2010年11月

  

 今朝のフジテレビ「新報道2001」の世論調査(18日実施)によると、菅内閣の支持率は26.6%(不支持率は66.2%)でけっこう厳しいところに来ましたね。不支持が4割も上回っては、これはもう国民の信を失ったというしかありません。

 

 4週間前の10月21日調査では、支持率が43.6%で、不支持率が46.4%とほぼ拮抗していました。菅内閣は着実に、しっかりと、まごうかたなく坂道を転げ落ちているようです。秋の日はつるべ落とし、ですからねえ。諸行無常を感じます。

 

 そして、今回の調査で何より驚いたのは政党支持率でした。なんと、民主党が18.4%と10%台に転落したのに対し、自民党は30.0%と3割台に到達していました。これは大きい。もちろん、報道2001の調査は対象は首都圏だけだし、サンプル数も少ないので誤差は大きいのでしょうが、それにしてもこの数字は重大な意味を持ちそうです。

 

 これでは、いま国政選挙があれば、確実に自民党の勝ちだと言えますからね。週明けの国会で、野党側が勢いづくのは間違いありません。自民党が特段、何かをやったわけではありませんが、それだけ、民主党政権に対する国民の怒りが、燎原の火のように燃え盛っているのでしょう。

 

 と、こういう局面であるにもかかわらず、本日、柳田稔法相は自任拒否の考えを強調しました。いや、別に私はこの人が辞めようと続けようとどうでもいいのですが、民主党にとってはさらにダメージを抱え込むだけだろうになあと不思議ではあります。菅政権のこれまでの節目、節目の判断はことごとく間違っているように思いますし、それが結果に出てしまっているのに、どうして行動パターンを改めないのか。

 

 昔、麻雀の本を読んでいて、「負ける奴は、その負ける己のパターンに固執して負けるのだ」という趣旨の解説を読み、なるほどなと納得したのですが…。まあ、みんなもういい年した人たちだから、いまさら変われないのか、その気がないのか。

 

 それでは、どうしてここまで民主党はダメだという評価になったのか。いろいろ理由は挙げられますが、私が一番、腹が立って仕方がない点は、このなんとも言いようのない陰湿な隠蔽体質、卑怯・未練・姑息さにあります。私と同様に感じた方もけっこう多いのではないでしょうか。

 

     

 (コメ2合半に鶏ガラスープ少々、酒、醤油、みりんほんのちょっとを目分量で投入。具はマイタケ、干し椎茸、しめじ、ニンジン、ゴボウ、タケノコの水煮、鶏肉)

 

 菅直人首相は、鳩山由紀夫前首相の辞任表明を受けた6月の民主党代表選の立候補にあたって、こんな党・政権運営の基本的考え方を発表していました。

 

 「国民に開かれたオープンな党風をつくる

 

 そして、9月1日の小沢一郎元代表との共同記者会見ではこう述べました。

 

 「クリーンでオープンな民主党をつくっていきたい

 

 また、9月2日の小沢氏との公開討論会でも繰り返しこう語っています。

 

 「クリーンでオープンな政治を目指していきたい

 

 「クリーンでオープンな政治、クリーンでオープンな民主党を実現し、発展させていく

 

 …私は、最低限、この「オープン」という部分だけでも実行できていれば、こうまで国民に嫌われなかったろうにと思います。その後、菅内閣がやったことといえば、中国漁船衝突事件の映像隠蔽だの、自衛隊施設を来賓として訪れる民間人の政権批判封じだの、オープンの逆を行くことばかりでしたしねえ。

 

     

(味付けは、昆布、鰹節、干し椎茸、市販の白出汁、沖縄の塩と醤油。具は大根、こんにゃく、竹輪、さつまあげ、焼き豆腐、卵、うずら卵揚げ、真たこ、牛すじ)

 

 …まあ、明日には、フジテレビと産経の合同世論調査の結果も出る(紙面的には明後日)ようです。どういう数字となっているのか。たかが世論調査ですが、されど世論調査でもあるので、注目しています。

 

 ※上のどうでもいいおでんと炊き込みご飯の写真は、家人の留守中、在宅勤務で原稿を書く間に、なんとなく作ったというだけで、他意も含意もありません。たいした内容のないエントリなので、せめて写真で変化でももたせようかと…すみません。

 

 防衛省が北沢俊美防衛相の意向を受けて、事務次官通達を出して、自衛隊施設での民間人による言論の自由を封殺しようとしていることが明るみに出ました。今朝の新聞各紙が報じていますが、きっかけは今月3日に航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市)が開いた航空祭で、自衛隊を後援する民間団体「航友会」の会長が行ったあいさつでした。

 

 これを伝え聞いた北沢氏が激怒し、事務次官通達を指示したとされ、民間人である会長の発言を「極めて不適切」と断じた上で①政治的行為と誤解されることを行わないよう参加団体に要請する②誤解を招く恐れがある場合は参加を控えさせる――などの対応策を求めています。

 

 その上で、大臣官房文書課長名で「部外団体を代表して参加された方が御挨拶を述べられた場合には、当分の間、その概要を作成し、大臣官房文書課に提出していただけますよう、よろしくお願いします」とする事務連絡も発出しています。後でチェックするぞ、というわけです。

 

 菅政権による言論統制・隠蔽体質が、いよいよ民間人にまで及び、憲法が定めた表現の自由を侵そうとしています。仙谷由人官房長官は記者会見で、「外部の人がどこまで言っていいのか。『政権をつぶす』とは相当、荒々しいことであるのは間違いない」と言って、この通達に理解を示しました。まさに「まれに見る陰湿な左翼政権」であります。

 

 それでは、そもそも発端となった航友会の会長あいさつとはどういうものだったのか。何がそうまで菅政権を怒らせたのか。防衛省が作成した発言概要を参考までにここで掲載します。みなさんで読んで判断してみてください。

 

 《入間基地航空祭おめでとうございます。また、普段国防の任に当たられている自衛隊の皆さん、いつも大変ご苦労さまです。祝賀会の主催者として、一言ご挨拶申し上げます。本日は、極めて天気もよく絶好の航空祭日和となりました。これも國分基地指令の日頃の行いのなせるものだと思います。

私も、随分昔から、入間基地航空祭には、参加をさせて戴いておりますが、このように天気がいいのは、あまり記憶にありません。本当に良かったと思います。

さて、現在の日本は、大変な状況になっていると思います。尖閣諸島などの問題を思うとき私は、非常に不安になるわけであります。自衛隊は、遭難救難や災害救助が仕事だと思っている世代が増えてきています。早く日本をなんとかしないといけない。民主党には、もっとしっかりしてもらわないといけない。

他方で、戦後から日本の経済的繁栄などを思うとき、これらが先人の努力・犠牲によってなされたことを思い起こすべきであります。そのように考える時に、靖国神社に参拝するなどは当たり前のことだと思います。靖国神社には、日本人の魂が宿っている。菅内閣は誰一人参拝していない。これでは、日本の防衛を任せられない。

自衛隊の最高指揮官が誰か皆さんご存知ですか。そうです内閣総理大臣です。その自衛隊の最高指揮官である菅総理は、靖国神社に参拝していません。国のために命を捧げた、英霊に敬意を表さないのは、一国の総理大臣として、適当でない。菅総理は、自衛隊の最高指揮官であるが、このような指揮官の下で誰が一生懸命働けるんですか。自衛隊員は、身を挺して任務にあたれない。皆さん、どう思われますか。

領土問題がこじれたのは、民主党の責任である。菅政権は冷静だと言われているが、何もしないだけである。柳腰外交、中国になめられている等の現状に対する対応がなされていない。このままでは、尖閣諸島と北方領土が危ない。こんな内閣は間違っている。まだ、自民党政権の内閣の方がまともだった。現政権の顔ぶれは、左翼ばかりである。みんなで、一刻も早く菅政権をぶっつぶして、昔の自民党政権に戻しましょう。皆さんそうでしょう。民主党政権では国がもたない。

(以下については、会長の声が聞き取れなかったため、挨拶内容を確認できなかった。)

まだ、話したいことは沢山ありますが、あまり長くお話ししてもこの後、ブルーインパルスの飛行がありますのでこれで終わります。ありがとうございました。》

 

 …確かに、自衛官がこうあいさつしたのなら問題でしょうが、民間人がこう言ったぐらいで…。むしろもっともだと思うし。

 

 

 中国漁船衝突事件の映像をインターネット上に公開した海上保安官について、捜査当局は「誰が見ても、明々白々に罰せられるべき事件とは言えない」として「逮捕」を見送りました。「大阪地検特捜部の事件に匹敵する由々しい事案だ」と国策捜査をけしかけていた仙谷由人官房長官は不満たらたらのご様子ですが、今回の事例は、知る権利の確保を求める国民の意識・良識が、菅政権の「保身」を許さなかったという一大快事だと考えます。

 

 今朝の朝日の記事によると、仙谷氏は周囲に「なんで身柄が取れないんだ」と漏らしていたそうですが、私が11日付のエントリ「仙谷氏の思惑通りにはもう物事は進まない」のタイトルで書いたように、事態はもう彼の自分勝手な都合とは違うレベルで動き出していますね。参院での問責決議の扱い次第では政局は流動かしますし、民主党の一年生議員もこんな話をしています。

 

 「この政権はもう終わっている。何やらせてもダメなんだね。一年生同士で飲むとそんな話ばかりしている

 

 そこで本日は久しぶりに私の心から尊敬する畏友であり、すんなりとした腰つきが色っぽい「柳腰さん」に登場してもらい、菅政権の現在のていたらく、就中、仙谷氏がどうしてこうなのかについて語ってもらいました(出典はみな柳腰さんの著書「想像の政治 政治の創造」、現代の理論社、1992年刊)。柳腰さんは期待通り、現状を適切かつ冷静に分析してくれました。

 

  仙谷氏は、国会で自分が厳秘の資料を広げているところを写真に撮られると「盗撮」と呼び、取材規制を言い出しました。答弁でも相手を恫喝したり、カメラマンをにらみつけたり、常軌を逸した態度をとっていますが、国会での報道のあり方はどう考えればよいでしょうか。

 

 柳腰さん どのような表情や態度で答弁したかということも極めて重要な要素となる。国会における証人喚問で摘出される事実を評価するのは国民であって、国民の前に言葉のみではなく、表情や答弁の態度までも明示することこそが重要である。テレビ放映の画像禁止はお上意識の表れでしかないとして強く批判されなければならない。

 

  なるほど、もともと国民に広く公開された場で、しかも正式の許可を取って取材活動している相手を侮辱し、謝罪もしないその表情や答弁の態度は今後も克明に報じるべきですね。ところで仙谷氏は国会や記者会見で、とにかくその場をしのげればいいとばかりに嘘や強弁、言い逃れでごまかそうとします。柳腰さんはどうお考えですか。

 

 柳腰さん イギリスでは政策と討論術で議員の評価が決まる。言論の優劣の価値基準は、個人的に言い負かしたとか、声の大きさではなくて、国民の目、一週間ずつ出る世論調査の結果として表れる。

 

  日本でも、フジテレビの新報道2001の世論調査では、ここ5週間で菅内閣の支持率は35ポイントも下落しています。今朝の朝日の調査では、内閣支持率は27%でした。やはり、菅政権の外交姿勢、中でも漁船衝突事件に見られる隠蔽・責任転嫁体質が失望を招いていると思いますが。

 

 柳腰さん 国民が一番怒っているのは、山県有朋の〝知らしむべからず、依らしむべし〟といったやり方、国民に嘘を言い、だまして、なし崩し的に消費税を導入しようとした公約違反の手法に対するものだ。国民の戦後の民主主義感覚が、この手法に憤激したのだとみている。

 

  確かに、菅首相の参院選前の消費税発言は、それまでの民主党の主張とは食い違い違和感がありました。それにしても、民主党政権の密室政治、隠蔽体質は度し難いですね。

 

 柳腰さん あくまで開かれた政権政党を目指すべきで、国民のなかでどれだけ多数派を形成できるかが重要。自己満足や独りよがりではない思考が、とりわけ政治に携わる者のより重い感性が問われている。

 

  そうですね。その意味でも、衝突事件の映像は国民に全部公開するべきですね。そして、政府も国民もともに考えていくのが望ましい。

 

 柳腰さん 〝われわれがきちんと検査してるんだから、君らにはわからなくていい〟という官僚システムの下では、国民は成長しない。お上にいつまでも過保護を要求しつづける国民は、いつまでたっても被害者でしかありえない。

 

 …いかがでしたか。柳腰さんのいつもながら明晰で物事の本質をとらえた指摘に、私は一つひとつ頷かされました。きょう、西岡武夫参院議長は記者会見で漁船衝突事件をめぐる仙谷氏の対応について「責任が問われてしかるべきではないか。官房長官の責任が重い」と述べましたが、仙谷氏にはぜひ、柳腰さんの言葉をかみしめてほしいところです。無理でしょうが。

 

 

 昨日、菅直人首相は中国の胡錦濤国家主席と22分間の会談(中国側は懇談と言っているようですね)を行いましたが、いったい何の意味があったのでしょうね。菅内閣は、予想通りといいうか、予定調和的にドツボにはまっていきます。とてつもなく愚かであるか、常軌を逸した勘違いをしているとしか思えません。

 

 この会談(懇談)の中身は、「具体的詳細(の公表)は控えたい」(福山哲郎官房副長官)としてきちんと明らかにされませんでした。おそらく、国民に胸を張るほどの内容は何もなかったのでしょう。それでも、菅首相や仙谷由人官房長官らは会談(懇談)開催自体を大きな成果であるかのように吹聴するとみられますが、果たしてそうでしょうか。

 

 中国の元首と会うだけのために、菅内閣が払った犠牲はいかほどだったか。菅内閣がこれほど国民の信を失い、国民に法とその執行への疑念を植え付け、国際社会に軽んじられ、領土・領海も国内の政治的基盤も危うくして、何を手にしたというのでしょうか。

 

 自民党の丸山和也参院議員の国会質問によると、仙谷氏は中国漁船衝突事件を起こした中国人船長を釈放しないと「APEC(アジア太平洋経済協力会議)が吹っ飛ぶ」と言っていたそうですね。「APEC至上主義」(国会での野党議員のヤジ)に陥ってあれこれ策動し、法解釈をこねくりかえして歪め、詭弁と虚言を弄してクロをシロといいくるめて自身と菅内閣の権威を失墜させた愚かな三百代言の姿がそこにあります。

 

 これは、気付いている人は当初からそう見ていたことでしょうが、今回の漁船衝突事件への対応をめぐり、国民は菅内閣は「うそつき」であると直感、確信しただろうと思います。もう何を訴えても、どんなえさをぶらさげても国民は信用しない。国民を味方につけない政治はもう機能しませんし、危機にあっては拠り所がないのでとてももろいものとなります。

 

 その結果、内閣支持率は2割台に下落し、ただでさえ難しい「ねじれ国会」の運営も野党側に足下をみられてしまいました。さらに、仙谷氏の不誠実で恫喝的な答弁の数々は、野党各党にも、一人ひとりの議員にも拭いがたい不信感と反感を与えたので、あるいは菅政権に協力する可能性があったかもしれない議員たちも敵に回しました。

 

 仙谷氏に「いいかげんな人」呼ばわりされた丸山氏は告訴を検討しているようですね。仙谷氏は週刊新潮を名誉毀損で訴えたわけですが、今度は自分が「暴言」によって訴訟の対象になっている。内閣のスポークスマンとしても、政権のナンバー2(1?)としても、不注意で不適格としか評価できません。私は仙谷氏を知ってから、もともとあまりよくなかった弁護士という職業のイメージ(依頼者の要請=カネや個人的政治信条でクロをシロといいくるめるが仕事)がさらに悪化しました。

 

 例の奇妙な「柳腰外交」発言にしても、「ちょっと口がすべりました」と言って訂正しておけばいつまでも言われ続けることはないのに、「撤回しない」と胸を張って失笑を買っていますね。そこには、独りよがりで自己主張ばかり強い、親がしつけそこなった子供の姿があります。日本の「空虚な中心」、空き菅首相はその言葉の言いなりなのですから話になりません。

 

 仙谷氏は、国会で自ら「厳秘」資料を広げ、それを撮影されると「盗撮だ」と暴言を吐いた揚げ句、国会での写真取材規制を言い出しました。自分の不注意にすぎないのに、バカ丸出しですね。これには、政治部記者だけでなく、写真部記者もカンカンです。いたずらに敵をつくってどうするのか。

 

 ある首相経験者はこう語りました。

 

 「国会では、上の傍聴席から写真を撮られることを常に意識するのは当然だ。時間が空いたときには資料を読みたくなるものだが、自分の内閣のときも、秘、極秘以上の資料は持ち込まないようにしていた。一度、ある閣僚(後の首相)が外務省の資料を読んでいたので注意したことがある」

 

 そして、ひたすらすり寄った相手である中国は、自国に媚びてくる政治家たちを利用はするものの、信用はしません。自民党政権時代には、河野洋平元衆院議長と加藤紘一元幹事長という親中派のライバル同士が、競うように訪中して日本と日本政府の悪口をいい、さまざまな情報をご注進していましたが、「こういう政治家を中国は持ち上げつつ、軽蔑している。本心では相手にしていない」(外務省中国課長経験者)といいます。

 

 当然ですね。そして、河野氏や加藤氏らが跋扈していた時代には、それにブレーキをかける反対勢力もありましたが、民主党にはそれもない。菅政権には、中国にものを言えるパイプはない一方で、ただただ土下座しなければという強迫観念だけが強く、歯止めも何もない。

 

 また、中国の覇権主義を苦々しく思いつつ、自国は対抗する力がないので日本に「何とか立ち向かって対峙してくれ」と期待を持っていた東南アジア諸国も、「だめだこりゃ」と失望したことでしょう。結果的に、民主党政権が掲げる東アジア共同体構想にもマイナスの影響を及ぼしたはずです。日本がこれでは、結局、共同体ってさらに中国圏に組み込まれるだけだなと。同盟国である米国が、表面はどう取り繕おうと、菅政権に軽蔑の視線を向けていることは言うまでもありません。

 

 自国民をたばかり、誇りも戦略も何もなく、ただ強国に叩頭して慈悲を請うような国と政府を、誰が信頼したり、好意を抱いたりするでしょうか。過度に卑屈に振る舞う者はむしろ相手の軽蔑心を強め、その報いとしてさらに過酷な運命を味わうこととなるでしょう。そんな当たり前のことがどうしても分からない菅首相や仙谷氏は、やはりルーピー氏の同類です。

 

 そもそも、相手国がずっと一貫して「会う、会わない」をカードとして利用しているときに、「なんとか会ってください」と頭を下げれば、最初から弱い立場になるのは当然です。このこと、私も産経紙面で何度か指摘してきましたし、それ以前に、人間社会の常識でしょう。そんな頭もない。

 

 …書けばきりがありませんが、もうこれ以上、言葉を費やすのもイヤになったので一言だけ。

 

 バカにつける薬はない

 

 この人たちは、政府だとか政治家だとか言う前に、ふつうの社会人としてダメです。失格です。仙谷氏は弊紙の村上知博記者に対し、「あなたは存在自体が罪悪だ」とささやきましたが、それはご自分のことでしょう。…しっかし、こんな程度の低い人間が「法廷技術はある程度のところに到達した」と自任し、辣腕弁護士として大金を稼いでいた法曹界ってどんなレベルだと、疑問に感じざるをえません。まあ、こんな程度の人間が現在の地位までのし上がってきた政界も同じか。

 

 きっと彼らは、きょうの日韓首脳会談でもバカをさらすのだろうなあ。ああ、日本人として恥ずかしい。私も、筆に遠慮会釈を加えるのが困難になってきました…。

 

 

 えー、本日は夕刊当番で会社で作業しております。また、本来は昨日が締め切りだったSANKEI EXPRESSのコラム「菅政権考」をすっかり失念していて、きょう慌てて書いている事情もこれあり、あっさりとした(?)エントリとしたいと思います。

 

 昨日の共産党の志位和夫委員長の記者会見メモを読んでいて、これは私自身や産経の主張と変わらないではないかと、思わず同僚記者と笑ってしまいました。例の中国漁船衝突事件の映像に関する志位氏の意見は、以下の通り弊紙の「正論路線」とかなり似ているのでご照会ください。

 

 志位氏:中国の漁船の衝突問題にかかわるビデオの問題です。このビデオがユーチューブで明らかになり、そしてそれを投稿したという人が名乗り出て、今、取り調べを受けているという事態になってます。この段階で私たちの態度を明らかにしておきたいと思います。

ユーチューブにアップされた、明らかになったビデオを見ますと本来、これは非公開にしておくべき内容のものではないと思います。そういうものではなかった。で、こういう内容のものだったら、政府は初めの段階で、早い段階で公開すべきだったと、これが私もインターネットでアップされたもの見ましたけれども、見ての私たちの判断です。こういう内容のものだったら、政府の責任でもっと早い段階で公表すべきだったと。これは一点です。

もう一点は、今問われている問題の焦点はどこかと。今問われるべき問題の焦点は、ビデオ流出問題じゃないと思う。そこに焦点があるんではない。どこに焦点があるといいますと、政府がビデオの扱いについて責任ある方針を持たず、早い段階で公開すべきものを公開してこなかったと。ここに問題の焦点があると思います。公開すべきものを公開してこなかったから、今回の流出問題につながったわけで、その責任こそ、責任というんだったら問われるべきだというのが私たちの立場です。

 3点目に、これが問題の本質だと思うんですけれども、政府が今、とっている立場っていうのは、今回の問題をもっぱら、ビデオの流出問題に矮小化しようとしている、と。そして公務員の守秘義務の罰則の強化だとか、果ては国家機密法の制定の検討だとか、こういうことを言い出しております。しかしこれはまったく筋違いの話であって、国民の知る権利を侵害し、表現、言論の自由を侵害するものであって、断固こういう方向は、我が党は認められないと。断じて容認できない動きだということも言っておきたいと思います。

 ですから、問題の焦点は私はビデオ流出問題、一番の中心点ですね、今問われる問題の焦点はビデオ流出問題ではないと、公開すべきものを公開してこなかった、そこにその政府の責任というところに問題の焦点があるということを重ねて言っておきたいと思います。

 

記者:共産党はビデオの公開は慎重であるべきだと言ってきたが、そことの整合性は

 

志位氏:それは私たちビデオそのものを私たち見ていない段階だったわけです。私たちがビデオを見ることができたのは、本格的にはユーチューブでアップしてからなんですよ。それまでは、1日に国会でごく一部分が公開されたことはありましたけれども、それまではわれわれビデオの内容を知る立場ではありませんでした。知る立場になかったわけで、ですから、私たち慎重に、とも言ってないんです。この公開の是非については政府の責任で判断してやるべきだと言うことをずっと言い続けてきました。

 しかし、明らかになったわけです。ビデオの内容が。明らかになったビデオを見ればね、これは非公開にすべき内容のものじゃなかったということです。こういう内容だったら早い段階で公開すべきであったと。それをしなかったからこういう事態を招いている。そこに責任があると思う。

 

記者:今回のビデオの問題で総理、官房長官は自らの責任を含め謝罪しているが、担当大臣を含め責任の取り方は

 

志位氏:こういう筋から言うと一番の責任は官邸でしょうね。官邸の問題だと思います。

 

記者:担当大臣の辞任も求めていく?

 

志位氏:担当大臣というよりも官邸の問題だと思います。私は。総理、官房長官。ですから、その責任が問われてくると。つまり早い段階でもっと判断して、隠しておくようなものじゃなかったものを、ずっと非公開にし続けてきたという無定見、無責任なやり方をとってきたのは官邸ですから。官邸の責任だ。

 

記者:仙谷官房長官が昨日、政治家の責任と役人の責任は違うという趣旨のことを言っているが

 

志位氏:結局、今の政府の姿勢はまさにそこに表れているわけで、要するに流出させたものが問題だと。ビデオ流出問題が焦点だと。だからその責任者はまず海保であって、そこに責任を持ってくるわけですよ。しかし、私はそこに焦点はないということを先ほど申し上げた。一番の焦点は、本来公開すべきものを公開してこなかったと。そこにあると。ですから、官房長官の言い分というのはまさに自らの責任を回避する、そして、ほおかむりしようというもので、これはそれ自体無責任だ。

 

記者:今取り調べを受けている海上保安官のやったことは犯罪なのか、あるいは内部告発なのか、どちらだと思いますか

 

志位氏:これ、にわかに守秘義務違反といえるかというと、私は疑問です。そもそも秘密に当たるのかということについても、両論出されていますけども、事の筋から言ってももうすでに国会では、国会議員には明らかになったわけで、かなり公知の事実だった。それからもう一つ、それが守秘義務違反の秘密に当たる場合は、それを公にすることによって公益に大きな損害を与えるということでしょ。守秘義務違反ってことになりますと。そういうものでもないと思いますね、私は。

 

記者:そうするとその本人を罪に問うべきではないという

 

志位氏:うん、そこは断定はね、なかなかちょっといま、そのプロセスですから、断定するつもりはないですけども、もう直ちに守秘義務違反でけしからんという根拠は私はないと思います。果たして秘密といえるのかと。で、守秘義務違反の対象といえるのかと。大いにそれは疑問です。(了)

 

 …いやあ、やっぱりどこぞのぐだぐだした社会党崩れの言い分より、共産党の方がしっくりくるなあ。「今回の問題をビデオ流出問題に矮小化してはいけない」という志位氏の指摘は、私が昨日の朝刊で書いたことと全く同じだし。

 

共産党の千島列島全島返還論も、私が中学時代から「本当はそれが筋だ」と考えてきたことだし。日ごろは意見が全く違うことの方が多いのですが、まだ、相手の主張の意味が分かるし。取材した後輩記者に聞くと、志位氏の方も、「産経は意見は違うけれど、読んで一番スカっとくるね」と言っているそうです。

 

 

↑このページのトップヘ