2011年02月

 

 昨日は、与野党の政治家からそれぞれ興味深い発言が相次ぎました。政局は菅政権の終末に向けてカウントダウンを始めていますし、そこにルーピー鳩山氏のメガトン級の破壊力を持つ爆弾発言が飛び出し、人徳がないのでかばってくれる人のいない菅直人首相はますます窮地に追いやられていますね。なぜか因果応報という言葉を思い出します。

 

 そこで本日は、昨日に関心を惹かれた発言をそのまま紹介します。解説や感想をつけずとも、その素材だけで十分、面白いのではないかと考えました。全部オンの発言なので、それなりに婉曲、遠回しな表現とはなっていますが、言わんとしていることは明確ですね。それではどうぞ、何かの参考にしてください。

 

 「小沢元代表の問題も一つの結論を見ました。このことによって、党内が揺らいだり、大変な方向へ行くことも考えられます。しかし、いかなる場合も参議院は一つに結束していただいてことにあたっていただきたい。なお、私たちは自分の発言に責任を持たなければいけない。どんな場合でも。そういうものを自覚をしていただきたい。テレビに出ることもいいでしょう。そこで主張することもいいでしょう。しかし、そのことによって党内が混乱をしたり、国民が誤解を招いたりしたらそのものの責任が問われるということになろうかと思います」(民主党の輿石東参院議員会長、参院議員総会でのあいさつ)

 

 「今は無職の方だから。看板をしょっておられないからね。それ以上のことは考えていない。私は」(藤井裕久官房副長官、記者会見で鳩山由紀夫前首相の「海兵隊の抑止力は方便」発言について)

 

 「普天間問題を含めた、(鳩山氏の)方便発言が出た後の態度も含めて、底流には菅政権に対する評価ももちろんそれは反映するだろうと思っている」(社民党の福島瑞穂党首、平成23年度予算関連法案への賛否を決める基準について)

 

 「おそらく、日露関係、過去何十年を振り返った時の相当、最低水準に近い」(外務省の上月豊久欧州局参事官、自民党の勉強会で)

 

「俺はなあ、連合赤軍事件で先日死んだ永田洋子を取り調べた。俺が指揮して妙義山のふもとでアベックを装っているところを逮捕した(武勇伝中略)。あのリンチ殺人事件、どんどん仲間をね、ちょっとした違いを取り上げてリンチ、殺人ときゅっといくのだ。永田洋子が中心人物の役割をしたんだけどね。女だからね、美人から先に殺したんだ。ちょっとした違いを取り立てて追及して殺していくんだよね。今の民主党をみているとね、連合赤軍を思い出すね」(国民新党の亀井静香代表、記者会見で民主党の現状について)

 

 「事件が起きたとき、民主党代表選の渦中にあったことも多少の影響があったかもしれない」(菅直人首相、衆院予算委員会で尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件への対応が混乱したことについて)

 

 「鳩山元総理の発言というものは、私はなかなか理解できない。長く人生、長く生きておりますと、時々とんでもないことが起きますが、私の人生の中でも1,2位を争うような衝撃的なことです」(北沢俊美防衛相、衆院予算委で鳩山氏の発言について答弁)

 

「鳩山前総理は、何かあったんですか。総理から答弁はいりません。これ以上、2人の仲を裂くつもりはありませんから。(中略)総理大臣辞めたからといって、言っていいことと悪いことがある。民主党の皆さんもそう思っているんじゃないですか」(公明党の遠山清彦衆院議員、衆院予算委での質問)

 

「もうこれは感想としては何をかいわんやというか、開いた口がふさがらないどころの騒ぎではない。やはりこの人はこういう認識だったのだということだと思う。私は予算委でお尋ねをした。『総理、何かあてでもあっても言ったのか』ということを申したら『あてはなかった』という答弁だった。そして『じゃあ、何であてがなくてそんなことを言ったのか』と聞いたら『沖縄の方々の思いを大切にしたかった』という話だった。その後、辺野古ということになったのだが、『じゃあそこで果たしている海兵隊の抑止力は何だ』というふうな質問をしたと思う。全く答えはなかった。要は徳之島がダメになってしまった、それじゃあやはり辺野古に戻らないといけない、何か理屈がいるということで抑止力だった。

全部順序が逆だ。思考として順序が逆だ。そしてこの期に及んでも『海兵隊そのものに抑止力はない』などという発言が出るに至っては、やはり何も分かっていなかったとしか言いようがない。海兵隊は確かに自国民救出ということが任務の重要な一部ではあるが、それだけではない。練度を常に最高に保ち、陸海空が出るまでの間に可能な限りのことを迅速に行うということが海兵隊の果たすべき役割であり、それ自体が抑止力ではないというのは、要は軍のオペレーションを全く分かっていないし、なぜ沖縄かということも理解できていないということであり、とても論評に値するものではない。

こういう人がこういう認識で外交安全保障をやっていたということの恐ろしさを痛感するのみだ」(自民党の石破茂政調会長、記者会見)

 

 …子曰く、先王至徳の要道有りて、以て天下をおさむ。民もって和睦し、上下怨み無し。菅首相これを知るか、と。まあ、知っているわけありませんが。

 

 

 何かとお騒がせのルーピーこと、鳩山由紀夫前首相についてです。鳩山氏は琉球新報、沖縄タイムスの沖縄地元紙2紙のインタビューで、米軍普天間飛行場移設問題で自ら「学べば学ぶほど」と口にしたいわゆる「海兵隊抑止論」についてこう語りました。

 

 「辺野古移設しか残らなくなった時に理屈付けしなければならず、『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だ」

 

 …………(絶句)。もはやこの人について語るべき言葉を私は持ちません。一つ言えることがあるとすれば、この人の破壊力は凄まじい。もの凄い腕力で、日本社会のモラルも、政治に対するもともと小さかった信頼も、日本の国益も根こそぎ壊していく。世にも恐ろしいルーピーであります。

 

 それで、鳩山氏と普天間問題というと、私はいつも昨年5月29日付の日経新聞の社説が「罪万死に値する失政である」という書き出しだったことを思い出します。個人名でのコラムならともかく、新聞の社説が、1人の政治家に対して罪万死に値するなんて激烈な怒りを込めて書くことは極めて稀というか、私は他に記憶になかったからです。おそらく、空前絶後の表現だろうなと思っていました。

 

 ところが、さすがにルーピーは世間のそうした常識や良識の枠内に収まるような人間ではありませんでした。私の予想や想定などあってなきがごとくあっさりと飛び超えてくれたのです。きょうの琉球新報社説はこう書いていました。

 

 「これほど言葉の軽い政治家を見たことがない。自らの言葉に無責任な人も。政治音痴の素人政治家が国を動かし、国民を翻弄し、政治不信を高める。万死に値する大罪だ

 

 時期を違えて、別の新聞の社説でそれぞれ「万死に値する」と指摘される政治家がまさかあろうとは…。ルーピーのバカさ加減、もといスケールの大きさに圧倒され、目眩と嘔吐を禁じ得ません。ちなみに、琉球新報社説は次のようにも記していました(抜粋)。

 

 「政治音痴の素人政治家に、国政を委ね、安保・外交政策を左右されることの怖さに、身震いした」

 

 「全てが浅はかな思い付きと行き当たりばったりの政権公約、理念と信念なき政策運営だったことが、あらためて明らかになった」

 

 「指導力を欠き、官僚に翻弄され、身内の閣僚からも見放される。明らかに首相になってはいけない人が、この国を担う。民主党政権の限界も露呈している」

 

 まだまだ産経新聞も私の筆も甘いなあと、反省した次第です。…普天間問題でも対露外交でもマニフェスト見直しでも小沢一郎元代表への対応でも、菅政権の足を一番強く引っ張っているのは、小沢氏というより、鳩山氏ではないかという気がします。それだけ菅直人首相に人徳がない、ということでもあるのでしょうが。

 

 

 私は、昨年晩秋ごろから「菅政権はすでに詰んでいる」と書いてきたわけですが、最近はいよいよ政権の終末ムードが高まってきました。まあ、なるようになった、落ち着くところに落ち着いたということでしょうが、政権内部にもはっきりと諦観とでもいうべき雰囲気が漂っています。

 

 思いつきと嘘も辞さないその場しのぎ、行き当たりばったりと根拠のない楽観、物事を為すための手順も手続きも無視してただ大言壮語すればいい、国民も野党もいずれついてくる…というのがこの政権の基本姿勢であり本質でしたから、当然と言えば当然の帰結であります。

 

 菅直人首相は昨日、首相官邸に民主党の小沢一郎元代表を呼び、自発的な離党を促しました。菅氏にとってもうこれしかないという最後のカードを切ったわけですが、当然のごとく小沢氏は「その意思はない」と拒否しましたし、野党も国民ももう、こんな茶番劇にいちいち反応はしません。すべては遅きに失しているし、背中の後ろまでが見透かされています。

 

 菅氏は来週にも小沢氏の「党員資格停止」処分を決めたい意向のようですが、これとてどうなるか分かりません。強行しても、小沢一派の造反を招いて菅政権が衆院での3分の2議席による再議決という最終手段を失うだけで、それで内閣支持率が浮上するとも思えません。

 

 昨日、小沢氏と輿石東参院議員会長と会食した鳩山由紀夫前首相は、小沢氏から聞いた菅氏の様子をこう語りました。

 

 「(小沢氏は)菅さんの表情がいつもと違っていたなあ、ぼそぼそという感じで話をされたと。相当まいっているのかな、という話があった」

 

 菅氏は昨年12月20日にも官邸に小沢氏を呼び出し、衆院政治倫理審査会への出席を求めたわけですが、このときはまだ元気がありました。この日、やはり小沢氏と会談した鳩山氏はこう語っていました。

 

 「相当、菅総理は感情を前に出されて問いつめられたようです。相当、感情的になられたと感じたと」

 

 前回は激しい口調で小沢氏を非難した菅氏は、今回はまるでノルマをこなすかのような感情に乏しい様子で話したようです。客観的に見ると、12月の段階と現在とで、状況が特段大きく変わったわけではないのですが、菅氏もようやく自分が追い詰められていることに気付いてきたということでしょうか。

 

 昨日の夕刊フジは、「菅首相が壊れてきた」として、9日の公明党の山口那津男代表との党首討論の様子をこう記していました。

 

 「本紙記者が数えたところ、まばたきは1分間に100回前後。顔は真っ赤だった」

 

 私もその場面はテレビで視ていて、顔が異様に赤いなと感じ、議場にいた後輩記者に確かめたほどでした。菅氏をはじめ民主党執行部は、公明党はいずれ自分たちにすり寄ってくると根拠なく信じ込み、それをあてにしていたのが外れたようです。実際、公明党はそのつもりだったのだから、きちんと手当をしておけばそうなったのに、手順も手続きも踏まず、偉そうに振る舞った末に敵に追いやったわけです。

 

 で、みっともないことに、そうなると昔振った相手である社民党に「よりを戻さないか。何でも言うことを聞くから」と今、言い寄っているわけですね。その姿が醜く、しかも、見え見えであることにも気付かないところに、菅政権の信じがたいほどの鈍感さと無定見を感じます。実際、社民党の幹部もこう話しています。

 

 「これだけ言っていることとやっていることが違う菅内閣とは、どんな約束をしても裏切られるのは明白だ」

 

 社民党も、与党となりたい人はいるわけで、党内は小さいなりにバラバラのようですが、「菅は信用ならない」という一点では一致しているとか。党首討論で山口氏は「国民の信頼がないと改革をやろうとしてもできない」と指摘しましたが、菅氏にはこの基本的な人間同士の信頼関係の重要性が理解できないのでしょう。菅氏はなにせ「ずるさだけでここまでのし上がった」(民主党長老)という人ですから。

 

 政府筋の1人は自身も政府の一員でありながら、菅氏と民主党政権をこう冷めた目で突き放します。

 

 「政府は攻められる側だが、菅さんは攻められるのは弱い。民主党には秀才は多い。でも、知識はあっても智恵がないとダメだ」

 

 政務三役の1人ははっきりと「菅政権は3月でダメだろう」と予測しています。「民信なくば立たず」の意味がどうしても分からないリーダーの下、政府内の手綱も緩んできました。私の実感に近いので、再び党首討論後に山口氏が記者団に語った言葉を紹介します。

 

 「答弁をはぐらかし逃げる、地位にしがみつく、人のせいにする。首相の政治姿勢が随所に表れた党首討論だった。こうしたリーダーの下で、国民が大事な課題を進めようと思うか疑問だ」

 

 菅氏は昨夜、御母堂や伸子夫人、お子さんら家族の総勢10人ほどと官邸近くのホテルの中華料理屋で食事を楽しんでいましたが、胸中にはどんな思いが去来しているのでしょうね。何とか実績を上げて、自分が今まで口を極めてののしってきた歴代首相以下だと言われないようにしたいとか、そんなことでしょうか。無理でしょうが。

 

 

 今朝の新聞各紙は、野党時代からの民主党の「応援団長」格であった日本航空の稲盛和夫会長(内閣特別顧問)が、民主党政権について「落胆」を表明したことを報じています。産経では、小さなベタ記事扱いでしたが、これは結構重要な意味を持つのではないかと感じました。

 

 一般の有権者の間で、鳩山由紀夫前首相、菅直人首相と二代続いた民主党政権への失望が広まり、最近では怒りに近い感情となっていることは誰しも感じるところでしょうが、あれほど熱心に民主党に肩入れし、小沢一郎元代表や前原誠司外相らの相談役となってきた稲盛氏ですら、とうとう民主党を見放しだしたかと、ちょっと感慨を覚えました。

 

 おごれる者は久しからず、盛者必衰だなあと。麻雀に例えると、上昇運にあり、ツキについているときには、どんどん攻めるのがいいのは間違いありません。でも、そんなときでも、相手(国民)を甘く見たり、バカにしたりしていい加減な手筋で悪手を打つと、あっという間にツキを失うものです。ついているからこそ、それを持続するためには丁寧に間違いない手順で打たなければならない。

 

 …とまあ、考えているうちに何の話だったか分からなくなりながら今朝、出勤すると、午前の枝野幸男官房長官の記者会見で、やはりこの問題が取り上げられていました。以下のようなやりとりです。

 

記者 昨日、内閣特別顧問の稲盛氏が講演で、現在のていたらくには落胆していると菅政権を批判しているが、受け止めを

 

 枝野氏 直接、どういった文脈の中で、どういう趣旨で言ったかうかがっていないので、直接のコメントは、なかなか困難かなと思う。ただ、民主党政権に大変なご期待をいただいて、ご支援もいただいてまいった。そうした皆さんに、「しっかりと期待をして良かった」と思っていただけるようにさらに努力してまいらなくではいけないと一般論として思っている。

 

記者 講演では、批判の上で「静観してみていこう」と。内閣特別顧問の発言としてふさわしくないというか、「仕事しない」と言っているように聞こえるが、事情を聴くなり、辞任求めたりという考えはないか

 

枝野氏 まさに、そういったご発言は前後の文脈の中で、どういう趣旨でおっしゃられたかを、講演された全文を拝見してないので、今の段階で、何か申しあげることは困難かと思う。

 

 …放言癖があり、その発言が毎度毎度、物議を醸した前任者の仙谷由人氏の轍を踏むまいとしているようで、枝野氏は超慎重運転を心がけているので記者会見はいつも実につまらない内容です。まあ、この人も根は傲慢不遜な自信家なので、そのうちボロを出すだろうとは思いますが、今のところ、こんな感じなのです。

 

 で、枝野氏は「前後の文脈」「全文」が分からないからと逃げたので、稲盛氏の講演後の質疑から、関連部分を抜き出してここに記しておきます。いやあ、やっぱり相当がっかりしている様子です。

 

 稲盛氏 私は戦後60数年、自民党が率いる政権政党が日本の政治を引っ張ってきたので、政治の世界でも真の民主主義が必要ではないかと思っていた。二大政党が日本に定着するべきだということを持論として、この十数年間、主張し続けてきた。

 その中で民主党が力をだんだん蓄えてきたので、私は民主党が政権交代可能な政党になってくれれば、かねて私が思っていた政界における真の民主主義が確立できると思って支援してきた。

 やっとそれが、十数年間の私の思いが実って、民主党が政権を取って良かったと思ったが、現在のていたらく。こういうことで私は支援をしたつもりではなかったので、大変落胆している

 しかし、それも民主主義の結果だろうと思っている。おそらくこれでいろんなことが起きて、再度新しい政治体制ができあがっていくのだろう

 第一回目の政権交代が可能な状態にまでは、一生懸命、熱を入れてやってきたが、今後も歳は歳だし、後は静観していこうと。全く、落胆しております

 

 …これ、普通に受け止めれば、ほとんど絶縁宣言に近いのではないでしょうか。「民主党政権後」にも言及していますし、落胆という言葉を繰り返してもいます。稲盛氏は別の人との質疑では「どの分野のリーダーにしても、私心をなくせばものは見えてくるし、解決できる。あまりにも私事で凝り固まりやっているために、自分自身を見失うことがある」とも語っています。これ、菅首相のことを皮肉っているように受け取れます。

 

 ただ、こうして支持者たちがどんどん離れていっても、菅首相はまだ直接訴えれば国民は理解し、支持してくれると信じ込んでいる様子がうかがえます。根拠不明な「僕悪くないもん!」という思いは揺らがず、来年度予算の関連法案が通らなくなった場合は、きっと国民の批判は野党に向かうとも信じきっているようです。以前も書きましたが、「宰相不幸社会」をしみじみ実感させられている今日この頃です。

 

 ※追記 菅首相は本日夕、この稲盛氏の発言について記者団に聞かれ、こう答えました。

 

 「真摯に受け止めていきたいと思っています」

 

 この人は、鳩山前首相とは違った意味で、つくづく言葉が軽く上滑りするなあと感じています。

 

 本日の衆院予算委員会では、自民党の棚橋泰文氏が、菅直人首相と民主党の小沢一郎元代表がともに平成21年に、殺人などの多数の刑事事件を起こしている左翼過激派、日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派(革マル派)の活動家が「影響力を行使し得る立場に相当浸透している」(政府答弁書)とされる全日本鉄道労働組合総連合会(JR総連)から献金を受け取っていることを明らかにしました。

 

 この問題では、枝野幸男官房長官がJR総連とその参加のJR東労組から計794万円の献金などを受けていて、先日、「もうもらいません」と答弁していましたね。ただ、といっても、きょうのやりとりは「企業団体献金の禁止」問題を論じた中での以下の簡単なものだったので、テレビで視ていた人も、あるいはよく分からなかったかもしれません。

 

棚橋氏 企業団体献金を禁止する。禁止したんでしょうか。

 

菅首相 企業団体献金を禁止することは基本的には変わっていない。具体的にその方向で他党との議論もしますが、我が党としては法案を出す準備をしています。

 

棚橋氏 当然のことながら、民主党の議員はあなたも含めて、企業団体献金はもらっていないんですね。

 

菅首相 企業団体献金の禁止の法案の私たちが考えている中身は、禁止ををすることを決めて、暫定的な3年間の経過措置を設けて、そしてその間に個人献金が拡大できるような、例えば税制的な議論をやっていこうということで、そう言う意味では現在はまだ法律が出来ていませんし、また出来たとしても、経過措置がやはり必要だという考えでありまして、現在は企業献金はいただいております。

 

棚橋氏 このマニフェストには3年間は抜け道で企業団体献金をももらっていいなんてのは書いていませんが。2009年のこの総選挙の時に、団体献金、JR総連から小沢さんと同額の献金を受け取っていますか。ご存じでしたらお答えください。

 

菅首相 あらかじめ質問通告があれば調べてきておりますが、今突然お聞きになられても、ちょっと私自身の記憶でどうなっているかをこの場でお答えする資料を持ち合わせておりません。

 

棚橋氏 私の調査では小沢さんと同金額の、少なくともJR総連からの団体献金を受けとっていらっしゃいます。JR総連は枝野官房長官が、いわゆる革マル派との関係での献金に関して、この委員会で何度も聞かれて、菅さんあのときここにいらっしゃったのに調べていないんですね。

 

菅氏 ですから私もかなり多くの個人ないし団体から、あまりそう一挙に大きな額はもらっていないと私は認識していますが、管理の団体から、あるいは個人からいただいておりますので、ちゃんと調べろと言われれば、ちゃんと調べてご報告します。

 

棚橋氏 語るに落ちるとは、これなんですが、かなりの多くの団体からもらっておきながら、企業団体献金禁止といったら、それは酷いですよ。

 

 …なので、参考までに写真を付しておきます。まずは小沢氏の分から。

 

     

 

     

 

 次に、菅氏の分です。なんか字が雑ですね。

 

     

 

     

 

 …まあ、ともに金額は20万円とそんなにインパクトはありませんが。そういえば小沢氏はもともと、西松建設の違法献金事件が起きる前までは「企業献金よりも、個人献金の方が癒着を生むのでよくない」という主張をしていましたね。いつの間にかその意見は取り下げたようですが。

 

     

 

 さて、きょう書店で見かけたこの本(PHP研究所)をパラパラとめくっていたら、産経新聞の引用が多数あり、そのため、私の記事とブログからの引用も5、6カ所で出てきました。なので、これは買わずば申し訳ないと1680円払って購入した次第です。気が向いたら、手にとって見てください。

     

↑このページのトップヘ