(中略)

 やはり政権交代を成し遂げていかなければ、すなわち政治の仕組みを変えなければならない、その思いの中で皆様方がご努力をなさっておりますことに、本当に感謝に堪えない思いでございます。政権交代は、これは麻生さんに言われるまでもなく、目的ではありません。これからのスタートラインに立たせていただくための政権交代だ、そのようにご理解を願いたいと思います。来るべき総選挙、高木連合会長が私の言いたいこと全部言ってくださったもんですから、何も申しあげる必要もないんでありますが、総選挙において政権交代を果たし、それをスタートラインにしながら、来年の参院選挙、那谷屋議員をはじめ、日政連の議員のみなさん方に、ぜひ、皆様方のお力をいただいて、この国の未来を新しく切り替えていく、そんな作業に向けて皆様方も一致してご協力を願いたい、そのことをお願いを申しあげ、改めて皆様方の今日までのご努力に感謝を申しあげ、日教組さんのますますのご発展を心からお祈りを申しあげて、お祝いの挨拶といたします。おめでとうございます。

 

福島瑞穂氏:第97回、日教組大会、本当におめでとうございます。全国各地からこられた皆さん、現場で子供たちのために、本当に頑張ってらっしゃる皆さん、お一人お一人に心から連帯の挨拶をいたします。各地でそしてまた社民党のためにも頑張って下さっている皆さん、本当にありがとうございます。大変、お世話になっております。また鳩山代表からもありました、社民党も推薦いたしました静岡県知事、誕生したことを本当にうれしく思っています。日頃のご支援、本当にありがとうございます。(中略)

 私は政権が変われば、というか新しい政治になればやっぱり皆さん、教育基本法、元に戻したい、そう思います。(会場拍手)そして先生の教員免許10年の更新制、現場は冗談じゃない、こんなに忙しいのに。悲鳴を上げています。皆さんこれはもちろん世論の後押しも必要ですが、本当に免許更新制、必要なのか一緒に声を上げていきましょう(会場拍手)。私は学校現場で自由と平等を学びました。子供たちは毎日食べるご飯のように教育の現場でいろんなことを学びます。私は学校の現場で自由と平等を学びました。そして私は思います。先生たちが元気でなければ子供たちに元気をプレゼントできません。先生たちが希望をもってこの社会を変えるぞと確信を持っていなければ子供たちに希望を与えることはできません。組合はまさに連帯そのものです。一緒に未来の子供たちのためにともに力を合わせていく。社民党は子供の貧困ゼロ社会へ、すべての子供に確かなスタートを。こんな提言もつくりました。皆さんと一緒に社民党頑張ると申しあげ、そして政治を変えようと申しあげ、私党首の心からの挨拶といたします。日教組の躍進を心から期待をしています。一緒に頑張りましょう。

 

輿石東氏:第97回大会にご参加の代議員の皆さん、傍聴人の皆さん、大変ご苦労さまでございます。(鳩山、福島両氏らが退席したので)身内だけになりました(会場笑い)。挨拶も6人目になると早く終わってほしい。そんな心境かと思います。日政連議員団の紹介もありました。おかげ様で、私を除いて全員、先生元気になるという挨拶もありました。日政連、元気にやれ。もう一つ、ご紹介をしておきたい。夏が来れば高校野球もやってきます。私たちに夢をくれます。高木連合会長、高校時代に日政連議員の愛知県教組(元委員長)の(民主党の)佐藤泰介議員とコンビを組んで、バッテリーを組んでいた。どちらが投げた方かといったら佐藤泰介さん。受け取ってくれたのは高木会長。まさに日教組、中村委員長が連合に教育問題をビシッと投げ込む、それを高木会長が受け取り岡部委員長(※ママ、自治労出身の会長代行のことか?)がサポートしてくれる。そういう仲間がいる。だからもう少し前へ出よう、外に出よう、対話をしようというのが中村委員長の挨拶だったと思います。

最初に委員長さんが歴史の転換期、歴史が変わるときの97回大会だと位置づけてくれました。そして、悩みがあっても誰にも相談できないのが、教育現場だ。しかし日教組に仲間がいる、手をつなげる仲間がいる。だからみんなで横に手をつなごうというご挨拶だったと思う。そしてもう一つ静岡県教組の加藤委員長以下、執行部の皆さん、川勝勝利に向けてありがとうございました。私は1日にはいって大変ご迷惑をおかけしました。そんな中で私は中村委員長が冒頭に、子供の貧困という言葉が飛び出してくる、こんな情けない日本にどうしてなってしまったのか。そしてまた最後は、希望の国日本をつくりたい。鳩山さんは、教育が日本の未来をつくるといって帰っていったじゃないですか。川勝さんの紹介も鳩山さんからありました。私も直々に1日に候補と会って、もう今度は知事になるわけですから。新知事、この人が一に勉強二に勉強、三に勉強と言ったから、鳩山さんじゃないけれど、子供たちにどんどん勉強を押し込むものなのかなと思ったら、サッチャーさん、ブレアさんのマネをしたのかな、一に教育二に教育、三に教育といった政権。しかしそうではなく、言われたように、一に教育は学校教育、二の教育は現場主義と言われた現場での学び。学校を卒業し職場を持ち、現場に入りそこで何を学ぶか。最後は鳩山さんは思いやりといったけれども、人間の生き方、その理念が思いやりであり、友愛であり、ともに生きるという理念だと思うのであります。それはまさに生涯学習という言葉でくくれるのかも知れません。

その中での学校教育はどうあるのか。学校だけが責任を背負ってはいけない。叩かれたら怒りを覚えて立ち上がる。辛抱強い日教組になった、一見賞められているかのように思うけれど、抵抗勢力だけでもだめでしょう。政治を抜きに教育はありません。教育を語るとき、政治を語らなければならない現実だと思います。だからこそ静岡の勝利を東京につないでいただいてまさに高木会長の言われる政権交代の夏にしていただきたいと思うのであります。私たち日政連、そして来年の夏はもう決定していただいた那谷屋勝利に向けて全力をお願いしたいと思うわけであります。私も微力ではありますけれど、子供のために日本の教育再生のために、先頭に立つことをお誓い申しあげ、三日間の大会が有意義に終わっていただきますことを重ねてお願い申しあげ、ご挨拶にかえます。ありがとうございました。

 

…よくもまあ、違法行為も含まれるであろう教育公務員の政治的活動をここまで高らかに臆面なく称賛できるものです。なんにしろ、政権交代は実現するんでしょうが、そうなったら、これから行われる衆院選での支援活動も含め、民主党や連立相手の社民党に恩をいっぱい着せている日教組は、さまざまな要求をしてくるんでしょうねえ。そしてたぶん、民主党はそれをはね除けられないどころか、嬉々として実行していくのでしょう。

 

なんかいいことないかなあと、子供のようなことを叫びたくなるきょうこのごろです。

 

    

 

ああ、いいことと言えば、自宅の狭いベランダで、子供が植えた朝顔が昨日、花を咲かせました。

 

 

 

 
 時事通信は今朝、「新疆で暴動、死者多数=ウイグル族と警官衝突か-中国」という記事を配信しました。それによると、《中国国営新華社通信は6日、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで5日午後に暴動が発生し、多数の一般市民と武装警察官1人が死亡、20人以上が負傷したと報じた》とのことです。新華社通信はまた《在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」が暴動を主導した》としてますが、実態、真相はどうなのでしょうか。AFP通信は5日、日本にいるウイグル人活動家の話として、《約3000人のウイグル族住民が約1000人の警官と衝突した》と報じたそうですが…。 
 

 実は昨夜11時すぎ、私のところにも世界ウイグル会議日本代表、イリハム・マハムティ氏(参照、08年6月6日のエントリhttp://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/599817/)からこの件について電話があったのです。イリハム氏は携帯電話で撮られたという現場写真もメールで送ってくれました。以下がそれですが、もともとの画質も必ずしもよくない上、なぜかそのまま貼り付けができなかったため接写したもので、ちょっとボケている点はご容赦ください。

 

   

 

   

 

   

 

   

 

   

 

   

 

   

 

   

 

 イリハム氏によると、現地ではすでに中国当局による無差別発砲なども始まり、死者は100人を超えているという情報もあるそうです。イリハム氏の見立てでは、この事件のきっかけは、6月に広東省の玩具工場で起きた漢族とウイグル人従業員の乱闘事件にあると言います。この事件は、漢族による民族差別が背景にあるとされ、中国当局の発表では2人死亡となっていますが、イリハム氏に入った情報では、18人(うち女性2人)のウイグル人が死亡しているとのことです。

 

 この事件を隠蔽し、工場で働いていた約800人のウイグル人従業員の携帯電話も回収して何があったか外部に分からないようにしている中国当局への不満、反発が今回の衝突事件につながったといいます。何でも、ウイグル人従業員たちが今、どこで何をしているかも分からないとか。また、玩具工場での事件以降、中国のインターネットサイトでは、「ウイグル人を殺せ」「ウイグル人を殺した中国人は英雄だ」などの書き込みが多くみられたそうです。

 

 中国は、今年は建国60周年を迎える節目の年であることや、胡錦濤政権の基盤が必ずしも盤石ではないことから、例年以上にこうした民族問題に過敏になっていると言います。おそらく外部の目からは徹底的に隠し、現地には強い弾圧で臨むのでしょう。しかしまあ、異民族を呑み込んでの人口13億なんて、そもそも国家・集団の適正規模を超えていて、維持すること自体が難しいというのが実態ではないかと思います。中国はチベットもウイグルも手放す気なんか毫もないのでしょうが、無理に無理を重ねた先に果たして何があるというのか…。

 

 さて、このところ政界の「お騒がせブラザーズ」のうち、兄の「宇宙人」こと鳩山由紀夫・民主党代表の方がクローズアップされていますね。私も、彼の政治資金問題について気付いた範囲のことについてこのブログで紹介してみましたが、兄のことばかり書くと弟が可哀想なので、本日は「正義の人」こと鳩山邦夫前総務相の件についても言及しておこうと思います。というのは、現在、由起夫氏の政治資金における故人献金・匿名献金の出処・原資が、母親からではないかとの疑惑がもたれているわけですが、邦夫氏の方も過去にこの問題で週刊誌に追及されたことがあるからです。

 

 いや実は、私も昨日、同僚記者に教えてもらうまで知らなかった(見過ごしていた)のですが、今年3月24日の鳩山総務相記者会見で、次のようなやりとりがありました。週刊ポスト4月3日号(3月23日発売)に掲載された「鳩山大臣『母から息子へのトンネル献金』――『政治資金の番人』総務相が『脱法』行為! 複数の政治団体を使って総額5200万円を流した狡猾手口は『小沢―西松』より悪質。『かんぽの宿』で名を上げた『正義の味方』の仮面を剥ぐ」という記事についてです。記事には、《鳩山邦夫・総務相の〝トンネル献金〟を本誌は突き止めた。しかもそれはまるで、資産家一族が「財産を贈与」するかのような形で行われているのである》とありますが…。

 

記者 一部の週刊誌(週刊ポスト)に、大臣の政治資金でトンネル寄付があって、資金管理団体に上限を超えるカネが流れているのではないかという話が出ているが、なんらかの対応をとるか

鳩山総務相 問題は、兄も私も選挙に出るときから、母に全面的なそういう支援を受けてきていて、親の愛情の中で政治生活をしている、兄も私も。私、実は、そういうことは母と、母の関係者、あるいはうちの会計関係をやっている人間に任せっきりで、法律上、ああいう形であればいいんだろうということで、母親の愛情が私に注がれていたと解釈していて、いくつかの政治団体があるが、それぞれ、都知事選のときとかいろいろ活動した団体で、そういう形でいただいているということで、違法はありませんという認識だ。記事の内容でウソもかなり多いようだから、対応をとるかもしれない。対応というのは、そういう対応だ。あまりにも事実と違うことを平気で書いているから。》

 

 …邦夫氏は兄の資金問題について「政治資金は私は清潔、兄は問題ありじゃないですか。あー、問題でしょう。だって、虚偽記載ですよ、あれは。虚偽記載というのは犯罪ですよ。虚偽記載というのはものすごい重い罪ですからね。私は、政治資金担当の大臣だった。死んだ人の名前使ってたとか、人の名前勝手にもらえば虚偽記載ですよ」(6月28日のフジテレビ「新報道2001」)、「兄の故人献金、虚偽記載で、完全な犯罪だ。刑法犯だ」(29日、姫路市での講演)などと他人事のように批判していました。でも、発売当時は読んでいなかったポストの記事に目を通すと、さすが「正義の人」は自分のことは度外視して大所高所に立って話ができるんだなあと感心させられます。

 

 ポストの記事を要約すると以下のような内容です。

 

 政治資金規正法22条は、個人が一つの政治団体に献金できる金額の上限を「年間150万円」と定めている邦夫氏の母と姉は、邦夫氏の資金管理団体「新声会」に150万円ずつ献金している。それはいいただ、母と姉は邦夫氏の他の3つの政治団体「鳩山邦夫後援会」「新政策科学研究会」「鳩友会」にもそれぞれ年間150万円ずつ献金しているこの3政治団体は母と姉から受けた献金を「新声会」に再献金しているつまり、邦夫氏は実質的に母と姉から個人献金の上限をはるかに超える年間600万円ずつの献金を受けており、この手法で鳩山氏に流れた〝家族献金〟は2000年から2007年で総額5200万円に達する。

 

しかも、資金管理団体と3政治団体の事務所はみな同じビルの1室におかれ、会計責任者も同一人物が兼ねている。「新政策科学研究会」と「鳩友会」はいずれも収入は母と姉からの献金合計300万円だけで、事務所経費はなく、寄付は団体をスルーしただけでそっくり新声会に寄付されている。税法学が専門の浦野広明・立正大法学部教授は「鳩山さんの場合、実態として母や姉から年間1200万円という政治資金規制法の上限を超える金額を受け取っている。上限は2人で300万円だから、差額の900万円は政治献金とはいえず、純粋な贈与と考えるべきでしょう。税法では、900万円の贈与を受けた場合、本来なら191万円の贈与税が課せられます。特に母親からの献金は、ダミー団体を使って非課税の政治献金を水増しし、生前贈与を行う、狡猾な相続税逃れといえるのではないか」と指摘する。

 

 …新声会、鳩山邦夫後援会、新政策科学研究会の献金の流れについては、総務省のホームページで簡単に確認できました。事務所の所在地や会計責任者が同一であることなどポストの書いた通りのようです。鳩友会は、届け出先が総務省ではなく東京都になっているのか、総務省のHPには載っていませんでしたが、やはりHPで検索できる官報などでも存在は確かめられます。いい時代になったものです。

 

 鳩山邦夫氏は3月の記者会見で、「そうした問題は任せっきり」と兄そっくりの逃げ答弁をしていましたが、母や姉からもらうお金について、自分では全くタッチせずに第三者に任せっきりでふつう、通るものでしょうか。本当に、この兄弟に日本の政治を委ねたくはないという気持ちが日に日に高まります。もしそうなったら、何でも「友愛」と「正義」でごまかしそうで今から頭がクラクラする次第です。

 

 

 前のエントリで、民主党の鳩山由紀夫代表が代表を務める民主党北海道第9区総支部への地方議員による献金(寄付)について取り上げました。それで、もうこの問題はあちこちで取り上げられているので、私がこれ以上あれこれ書くまでもないし、もうやめておこうかと思ったのですが、やはり気になることは吐き出してしまわなうと気が済まないので…。

 

 前回は書き漏らしましたが、この地方議員たちによる献金は、毎年なぜか12月25日のクリスマスの日付となっています。苫小牧、登別、伊達…と住んでいる場所も献金額もそれぞればらぱらなのに、日付だけはきれいにそろっていて、まるでプレゼントするならやっぱりこの聖なる日じゃないとダメだ、と主張しているようです。

 

     

     

 

 いやまあ、いいんですけどね。党支部側がこの日を指定して口座に振り込むように指示していたのかもしれないし…。と思っていたのですが、ふと気付くと上の写真の平成17年の12月25日って、日曜日ですね。これ、雪深い北海道の年末の日曜日に、やはりクリスマスじゃなきゃダメだと手分けして集金して回ったんでしょうか。果たして領収書は発行しているのでしょうか。

 

 政治資金収支報告書なんて所詮そんなもの、たたけば誰だって埃の一つや二つや千や二千…と言ってしまえばそれまでですが、鳩山氏はこれまで政治資金問題でさんざんかっこいいことを語ってきただけに、ちょっと突っついてみたくなりました。でも、実際どうなんでしょうね。

 

 国会では、相変わらず与野党ともじめじめとしたごたごたが続き、晴れ間の見えない梅雨らしい空模様が鬱陶しい限りです。麻生首相も人事権を封じられた挙げ句、今さらほとんど無意味に思える内閣の補充人事をしてかえって無力さを印象づけ、じゃあ民主党の鳩山由紀夫代表はというと、例の「故人献金」問題で就任早々、苦境に陥っています。政治はこの2年余り、全く停滞しきっているように映ります。まあ、2年前の参院選時に予想した通りの展開ではありますが…。

 

 さて、今朝の産経は政治面3段の記事で鳩山氏について「議員献金も故人資産? 鳩山代表あて 法令違反の疑い」という見出しの記事を載せていました。内容は、《民主党の鳩山由紀夫代表が支部代表を務める「民主党北海道第9区総支部」に、平成15年から19年までの5年間、選挙区内の道市町議会議員42人(元職を含む)から、総額約1650万円の個人献金があったことが1日、鳩山氏の献金問題を追及する与党プロジェクトチーム(PT)の調査で分かった》というものでした。

 

 実はこれ、私も先々週あたりに、気になったので16年から19年までの4年間分について政治資金収支報告書を情報公開請求で取り寄せ、調べていた問題でした。例外はあるにしても、ふつうは道議や市議や町議が、国会議員に対して継続的にまとまったお金を献金するということは考えにくかったからです。下の表は、私が取材用につくった便宜的なものですが、政治資金収支報告書に記載された献金者の名前は、鳩山氏の母と姉を除けば、みんな地方議員で、どうしてそうなっているの?という疑問を抱いたというわけです。別に議員の名前は実名でもいいのでしょうが、すでに亡くなっている人(故人献金ではありません)もいるし、特に個々人を追及する意図もないので匿名としました。

 

            19年分   18年分    17年分    16年分

鳩山安子氏(母)           150万    150万   150万

井上和子氏(姉)           150万    150万   150万

O氏(道議)      26万4千   26万4千   26万4千  26万4千

K氏(苫小牧市議)    8万8千   26万4千   26万4千  26万4千

A氏(同)        8万8千   26万4千   26万4千  26万4千

N氏(同)       26万4千   26万4千   26万4千  26万4千

O氏(同)       26万4千   26万4千   26万4千  26万4千

K氏(同)       26万4千   26万4千   26万4千  26万4千

K2氏(同)      26万4千   26万4千   26万4千  26万4千

M氏(同)       17万6千

G氏(同)       17万6千

Y氏(同)       17万6千

I氏(道議)       6万     44万     44万    44万

K氏(登別市議)     5万6千   16万8千   16万8千  16万8千

K2氏(同)       5万6千   16万8千   16万8千  16万8千

T氏(同)       16万8千   16万8千   16万8千  16万8千

A氏(同)       11万2千

K氏(伊達市議)     3万              3万4千

I氏(同)                3万      3万4千   3万

T氏(同)                3万             3万

T2氏(同)               3万

W氏(同)                        4万

A氏(室蘭市議)             8万4千           4万2千

O氏(壮瞥町議)     3万6千    1万8千           1万8千

T氏(厚真町議)     1万8千            1万8千

N氏(むかわ町議)    1万8千            3万6千

H氏(浦河町議)     2万4千    2万4千           2万4千

I氏(同)                        2万4千   2万4千

N氏(白老町議)     2万4千    3万6千           1万8千

I氏(新ひだか町議)   2万4千    2万4千    2万4千   2万4千

I2氏(同)       2万4千    2万4千    2万4千   2万4千

M氏(同)        2万4千    2万4千    2万4千   2万4千

S氏(同)        2万4千    2万4千

M2氏(同)                       1万2千   2万4千

M氏(日高町議)     1万8千    1万8千    2万2千   2万2千

S氏(同)                        1万8千   1万8千

W氏(追分町議)                     1万8千   1万8千

N氏(同)                        1万8千   1万8千

K氏(平取町議)                     1万8千   1万8千

 

計          274万    615万8千  616万8千 616万8千

 

 鳩山氏は6月30日に「故人献金」問題の釈明記者会見を開いた際に、秘書が虚偽記載を行った理由について「必ずしも理由は判然としない。たぶん、私に対して個人献金があまりに少ないものだから、そのことが分かったら大変だ、という思いが一部にあったのではないかと推察している」と述べています。鳩山氏は小沢前代表の秘書逮捕以降、企業献金の廃止と個人献金への切り替えを主唱している立場でもありますからね。

 

 また、産経の記事によると、与党PTは「(道市町議からの)献金は鳩山氏個人の資産を原資とした可能性があり、政治資金規正法違反や詐欺の疑いもある」と指摘しているようですが、私も当初、同様の疑問を感じたのです。私が調べた過去4年間で、鳩山氏側に計100万円以上も寄付している地方議員が6人もいること(最高額138万円)や、苫小牧市在住の道議、市議5人の献金額がそろって計105万6000円となるのは不思議だなと。鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐっては、実際には献金していない人の名前がずらずら載っていたわけですから、あるいはこっちでもやっているのではないかと、まあそのように考えた次第です。

 

 そこで、政治資金収支報告書に載っている住所をもとにNTTの104番号案内で電話銀号を調べ、後輩の今村記者に手伝ってもらって片っ端から献金議員たちに電話取材をかけたのですが、結論から言うと、これは不発でした。20数人に当たったうち、「うーん、献金したかなあ。党費は払ったと思うけど、はっきりした記憶がない」という人が1人いたものの、他はほとんど「党側にお願いされたので払った」という答えで、献金の実態はあったようでした。

 

 鳩山氏自身はかつて、「資金管理団体、政党支部の代表者は政治家本人」と強調していましたが、献金した議員らは「鳩山氏に対する献金というより、民主党員なので党道本部への寄付という意識」であるとか、「支部からお願いされて、地域の割り当てに従って払っている。そりゃ鳩山さんはお金持ちなのでホントは払いたくないが…」などと答えました。そのように言われると、こちらもそうなんだろうと引き下がるしかありません。言い訳ですが、他の仕事もたくさんあるので、こればかりにかかずらわっているわけにはいきませんし。

 

 そういうことで、調べはしたものの記事化はできずに放置していたところ、今朝の記事を目にしたという経緯でした。与党PTが今後、私たちが取材したこととは違う「真相」なり「実態」に迫れるのかどうか、お手並みを拝見したいと思います。正直な話、北海道に取材基盤を持たない産経としては、電話で否定されたらそれ以上のことはなかなか追及できませんし、口裏を合わされたらどうしようもありません。一方で、道市町議らの言う通りであり、与党PT側が先走っているだけだということも十分ありえるわけですから。

 

 ただ、今まで与党がPTをつくっていろいろな問題を取り上げてきた事例を思い出しても、だいたいかけ声だけでたいした結果は出してこなかったように思います。次期首相の最有力候補の問題だけに、きちんとシロクロつけた方がいいと思う半面、またいつのまにかうやむやになるのかなあ、という気もします。

 

 余談ですが、この鳩山氏の政治資金問題に関する反応を見ようと、さまざまなブログをのぞいてたところ、「捜査当局とマスコミにまた不信を抱いた」というものがありました。読んでみると、どうも今回の故人献金問題について、捜査当局が調べてリークしたと考えているような内容でした。マスコミと捜査当局に関する誤解がここにもあると感じたので一言記すと、「忙しい」捜査当局はこんなこと、正式な刑事告発でもない限りいちいち調べませんし、また、詳細にリークなどしません。今回の私の事例のように、いつも記事化されるわけではありませんが、こういう問題を何とか発掘(大げさ)しようとするマスコミ側が自分で調べているわけです。

 

 もちろん、こうした政治資金問題に関する報道のあり方自体への批判もあるだろうとは思いますが、「マスコミ=記者クラブで発表文を垂れ流すだけ」というステレオタイプの批判があまりにも浸透してしまった結果、こんな誤解を生むのかなあと感じた次第です。何回も繰り返している通り、私自身、マスコミの現状についてはたくさん批判してきましたし、おかしいとも思っていますが、やはり的外れなものは残念だと率直に思います。

 

 …といいつつ、先日あるテレビドラマを見ていたら、事件が解決して一斉に歩いて建物の外に出ようとする刑事や警察幹部らに記者たちがマイクをつきつけ、バカみたいに何かを聞き出そうとしているシーンが出てきたのを思い出しました。実際には、ああいうことはまずありえないのに、それを百も承知のテレビ局側が、視聴者側にあると(勝手に)想定しているステレオタイプに迎合してそれに合わせた演出をするというわけですね。このありさまじゃあ、誤解は残念だなんて言うことはできないのかもしれません。何やら悲しくなってきました。

 

 ※追記 エントリ本文とは直接関係ありませんが、備忘録代わりに一言。民主党の輿石東参院議員会長は昨日の党参院議員総会で、5日投開票の静岡県知事選に関して「私ははきょう、本会議の後に静岡に赴いて(静岡)県教組にもお願いしてまいりたいと思っている」とあいさつしていました。今ですらこのあからさまな態度ですから、政権交代後はどこまで露骨になるのやら…。

 

↑このページのトップヘ